モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

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マネーショート華麗なる大逆転:ネトフリおすすめ映画

サブプライムローンの破綻によってリーマンブラザーズが吹っ飛んだのは記憶に新しいけど、それをわかりやすく物語にした映画。とても面白い。

誰でも借りれる住宅ローンがあって、それを使って家を買いまくって人に貸す。そんなビジネスモデルがあるのを知っている。「金持ち父さん」の本に書いてあった。家を買うことで税金の抜け道を利用して、皆金持ちになろうぜ!って本だった。

金持ちになって、デカい家に住みたい。そんな欲求を狙った金融商品。そりゃ売れる。

バブルになってそのバブルに気付いたヘッジファンド空売りを仕掛ける。弾けた瞬間、ドカン!と金が動く。その流れは頭では認識できたけど、映画で映像になってくるととても理解できて良い。本当に、ここが良いんだ。この映画の良い所は、金の流れをしっかりと描いている所。

金融システムが崩壊しないように、公的資金が投入される。銀行の偉い人は、最後までバブルがはじけていることを認めようとしない。だから市場の動きはより不自然になり、資本主義の大切な何かが死ぬ。

「市場の事を信用しすぎている」と登場人物が言った。完璧な合理主義と競争原理。資本主義は人類を勧めるエネルギーだ。だけど、不自然な税金を投入しなければならない事態になった。市場は完ぺきではない。

日本でも大手銀行が不良債権で沈み始めたころ、税金が投入された。JALもそう。とても不自然な金の流れで、日本の市場なんてとっくに死んでいて、点滴を常に投入しなければ心臓が止まってしまうんだろう。

そもそも、ここらへんが資本主義の限界なのかもしれない。もし、人為的なコントロールが出来ないお金、仮想通貨が地球を席捲したらどうなるんだろう。最高に便利なお金だけど、きっともっとひどいことになっていたはずだ。

完全な自由主義経済の下では、人間は生きていけないんじゃないだろうか。金なんてそんなもんだ。お金とはなにか、この映画はそれをしっかりと描いている。人間とは、市場とは、欲望とは、そしてその結末には誰が生き残るか。