介護は人の移動が激しい。42歳のおっさんが入れたことがその証左であるのだが、それを実感したのは今日の朝。「Fさんが辞めるからその穴埋めだね」と今度移動になる人が言っていたのだ。
Fちゃんは20歳くらいの女の子で、俺の2か月先輩。ほぼ同期だ。「え、マジすか」と聞く、マジらしい。なんでやめたんだ。その理由まではしらない。なぜなら、話したことはほとんどなく、研修などで顔をしっているぐらいの間柄だからだ。
想像できるのは、人間関係。強烈なキャラがFちゃんの棟にいるのを知っている。激流のような人間だ。激しく、早く、イライラしていて、そして間違っている。だが、アホだから自分が間違っていることに気づけない。そんな人間だった。20歳そこそこの女子が立ち向かえる相手ではない。
だがFちゃん。外にはもっとものすごいのがいるぞ。獣、妖怪、機械、邪神、そんな言葉で表したくなる人々だ。激流なんてかわいいものだ。見下して距離を取っていればいい。
と、ここまで書いてFちゃんの辞職の理由をもう一つ思いついた。介護は人手不足で、給料は少ない。だが、なんとか人手を確保しようと、求人のチラシを配る施設もある。その中には「お、いいじゃん」という待遇のところもある。すなわち、ステップアップだ。やめても次を見つけやすいのも介護の特徴。
じゃ、良い旅を。ともうどこにも行けないおっさんは思うのだった。
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オッドタクシーを見た
会話がとてもいい。ストーリーも秀逸だった。大人のアニメ。