2017年から仮想通貨バブルが起こっていて、見事に乗り遅れた私は指をくわえてみています。ビットコインに集中しすぎて他の仮想通貨に資金が流入、さまざまな仮想通貨が値上がりしていたようです。
「10万くらいの金がどうでもよくなる」というツイッターをみてゾワっとしました。それほど値動きの激しいものなのです。
さて、相場のセンスが貴乃花親方の世渡り並みにへたくそな私たち向けに、これから仮想通貨が向かう世界について考えたいと思います。
1.量子コンピューターの登場でマイニング環境が変わる
複雑な計算ができるPCに管理をお願いすることで安全性を証明するのが仮想通貨です。もし、量子コンピューターが実用化されれば、それを持っている人が天下を取ってしまうことになります。
量子コンピューターの開発は進んでいて、さらに仮想通貨で資金力をもつことになれば研究は進むでしょう。世界中の頭脳と才能が集まるはずです。結構実用化されてきているようです。
「量子コンピューターの可能性と課題」(視点・論点) | 視点・論点 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
2.原子力発電所が増えるよ!
その構造上、仮想通貨の管理には電力が必要です。中国などでは発電所の横にマイニングPCだけの建造物がある写真を見たことがあります。
これから仮想通貨が発展するならば、より巨大な電力を必要とするでしょう。その自然な答えは原子力発電所の建設です。
フクシマを経験した日本人として、その結末はあまり好ましいものではないと思います。
3.民主主義ではなくなる
「アマゾンが仮想通貨作ったら無敵じゃん!」というつぶやきを見ました。確かに、アマゾンが発行した通貨で、アマゾンの買い物をするのです。配達はアマゾンからドローンでやってくるのでしょう。
極端な発想ですが、それは国力の衰退につながります。税収は不安定になり、警察などは機能しなくなるでしょう。さっきまで警察24時を見ていたのですが、我々は警察がいないとだらしない存在といえます。
アマゾンのドローンが悪人を催涙ガスで攻撃してくれるならいいです。でもそれ、プライム会員限定とか言われそう。
4.実に資本主義的
資本主義は人が人から富を奪うことで成立します。シュンペーターいわく「その構造が無いときというのは、自然から富を奪う時だけ」ということです。アメリカでいえば西部開拓時代が搾取のない理想的な世界だったということ。
電力という自然を食い尽くす仮想通貨も、実にこの形に当てはまります。生命の根幹である自然を食い尽くすのは人間のサガといえるかもしれません。
シュンペーターは「資本主義はその自重で崩壊する」と言っています。それに代わるのが社会主義であるというのはちょっと無理があると思いますが、次の世界にシフトするために現れたシロアリのような存在が仮想通貨のような気がします。
つくづく、おもしろい時代に生まれてよかったと思います。経済学者はいまの仮想通貨バブルをどう見ているんだろう?
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