モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

恐怖中毒のスノーボード

どとうのごとく5日間働いて、最終日は夜勤だった。夜勤で14時間ほど働いたらさっさと家に帰りビールのんで風呂入って寝る。2時間も寝れば十分。起きてスノボに出かけるのだ。

スノボが楽しい。初心者コースなら何事もなく下りてこられるようになった。動画で勉強したことや、自分の体で感じたことを実践しながら滑る。例えばヒール側にターンするときは、雪面を触ってみる。トゥ側は立ち上がった勢いと、尻で曲げる。こうすると谷側の足に体重が乗る。谷側に体重を乗せる恐怖と戦いながら山側の足で舵をとりスピードを調整する。コースを半分ぐらい滑ったところで休憩する。

広いコースに自分一人だ。平日万歳。もう春っぽい陽気。雪は腐っていて、コンディションは良くない。だが満足だ。心臓がバクバクといっている。心拍は100を超えているんじゃないかと思う。これは運動だけではない。恐怖だ。コケたときのダメージと、骨折した時の仕事や経済的なダメージを想像すると心拍数は上がる。

恐怖が細胞を活性化させる。血液がギュンギュンと体をめぐり、くさった細胞がバンバン死んでいって、新しいピッキピキの細胞に生まれ変わる。骨は白く硬くなって、肺はすべての肺胞を使って酸素を取り込む。その酸素はさっき山で生まれたばかりの新鮮な奴だ。

そして恐怖が脳をよみがえらせる。サラリーをもらう生活では使わなかった部分だ。恐怖中毒。俺はきっと恐怖中毒だ。

スノボと限界を越える日々

冬タイヤを買いに行ってきた。

工賃含めて55000円。高いんだか安いんだか・・まあ命よりは安い。

それにたくさんいる中高年男性の給料を考えたら、まあ、こんなもんだろうと思う。

待機中、普段は絶対に読まないような雑誌を手に取る。

 

投資ってどうにも馴染めないな。これ系の雑誌もチンプンカンプン。この銘柄がねらい目!!理由は年末のアメリカ大統領選!!とか「・・・そうですか・・・」としか思えない。

ペラペラめくっていく。「おすすめの副業!」というページがあった。クラウドでウェブライターについて書かれたページ。自分もやっていた。だから「そんな簡単じゃないだろ・・・」と思う。きっと投資の専門家も同じ思いを抱くに違いない。

店員のおじさんがやってきた。「今のタイヤは2019年に買ったものですね、限界ってほどではないですが、まあ、交換しておいたほうがいいでしょう」とのこと。実に正直で好ましい。だからここのイエローハットを信用している。

ははは・・限界ではなかったか。まあ、自分らしい。5年はいて限界じゃなかったなんて、安全運転だったんだと思おう。

さて、今日もスノボに行こう。

 

沢用のヘルメットを装着。だいぶ滑れるようになったし、今日はフカフカだが、メットの癖をつけよう。今日もほとんどコケなかった。

だが、コケないということは、ほとんどボードの上に立っているということで、それだけ筋肉を使っているということだ。

1時間滑っていると、右足の筋肉がケイレンしてきた。

ん、止めよう。体がまだできていない。それにリフトに乗っている間に書きたい物語が浮かんできた。

ラーメン食って家に帰ってもまだ昼すぎだった。メロウメロウ。メロウな休日だ。

金と眼鏡の物語

スノボで転倒して眼鏡が割れた。

 

体へのダメージはほとんどない。

とにかく家に戻りさえすれば予備の眼鏡があるから、なんとか家まで戻る。

 

絶縁テープが車にあってよかった。髪が無くてよかった。無事美瑛までもどる。

予備の眼鏡は度数も変わらないので違和感なくつけられる。夕方までゲームをしながらだらだらしていたら嫁が帰宅してきたので事情を話す。「じゃ、作りに行く?」とのこと。うん、それがいいだろう。なんせ、いままでなんどか「そろそろ新しい眼鏡をつくろう」と思ってはいたのだけれど、なんかいまの眼鏡が気に入っていたので先延ばしになっていたのだ。ついでに視力も測ろう。

