モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

FZ1フェザーのスエツグさん

ライダーハウス蜂の宿管理人のノザワです

北海道ツーリングにやってきたライダーのインタビュー記事になります

 

 

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ヤマハFZ1「フェザー」のスエツグさん

「北海道ツーリングのために買ったんだよ」

ということです。

北海道に来るために?リッターバイクを?と思いました。

じゃあ、前はよっぽどツーリング向きではないバイクに乗ってたのでしょうか?

「前はZX-9R」だったね。

2001 Kawasaki ZX9R

Kawasaki Ninja ZX-9R - Wikipediaより

 

 「重量が180kgしかなくてすっごい軽かったんだけど、とにかく積載性がなかったんだよ」

調べるとninja900ことZX-9Rは30kg近い大幅減量をして180kgに、それでいてパワーは140ps(10000rpm)というバケモノだったようです。

ヒエエ、そりゃツーリングには向きませんって。

でもフェザーも車重こそ200kgほどですが、最高150ps(11000rpm)というハイパワーなマシンです。

「少し重いな、でもツアラーだから」

とスエツグさんは言ってました。

 

そんなスエツグさんのご職業を聞いたところ。

「現場監督だよ」

つまり仕事と仕事の境目に大きめの連休を入れたらしいです。

北海道ツーリングの為にリッターバイクを買い替えてしまうその行動力に驚きを隠せませんでした。

「ただ北海道は熊がこわいねえ」

ブラインドコーナーの先に熊が横たわっている可能性もゼロではない北海道、スエツグさんの攻めたライディングではそんな危機を回避することが難しいのかもしれません。

「昔来たときは、福岡のワンゲル部の事件があった次の年だったから」

福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件 - Wikipedia

ってそれ1970年の事件だから、1971年ってことですよね。 45年以上前から北海道にツーリングに来ていたんだ・・・

ん???16歳で免許を取ったとしても・・・・スエツグさん、いま60歳を超えてる?

それで「仕事の間に」「リッターバイクを買い替えて」ツーリングに来るって、すごいエネルギーです。

ふつうもっと楽なバイクに乗り換えると思うのですが、速いバイクが好きなんですね。

その後、ほかのライダーとバイク談義を楽しんでいたスエツグさん。

その知識は広くて深く「バイク人生だったんだな・・・」と感じます。

夜も更けて居酒屋でバイクについて語りつくしたころに

「実は8耐に出たことがあってさ」

とポツリとつぶやきました。

すっげー!とみんなに言われました。

まさにバイクライフ、いつまでもフェザーに乗って、お元気で楽しんでほしいものです。

「まあ、帰ったらまた買い替えると思うけどね」

とスエツグさんは、かるーくおっしゃってました。

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新井英樹「SUGAR」を読んで恐怖との向き合い方を考える

新井英樹「SUGAR」を読みました。

そこで私は「恐怖との向き合い方」について考えたのです。

 話はボクシングの天才が開花するまでのものになってます。

主人公 凛 が恐怖に取り付かれたときの表情がすごい。

何回も読み返してしまいます。

なぜなら、私もふとしたことで恐怖に取り付かれるからです。

 

※※※

 

ライダーハウスも8月に入り、少しずつ忙しくなってきました。

昨日はありがたいことに15名さま、居酒屋は10名さまのご来店でした。

居酒屋を開けるまでは

「うまく回せるのか?」

「やめたほうがいいのではないか?」

「暴力飲酒おじさんがあらわれるのではないか?」

「「まずい」と怒られるのではないか?」

「「おそい」と怒られるのではないか?」

そんなことを考えてしまいます。

 

でもやるしかありません。

「SUGAR」でも「リング!」と逃げ場のないことを自覚することで覚醒します。

居酒屋もオーダーから逃げることはできません、作るしかないのです。

もっともベストな方法で、できる限り早く、なおかつエレガントに。

4つのガス台とオーブン、ビールサーバーとレンジのダンスです。

「自分は天才だ」と思い込みます、そうでなきゃやってられないからです。

恐怖にはテンションあげて立ち向かうしかありません、攻撃することだけがバランスを保つ唯一のポジションなんです。

 

