モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

飲食店をやるのにそんなに知識は必要ない

ライダーハウス蜂の宿管理人のノザワです。

 

28歳の時に郵便局を辞めて、ライダーハウスと飲食業になりました。私は幸運なことによき先生(実兄)がいたので、3年やった後に独立してそれから8年が経過しました。

 

郵便局のままでは知らなかったでしょう。飲食店を経営するのにそんなに知識は必要ありません。資金もです。あればいいのは若さとエネルギーではないでしょうか。

 

経営学的なものは必要ありません。実務としての経営事務ができればいいと思います。それは何年も修行して身に着けるものではなく、本やネット、もしくは専門学校で1,2年勉強すれば身につくものです。

 

永江一石さんが「大学はニーズに合った学部を作る能力がない」と言っています。さらに「起業学科」という提案をしていました。たしかに、飲食店を起業する体型的な知識を4年ぐらいで身に着けることができれば、非常に効率的です。

 

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例えば美瑛町では観光客がいっぱい来ています。生産者である農家と彼らをつなげるシステムは整理されていません。もし「起業学科」出身の人材がここに入ったらどうでしょうか。きっと良いつなぎ役になれるし、儲かると思います。

 

もちろん起業するのは大変だし、責任があるし、遊べなくなります。失敗もあるでしょう。そこで必要なのが若さです。若さがあれば誰かに教えてもらうことがたやすくなります。

 

店のメニューや商品の作り方なんて麻雀とおなじです。どれがヒットするなんて予測はできますが絶対にわかるものではありません。売れるものはお客さんが欲しいものです。若さがあれば自然と教えてくれます。

 

お金もそんなに必要ではありません。ここに書いてある通り銀行でお金は貸してくれます。それに居ぬき経営ができる店舗なんていっぱい転がっていますから、格安で借りられるところから始めればいいのです。

 

飲食は労力はかかります。ですが赤字になりにくいのも特徴です。ロスさえ最小限にとどめていけば、死なない程度のラインにはすぐに到達するでしょう。

 

借金をこさえなければ、きっとすぐに軌道に乗れます。ものを食べない人間はいません。

 

この特徴はなかなか他の業種ではないと思います。お金儲けの神様である邱永漢さんが「儲かる商売を作るのは果樹園を作るようなもの」と言っていました。つまり苗から植えて、生産物の恵みを得るまで長い時間が必要ということです。

 

飲食ではバーンとコストをかけて始めるやり方があります。新しい物好きの客をがっつり吸収したら潰して、また次のコンセプトの店をバーンと立ち上げるのです。そのやり方は個人では不可能でしょう。

 

別にオープン記念!みたいなことをやる必要はありません。こっそり初めて、ゆっくり育てていけるのが飲食店です。繁忙期にテーブルが足りなくなって、お客さんがあふれるぐらいになったら次の店を考えればいいでしょう。

 

起業する人にオススメなのは、このタイミングです。どこかの個人事業でやってる飲食店が新しい店舗を出店するとき。その時のノウハウは凝縮されたエキスのようなもの。ものすごい栄養素を含んだ奇跡の時間です。

 

新店舗を立ち上げる時の経験値と、繁忙店のノウハウがあれば飲食店で失敗することは無いと思います。あと言えることは、できれば一人で立ち上げること。借金をしないこと。生活コストを極限まで削れるようにしておくこと。車や家を所有しないこと。いつでも逃げれるようにしておくけど、いつまでもそこで商売を続ける気持ちでいること。未経験なら一人ですべて出来る小さい店舗から始めること。若ければ若いほど有利だけど、遊ぶことも大切だということ。おっさんになれば過去の経験を問われるから、それなりのストーリーとか口八丁をマスターしておくこと。

 

あと、ウソはつかないこと。客をだます気持ちになったら、それはあっさり伝わること。その上で自分の欲しい金額を皿にのせること。バンビーノは読んでおくこと。でも2期は料理バトルがちょっと目につくこと。美味しんぼはネタとして読んでおくこと。クッキングパパもネタとして読んでおくこと。将太の寿司も当然読んでおくこと。

 

こだわりすぎないこと。すべての調味料と料理法を頭に入れるつもりでいること。その料理ができる背景、到達点を想像できるようにすること。その料理の専門家が切磋琢磨しているポイント、そしてショートカットできそうなポイントを考えておくこと。しょせんはオーダーを受けてからの料理だということ。家庭料理にはかなわないということ。それでいて価値を提供できる方法を考えること。

 

人の口に入るものを作るということを忘れないこと。なるべく早く作り、そしてなるべく魂をこめること。そこにだけはこだわること。ぐらいかな。

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