旭川駅前イオンに到着して、安い眼鏡屋でテキトーに選ぶ。似合うかどうかなんて知らん。いきおい。それだけが重要だ。

かわいらしい女性の店員さんに購入の意思を伝えて、視力検査。「え・・・」という店員さん。どうやらかなり視力が落ちているらしく、次の眼鏡はかなり矯正されるらしい。光を感じられるならなんでもいいっすよ。

夕食を食い美瑛に戻る。嫁に車の運転を変わってもらう。実は先ほどイオンの立体駐車場に入り、スロープを登ろうとしたところでスピンしてしまい、ゴムの焦げた匂いをまき散らしながらなんとかローギアで登ったのだ。

原因はなんだろう?

FFだから?チョー滑るコンディションだから?それともタイヤ?

タイヤの可能性がややあるな。冬はまったく使わないとはいえ、4シーズン目に突入しているし、家から出るのにスタックしてなんどか空回りしているしな。

「金がでてくなあ・・・」とつぶやく。が、会社がまた金をくれるだろう。すごいなあ。会社。毎月金をくれる貴重な存在。そしてその金をつかえば、夜勤明けにスノボにも行けるし、眼鏡もタイヤも買える。

すごいな、社会。誰が作ったのかは知らないが、よくぞこんな複雑で平和なシステムを作り上げたものだ。

スノボでメガネがぱっこん

ネトフリでドクターハウスを見ている。医療モノであるのだけれど、シャーロックホームズのような作品だ。毎回、いろんな奇病にかかった患者を、変わり者のハウス先生が治したり治せなかったりするのが面白い。人間の体っていろんな病気にかかるんだな・・としみじみ思う。それに、ドラマで出てくる病気をスマホで検索しながら知識を深めていくのが面白い。敗血症、オウム業、赤芽球棒、ALS、EPO・・・介護の仕事でも若干の医療用語が入ってくるから興味深い。人間の体のとらえ方、人間の老化、死と生、喜びや悲しみ、役割や仕事、家族や関係性、愛と憎しみ、それらを最前列でくらいながら仕事をしている。夜勤だった。

 

夜勤明け。頼りになるボブ・サップがいなくなってしまった悲しさ。殴られることはなくなったが、重い責任がやってくる。なんとか無事早番と看護師に引きついで外に出る。3月だというのに吹雪。いいぞとニヤリ笑う。ボードに行こう。

家に帰ってビール飲んで風呂入って寝て起きても10時前だった。そして近くのキャンモアスキー場についたのが昼すぎ。2時間乗り放題のチケットを購入。吹雪のおかげでいいかんじにゲレンデに雪がつもっている。それを蹴散らしたり、蹴散らかされたりして滑る。1時間で5本ほど滑る。ああ、たのしい。

初心者コースにやや飽きてきたころ、雪雲が途切れ、青空が見えた。最高。雪の波に乗りながら、スピードをコントロールする。が、コケる。スピードの恐怖感がなくなってきていたので、そこそこのスピードでコケる。ゴーグルが上にずれる。あれ?眼鏡は?

・・・中央のブリッジが割れとる・・・・

・・・・そりゃま、そうか・・・10年ぐらいこの眼鏡だもんな・・・プラッチックも限界だったしな・・・

・・・・体のダメージはほぼない。後頭部をちょっと打ったぐらい。たまにはこれぐらいの刺激があったほうが健康的ってレベルのダメージ。だが、次回からはヘルメットしよう。

 

そこから車までのゲレンデの美しさを堪能できず「ああ、もったいねー」といいながら滑る。車にあったテープをつかって、眼鏡を顔面に固定して帰る。ひさしぶりの予備の眼鏡。度数は同じなので、まったく違和感なくなじんだ。さあ、あしたはどこにすべりにいこうか。