読書感想文、そしてちょっとエグい内容になります。
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テレビ番組の「密着!警察24時」が好きです。人間が追い込まれたとき、ウソをつくときの挙動不審感が面白いからです。
でも、裁判傍聴をするようになってからは、あまり驚かなくなってきました。テレビに出てくるようなものは、テレビに出せるものであるからです。裁判傍聴はトラウマに残るようなエグイ犯罪がでてきます。
それは面白さを超えて「人間とはどうあるべきか?」を問いかけてきます。一緒に行ったライダーが「これを見ていいのか?」と言ったことがありました。障碍者の窃盗犯の裁判でした。もちろん見ていいのです、そしてもっともっとエグイものがあります。
そんな裁判傍聴のパイオニア、北尾トロさんの「恋の法廷式」を読みました。女性や恋愛のからむ裁判傍聴記をまとめた書籍です。
「恋の」なんてつけてますけど、いやあエグかった。特にどんどん自然分娩してそこらへんに放置しちゃうカップルの裁判はひどかったです。
獣か!と思いました。4人産んで、最後の1人は公園のベンチに放置。ホームレスが発見して事件が発覚したようです。「生まれてすぐにホームレスになった子供がホームレスに拾われる」と本では記述されています、すごい言葉だ。
こんなエグイ事件はテレビ向けではありません。だからと言って埋もれたままでいいのでしょうか?ホームレスが拾わなければ事件は発覚せず、北尾トロさんが傍聴しなければ広まらなかったはずです。
大事なことはきっと目につきやすいところではなく、こっそりと隠れているものです。
今日の新聞で旭岳で遭難した男性の遺体を回収したとありました。小さい記事でした。そこで同行の女性が「SNSで一緒に死のうと知り合った」と語っています。女性だけ生き延びてしまったのです。
そのことを父と話すと「あれ、良い方法だと思わないか?」と言いました。確かに、睡眠薬と酒でもあればあっさり死ねるでしょう。でも捜索費が大変そうだなあ・・・・「ビーコンを持てばいいのにな」と笑います。きっと捜索隊の人もそう思ったでしょう。
ブラックすぎるし、マネする奴がいるかもしれません。だからテレビ向きでなく、ゆえに広まらないニュースでした。
そんな事件がたくさん載ってる本です。
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