モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

「夜が明ける」を読んだ

夜が明ける(西加奈子 著)を読んだ。貧困やストレスをこんなにも強く表現する文章力がすごい。困ったことがあったら助けを求めろ、というのもこの作品の1つのテーマだと思う。

自分では解決できず、ほんとうにどうしようもならなく、未来が全く見えないという時がある。人生にはきっとそんな時期があるのだ。自分にも何度かあった。

かんたんなものでいえば、貸してたバイクが返ってこないということがあった。自分で取りに行けばいいのだが、そのとき、一人だったらきっと殴ってしまうだろう。そんなとき、常連の旅人に頼んで一緒に行ってもらったことがあった。誰も殴ることなく、じつにあっさりとミッションは終わった。

一人ではどうしようもないとき、もっとも強力な手段は他人に助けを求めることだ。

助けを求められることもある、そんなときはいい気分だ。

世の中は、そんな関係でなんとか回しているのだと思う。

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パラサイト 半地下の家族

を見た。こちらも貧困がテーマで映画だ。でもシンプルなコメディでとても面白い。ヒヤヒヤ感があったと思ったら予想を裏切る展開になり「えぇ・・・」という感じで終わる。

2日連続でこんなエンタメを味わっている。意識したチョイスではない。貧乏からの・・・というのは万人に響くのだろう。

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自分の家の2Fから自分の車を眺めながら「もうなにもいらないな」と思う。10月、外は雨、期せずしてやってきた連休、心が、完全に回復しているのを自覚している。