モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

2020年の振り返り

2020年大晦日ということで今年の振り返りをしてみます。

 

去年、ライスセンターの仕事を終えてから、すぐにライターの仕事にとりかかった。いくつもの案件を抱えて、当然、いくつかのアレな案件とマッチングしてしまった。とても良い経験だったと思う。

ライターの仕事は収入以外は理想的。朝3時に起きて書き始める。頭がクタクタになってきたころ、外に散歩に行く。マイナス20度とかになっているけど、そんな世界はとても美しい。朝ご飯を食べて、もうひと仕事して、時間になったら図書館や、温泉施設に行き、仕事をする。

仕事に疲れて帰ってくる。ネトフリで映画を見る。毎日1本見ると、精神的に豊かになってくるのを感じる。1月は何本か小説を書いてみた。どれも好き。

2月までそんな生活をしていた。いくつもの案件をこなしながら、裁判傍聴も通う。ツルツルの路面と格闘しながら通う。この時傍聴した内容で、今も記事を書いている。だが、お金は出て行くばかり。ガソリン代と灯油代、温泉代、今この時が人生の過渡期であることを認識している。このまま進めるはずはない。ターニングポイントが近い。

冬の風物詩、洗濯機が凍る

 

3月になり、太陽が暖かくなってきた。そこでライダーハウスを巡る旅をしてみた。自分のやってきたことを客観的につかむ目的があった。遠く離れる同業者の話を聴くことで、近視眼的盲目になっている自分を観察する。貴重な経験だった。たとえるなら、自己の3次元的ポイントを把握するために、GPSはいくつもの衛星と交信する。その為に旅は必要だ。

旅の間考えていた特殊清掃の仕事を調べてみる。だが、入口はどこにも見つからなかった。あきらめる。

4月になりライダーハウスの破壊を始める。民泊申請をしてみようとおもったのだ。綺麗にすればなんとかなるかもしれない。期待を胸に、作り上げたものを破壊する。

破壊したあとに出てきたごみを捨てまくった。そんなある日、家を買うことになった。

hatinoyado.hatenablog.jp

最初は経験のつもりだったのだ。軽い気持ちで見てみるだけだった。だが、実際に見てみるとイイ感じだった。値段も思いっきり値引きしてくれた。それまで捕まらなかった売り手があっさり捕まったのも「縁がありますよ!」(不動産屋談)とのことだ。今思えば、ここがターニングポイントだった。

5月に入り、民泊申請に動き出すと、あっさりダメだと分かった。そもそもの地目が農地。建物は登記上存在しない。大家さんとの値段交渉も挫折する。出て行こう、俺には家がある。

引っ越しをしながらハローワークの案件をさがす。役場にあるファイルから2つ目星をつけてハロワに行った。きっと苦い思いを味わうだろう。そんな覚悟で向かった。

だけどすんなり面接は決まり、すんなり就職もできた。「じゃあ、6月から」と介護の仕事に拾っていただく。6月から働き始めた。

仕事を覚えながら引っ越し作業。ライハと居酒屋に残ったごみはすさまじく。この時も掃除の度に出てくる大量のごみに悩まされた。なんども清掃センターを往復する。車が無かったら・・・と思うとぞっとした。

デカすぎるものはカブで運んだ。

ひっこしも落ち着いてきた8月あたりから、いつも通り遊び始める。時間があれば山に登り、誘われれば川を上る。天気が悪ければ裁判を傍聴し、裁判も無ければ読書する。

仕事にのめりすぎないように。自分のポジションを確認することが重要だ。衛星をキャッチしろ。割り切って働く、この仕事で金持ちになることは無い。だけどしっかり休暇と死なない程度のお金をくれる。それで充分である。金が欲しければ書けばいい。

アウトドアが出来なくなってきた11月。ランニングを始める。おかげで体が常に疲れている。だが、仕事ですべて使い果たすことは無くなった。不穏になった利用者に1時間怒られるとかでないかぎり、仕事で生活まで影響が及ぶことは無い。逆に言えば、この仕事のスリルにしびれてきている。

覚えることが少なくなってきた。忙しい仕事だから、あっという間に時間が過ぎる。昨日帰ってきたとき「あれ?さっき出勤したばかりだよね?」と自分で錯覚した。9時間なんて簡単に吹き飛ぶ。

まとめ

こうして振り返ると、失った年であり得た年でもあると思う。バランスが取れていて気持ちがいい。失ったものは情熱を傾けるべきライダーハウス。得た物は生活を豊かにしてくれる家、仕事、休暇。1月の生活と12月の生活、どちらが良いかわからない。

だからこそ、仕事にすべてをとらわれることなく生きていけるのだ。べつに、今の仕事を首になっても何とかなる。また裁判所や温泉施設に通って、書きまくるだろう。その視点があるから自分を客観視できる。自分の位置を認識する。

「2つ良いこと、さてないものよ」と河井ハヤオ先生は言った。実によくわかる2020年だった。