8月になると雑草の勢いが増し、持っている300円の鎌では太刀打ちできなくなってきました。
なので今まではエンジン付きの刈り払い機を借りたり、あきらめたりしていたのです。
今年こそは「草刈り機を買おう」と思っていたのですが、エンジン付き刈り払い機は安くても1万円以上しますし、場所も取ります。 動かすたびに2ストオイル混合ガソリンが必要ですし、冬の前に使い切らなくてはいけません。 そこで目を付けたのが「電動式」の草刈り機でした。
モーターならガソリンも要りませんし、比較的コンパクトです。 バッテリー式なら2万ぐらいで買えるので、連泊中のライダーがまとめて払ってくれたお金で購入することにしました。
で、みつけたのがこれです。
コード!!
10mのコード付き草刈り機です。
これにしたのはなんといっても安いこと、7千円しませんでした。
「まあ、宿の周りだから大丈夫でしょ」
ということでぽちっとしました。
で、今日の朝やってきたので組み立てたのですが・・・・
「刃が無い!!!」
え?不良品?と思ったのですが違いました。
この草刈り機はナイロンコード式、高速で回転するナイロンコードで草をぶった切る方法なのです。
「そんなんで刈れるの?」
と不安に思いながらやってみます。 この時は「失敗したなあ、返品しようかなあ」と思っていました。
が「ヒュイイイイイイイイイン!!!!」と回転するナイロンコードを草に当てると
「ババババババババ!!!!!」と気持ちよく刈れます。
ダケカンバの太い幹も、一発では刈れませんが、鬼のような回転連打を加えることで細くなってやがれ折れます。
そしてしんなりとした柔らかい雑草も、高速で動くナイロンコードの前では無力のようです。 これは鉄の刃よりも効果的であるといえます。
なにより、石やコンクリにあたっても、ナイロンコードが短くなるくらいでたいしたことがないのが素晴らしい。 エンジン式の鉄の刃だったら「チュイン!」という甲高い音とともに火花がはじけ、反動で持ってかれそうになるものです。
なのでアスファルトの隙間から生えてくる雑草にも、ぎりぎりまで責めることができるのです。
これには感動しました。
あのたくましい雑草たちが、ナイロンコードの鞭の前にはひれ伏すしかありません。
さすがに「木」になった植物には効果が薄いので、折り畳み式のノコギリをポケットに入れておくと便利です。
さらにメリットがあります。
それは軽さです、バッテリーすらないのでとても軽いんです。
普通の刈り払い機だったら、肩ひもをつけて体に固定しなくては作業できません。 ですが、コード式のこれは両腕で十分作業できます。 「30分以上は疲労しますのでやめましょう」とトリセツに書いてありますが、疲労度はエンジン式よりも格段に低いと言えるでしょう。
デメリットはナイロンコードが消耗することですが、鉄の刃だって消耗品です。 ガソリンも減らないのであまりデメリットとは言えないでしょう。
バッテリー式と違いコードを伸ばす必要がありますが、充電する必要がないのは大きいと思います。 草刈りは「やる気」が重要です。 このめんどくさい作業に取り掛かる気になったときに、バッテリーが充電されていないとできないのではやる気を失いかねません。
1時間ほど裏の雑草を刈った後、リール式の延長コードを買いました。
なので合計1万円ほど使ったことになりますが、いい買い物だったと思います。
いつも数日に分けて、へとへとになりながらもやっていた草刈りが半日で終わりました。
ああ気持ちいい、この製品を買って幸せでした。