自営業が破綻して、ハロワに飛び込んで、すぐ就職が決まった。介護はまったくの未経験だった。毎日が知らない事ばかりだったが、3か月経過するとそれなりに見えてくる。
生活の面倒をみる仕事
朝起きて歯を磨いてご飯を食べる。当たり前の生活をサポートする仕事なのだ。特殊なのは排泄で、お年寄りのそれはかなり微弱ということだった。だから便がでればうれしい。健康の証みたいなものだから。
この仕事をする前のイメージとして、便、があった。塗る、食べる、などの異常行動を目の当りにしなければいけないのだと思ってた。が、それは面接の段階で否定していただいた。実際に働いてもなるほどと思う。
塗る、食べる、などの異常行動が起こるということは、それまでほったらかしにしてしまうのが原因だ。きちんとケアができていればそんなことは起こらない。だからトイレで便がでればうれしい。
おっさんであることのメリット
チームで働くので、職場の人間関係は重要だ。介護のそれはネットでいろいろ聞いていたけど、たしかに独特な空気の残り香を感じた。一言でいえば教育システムが職人のそれに近い。言語化できていない。
だが、若い人が中心となって、基本的な作業の動画を作成しているのを見せてもらった。それにyoutubeで検索すればほかの会社の人の動画もいっぱいでてくる。やる気さえあれば、勉強する方法は沢山ある。
それに、おっさんであることのメリットを感じている。社会で最弱のポジションだからやりやすい。仕事で自己実現をしようともすでに思っていない。同期の若者と比べることもない。
給料
昨日、呼び出された。ドキドキしながら向かう。「トライアル期間が終わりました」とのことだ。もしかして、クビ?とおもったら「よくやってくれているようで、引き続きお願いします」と言うことでホッとした。さらに「年齢に応じた給料が出せなくて申し訳ない」と言われる。とんでもなくありがたい言葉だ。家に帰って彼女にこの話をしながら、この気持ちを整理する。ああ、社会って暖かいんだな。