同じようなことが人にも言えます。

おっかなそうなクレーマーっぽい人や、クレクレくん、ヤレヤレさん。

受身に回ってはいけません、恐怖でやられるからです。

だからこっちから話しかけます、話をすれば恐怖は自分の妄想だとわかるからです。

「自分は天才だ」と思い込みます、そうすることで攻めに回れるからです。

相手が理解不能の奇人でも大丈夫、いじくることでバランスを保つことができます。

 

恐怖には覚悟を決めて攻撃することでしか打ち勝つことができません。

老後が怖い人は、自分とファイトしてないからです。

他人が怖い人は、他人とファイトしてないからです。

天才である自分の前では、すべてがトロくさく思えるでしょう。

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裁判傍聴日記:別れたほうがいいんじゃないかな

ライダーハウス管理人のノザワです

今回は裁判傍聴の日記になります。

 

社会のルールは法律で決められていて、それを守らなければいけません。

もし破ってしまったら法律にのっとり裁かれます。

「なぜ、そんなことをしてしまったのか?」

「自分だったらどうしただろうか?」

そのようなことを考えるためにも、傍聴はとても意義があります。

社会人なら一度は経験しておくべきことでしょう。

 

我々の社会はどうやって成り立っているのか?

犯罪を犯してしまったらどうなるのか?

そんなことを知るためにも傍聴に行くことをオススメします。

 

というわけでライダーと裁判傍聴に行ってきました。

 

「別れてほしい」と母は言った

詐欺事件の裁判でした。

法廷に入ると若い男女が座っています。

20代でしょうか、とても犯罪者には見えません。

しばらくすると裁判が始まり、事件の内容が見えてきました。

稚内市のスーパーで客のポイントを不正利用して買い物をしたらしいです。

女はそこの職員で、男は女の彼氏です。

男は生活に困窮していたわけではないけど、子供と生活している彼女の生活の足しになればと共犯になってしまいました。

被害額は数千円から数万円「これで裁判までいったのか?」と思ってしまいます。

でも新聞に載ったらしいこの事件、検察は重く見ているのでしょう。

主犯の女の妹は、けなげにシングルマザーの姉の子供の面倒を見ています。

その祖父は賠償金や示談金を払い、身元引受人になっています。

共犯の男の母親も出てきて

「(男の)妹が学校でいじめられている」と証言していました。

弁護人が母親に「中川(主犯の女)とどうしてほしいですか?」と聞くと

「やめてほしい」とキッパリいいました。

もちろん二人の目の前で、裁判長と検事と傍聴人たちの前での別れろ宣言です。

 

「バレなきゃ大丈夫」では許されない

被告人質問になりました、最初は主犯の女です。

スーパーのお客さんのポイントを不正操作した彼女は、あまり罪の意識はなかったようです。

最初は捜査にも非協力的で、ポイントを取るぐらい「大した罪じゃない」と思っていたらしいです。

子持ちでスーパーのバイト代は月10万くらい、共犯の彼氏と遊ぶ金や欲しいもの(靴とか)を買う金が欲しかった。

で、生活費を浮かすために今回の犯行を思いついたらしいです。

彼氏に「バレないから大丈夫」と共犯になることを促し、客のポイントをつかって食料品をゲットしていたらしいです。

で「こんなポイント使った覚えがない」とお客様からの申告で犯罪が発覚、店の信用問題にも発展するこの犯罪を重く起訴となりました。

裁判長は「コオリ君(共犯の男)を巻き込んだ罪は重い」とバッサリ。

スーパーはもちろん首になり、1日1万の昆布干しと7千円ぐらいの夜の仕事で今は生活しているらしいです。

検察が「彼とは別れる?」と聞くと「・・・・話し合って、決めたいです」

 

