京セラの社長でKDDIを作った人、稲盛和夫の「生き方」という著書を読みました。
ライフハック的なことは、今の時代ありふれていて、この本には目新しいことは何もない。サブタイトルに「人間として一番大切なこと」とあるけど、つまりとても重要で、人間としてあるべき姿を示してくれるからだ。
経営者として、日本の歴史に残る人であるのは間違いない。だが、KDDIを設立したところなど、「そう思ったから」という感じであまり深くは書かれていない。そんなことは重要ではないのだ。
大切なのは金感情ではなく、心の在り方だとこの本には書かれている。たまたま経営者としての役割を天から与えられていて、それを演じただけだと。社会、人のために役に立つことを天命となし、それを遂行すれば必ずうまくいくと言っている。
ぼろぼろと涙がこぼれそうになった。私の事業もそんな感じだったからだ。自分が、ライダーハウスに向いている。そう感じ、体が勝手に動いていた。考えたことはあまりない。やるべきことは常に目の前にあって、手を動かし続けただけだ。
そして天から与えられたものではなく、自分で設定するのが「立命」。私利私欲のために立命しても、どこかで失敗するだろうと著者は言っている。というか、それまでの財界経験で「これは事実である」とまでおっしゃっている。
いま、私は完全に私利私欲のためにライターをやっているが、ごく一部の仕事以外は欲でまみれている。それはいつか失敗するだろう。
きっと残るのはごく一部の仕事だけだ。それは予感している。
きっと10年後、今の自分を応援している
仕事の関係でツイッターアンケートとったら、思ったよりもリアクションがあったので感謝しています。アンケートに答えてくれた人たちが、お互いの経験をシェアできれば幸いです。
そんな仕事、10年後には無くなっているでしょう。だけど、いいんじゃないかな?と思う。ちきりんさんが「10年後に死ぬって考えて、最も後悔しない生き方をする」とおっしゃっている。
思い返せば10年前、一人で美瑛にやってきて、不安と金欠で毎日震えていた。金が欲しい!と真剣に願ったら、道に1000円札が落ちていたことがよく合った。あの時は1万ぐらい拾ったと思う。
今も経済状況はそんなに変わっていないけど、あの時の自分に会ったらメシをおごってあげたいとおもう。10000円ぐらい包んであげたい。がんばれ!大丈夫だから!と言ってあげたい。
おそらく今から10年後の自分も、そんな気持ちでいるはずだ。おう、がんばってっぞ。後悔はない。恐ろしさに身が震える。それが生きているということだ。
ただ何となく生きている。そんなヤツには10年はあまりにも短いのだ。
本にも書いたけど、「明日死ぬかも」とか「余命1年」だと、「明日からどう生きるか」を考えるための質問にならない。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) December 21, 2019
「もし人生があと10年だったら、来年何をするか」って質問が、「人生においてやりたいコトを明確にするための質問」としてベストだというのが、私が(自分のアタマで考えた)結論です