幸せなことに無職である。そこで漫画喫茶に行ってきた。読みたい漫画はあまりなくなってきていて、あえて言うなら静かなるドンの1巻だけ読んでみたかった。数秒で読み終わった。
そこでまあ、なんとなく一歩を追いかけることにした。言わずと知れたボクシング漫画の金字塔である。高校生の時に千堂戦があって盛り上がった記憶がある。それから20年、俺はおっさんになり、無職になった。一歩はついに現役を引退した。
さまざまな憶測とこれからの展開が予測できるけど、おもしろかった。一番大切にしてきたことを諦めなければならない一歩に自分を重ねていた。この喪失感、そしてあきらめたことで見えてきた道。とてもとても面白かった。
あと「キーチvs」をちょっと読んだ。年老いてボケた母親をつれたホームレスが、異食（う○こ）行動とかして、残金は1000円無くて、死ぬしかないって状況から始まる漫画。ああ、買うしかない。
親の介護はずっと頭の中にあった問題で、30代はその恐怖と不安と共にあった。が、私の父親は「見事でした」と今でも思う最後だったし、父親の残したもので母親もまったく心配はなくなった。自分の人生を生きなければいけない。自分の為に、自分がやりたいことを。そこが地獄でも構わない。私は恵まれているのだ。その恵まれた部分を、誰かの為に使いたいと思う。