コオリ君

共犯の彼、コオリ君の質問にはいります。

普通の若者であり、どっちかといえば「いい奴」なのでしょう。

主犯の彼女に犯罪を持ち掛けられ「止めるべきでした」と泣きながら質問に答えます。

食料品も生活に困っているからというわけではなく「彼女と子供の為に」とやってしまいました。

妹がいじめられていることに深く傷ついていて、そのサポートを頑張りたい。

そして仕事は今の土木の社長が(犯罪のことを知っていても)「いいから働きに来い」と言ってくれているらしいです。

彼女との今後について「・・・話し合いたい」ということでした。

 

頭を使うべきなのだ

二人は感情に逆らえず交際を続けるのかもしれません。

でも少なくともコオリ君は別れるべきです。

なぜなら妹がいじめられている原因が主犯の彼女だからにほかなりません。

共犯になってしまったのも、彼のやさしさだからでしょう。

法のラインのあちら側にいることがとても不思議な人でした。

彼の母が「無職の時があって、不安定だったから」と犯罪に加担した原因にあげてますが、その無職期間は2,3か月です。 それで不安定になるなら、ライダーハウスは犯罪者の巣窟になってしまうでしょう。

そうじゃなく、彼が犯罪に加担したのは、ただ彼が良いやつだったからです。

そしてもうちょっと頭を使うべきだった「そんなことをしたら訴えられるから」と彼女を諭せばよかったのです。

 

主犯の女は、この犯罪を「万引き以下」と考えていたようです。

「どうせ使われないポイントだから」とかってに操作したのでしょう。

その罪の重さは万引きと変わりません、とても重かったのです。

でもそれに気づかないで、軽い気持ちでやってしまったのです。

頭を使うべきです、月10万しか収入がなくて小5の子供がいるのですから。

節約するか、家族や彼氏のサポートを求めるべきなのです。

 

感情や気持ち、そんなものに流されずに頭を使うべきなのです。

そして自分に合った仕事をつかみ取ることに、100%全力で取り組まなくてはいけません。

今日の裁判を見ていてそう思いました。

裁判傍聴日記:依存度について語り合った夜

ライダーハウス管理人のノザワです

今回は裁判傍聴の日記になっています。

裁判は原則公開されていて、いつでも好きな時に傍聴することができます。

なぜ、そんなことができるのか?というと「密室裁判」を防ぐためです。

密室で裁判が行われてしまうと、正義を金で買う人がでてくるのです。

だから裁判は公開で行われなければいけません。

 

現在の私たちが拳銃で自分を守る必要がないのは法律があるからです。

法律があるから殺されたり、レイプされないで済んでいるといえるでしょう。

ただ法律はそれを守る人がいないと、ただの文章に過ぎません。

ルールを守らない人を取り締まるには、多くのマンパワーが必要なのです。

傍聴はそんな現実を知る、もっとも有効な手段となります。

 

傍聴席の向こう側、裁かれる側の人間と私たちの違いはありません。

なぜ、彼ら(彼女ら)は向こう側にいるのでしょうか?

いろいろな原因や理由があるのでしょうが、ひとつに無知があったのだと思います。

「こんなことをしたら警察に捕まるかも」

ということが良く分かっていなかったという人です。

では無知は罪なのでしょうか?

罪だといえるでしょう。

「悪いことだと知らなかった」では済まされないのです。

社会人なら知らなくてはいけません、それは法のラインを超えた時の場合です。

ラインの向こう側に行くということは、どうゆうことなのか?

どうゆうふうに罪を裁かれ、または許されるのか。

そんなことは人生において超重要なことだと思うのです。

だからライダーを連れて今日も傍聴に行きました。

 

大麻ラバー

被告の姿を見て「ああ、やってるひとだ」と思いました。

ツヤのない長髪を腰まで伸ばし、ひげを蓄えトロンとした目をしてます。

大麻取締法違反の裁判でした。

若くて美人の検察官が

「これは、あなたの大麻ですか?」

と証拠品の大麻を見せるのですが、その量が多かったです。

麻袋やタッパーにはいった500gもの大麻を証拠品として提出してました。

それから被告の大麻取得方法を詳しく解説します。

それは「そんなこと話しちゃっていいの?」というぐらい詳しい情報でした。

なのでここでは書けません。

 

証人として父親が呼ばれました。

70代以上、札幌でタクシーの運転手をやってるらしいです。

実は被告は去年も大麻で捕まっていて、今回は執行猶予中の犯行でした。

なので証人のお父さんもなげやりでした。

検察に「生活を監督するって前いいましたよね?」

と詰め寄られても

「50近い息子の監督っていっても、無理があります」

ともうどうにでもなれ状態です。

 

私は「このまま終わるのかな?」と思ったら、弁護人がキラーパスを出しました。

 

信用性を疑う

警察の提出した証拠の「信用性を疑います」と弁護人が言います。

初めて聞きました、被告は罪を認めていて、この裁判は「もうしないから許してー」というものだと思ったからです。

証拠の信用性を疑うということは、ようするに「罪は認めるけど、警察の取り調べがおかしいよ」とバトルを仕掛けると言っていいでしょう。

法廷の空気も「!?」ってなってました。

弁護人が突っ込んだのは警察の取り調べがおかしかったのです。

事実とは違う(被告人も良く覚えていない場所)を「ここで大麻を採取しました」ということにしたのです。

被告人はドライブしながら適当な場所で収穫したので、具体的な場所を覚えていなかったのです。

なのに警察は「キミのためだから、ここで取ったことにして」と具体的な場所が欲しかったのでしょう。

その気持ち、わからなくはないです。

法的な証拠を作る書類ですから「だいたいここら辺で収穫したようです」というのは許されないのでしょう。

そのことに弁護人が突っ込んだのです。

秋篠宮さまに似た正義の弁護士は、立派に被告人を弁護していました。

ただ、被告人が自分ですべてダメにしてました。

 

どうすれば大麻をやめられるのか?

弁護人の強烈な一撃で被告人優位のまま質問に移ります。

弁「大麻の依存度ってどのくらいですか?」

被「んーパチスロ、音楽、スノーボードの次ですね」

弁「じゃあ、もうやめれますね」

被「はい、僕にとって一番大事なのは自由ですから」

弁「どうすれば辞められると思いますか?」

被「北海道を出ようと思います。北海道にいたらそこら中に生えているからやっちゃうんです」

弁「じゃあ北海道をでたら辞められるんですね」

被「はい、拘置所大麻の本もいっぱい読みましたし・・・・」

弁「大麻が悪いものだとわかりましたか?」

被「んーでも、やっぱり大麻は悪だとおもえないんですよね」

 

ここらへんで「あ、この人ダメな人だ」と思いました。

裁判で許しを得るためには「もう二度と、絶対にやりません」と誓うことです。

それを自分からぶっ壊して行きました、ある意味嘘がつけない人なんでしょう。

最後に弁護人は「この人は刑務所にぶち込むよりも、社会で働かせたほうが良い」といってました。

 

その夜

 

ライダーハウスにタコと日本酒を提供してくれたライダーさんがいたので、みんなで車座になって飲みました。

今日の裁判の話をすると「じゃあ、自分は何中毒?」というはなしになり、「タバコ」「SNS」「ラーメン」という答えが多かったです。

自分の生活の一部になっているものをあぶりだすのは意外と難しく、私は答えに詰まりました。

「マスターはスプラトゥーンじゃね?」という言葉に「ああ、それだ」と気づかされたぐらいです。

 もしスプラトゥーンが法律によって禁じられていたら、私はラインの向こう側にいたでしょう。そして「スプラトゥーンが悪だとは思えない」と供述していたはずです。

 

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