カブシリーズは頑丈で有名ですが、オフロードバイクとしてはどうでしょう?最低地上高がちょっと高いクロスカブもありますが、ガレている場所ではちょっと無理そうに思えます。
ですが、結局は乗り手の気持ち一つで大丈夫。いろいろ乗ってきたのでオフロードに向いているカブから紹介します。
1位クロスカブ110
デザイン | 遊びゴコロをのせて走ろう。クロスカブ50 / 110 | Hondaより
なんちゃってオフローダーとか言われていますが、ちゃんと走ってくれます。ただ最低地上高が高いと言っても、フルサイズのオフ車に比べればおもちゃのようなもの。ガレた岩場を走るようなバイクではありません。
軽量のアルミエンジンは耐久性に乏しく、腹をガツンと打ったらクランクケースが割れる可能性もあります。もしクロスカブで岩だらけのガレ場にアタックしたいなら、あることをあきらめなければいけません。
それは「走る」ことです。カブシリーズの軽量さを生かして、ヤバそうな所はよいしょと持ちあげてクリアしましょう。これはフルサイズの4ストではなかなかできない芸当です。
クロスカブが進化を発揮するのは、あるていど整備されたダートです。110ccのパワーとカブの中でも高い地上高は、気持ちのいい浮遊感を得ることができるでしょう。
また、カブであることの信ぴょう性も大きいです。ちょっと古いオフ車の中にはエンジンにトラブルを抱えていることも多く、山の中に深く入っていくのはリスクを伴います。もし、人里離れた山奥でエンジンストップをしてしまうと、なかなか厄介なことになってしまうでしょう。
2位90カブ
Honda | バイク製品アーカイブ 「スーパーカブ 90」より
鉄カブといわれた世界で最も売れたバイクはオフでも強いです。これに乗って林道やら雪道やらを走りましたが、そのタフさに惚れ直してしまいました。
中古でも信用のあるバイク屋に任せておけば壊れることはありません。鉄のパーツは頑丈で、ささいな飛び石など意にも介さないでしょう。トルクのある3速ミッションはオフ向けともいえます。
10万も出せば上等なものが転がっているバイク。だからハードに使えるというのもメリットといえるでしょう。
3位スーパーカブ110
デザイン | 自分らしく暮らしを楽しむ、あなたのカブ。スーパーカブ50 / 110 | Hondaより
鉄カブからパワーアップした110カブですが、そのタフさは見違えるほど弱くなりました。あまりのイメチェンに「カブだけどカブじゃない」と90の鉄カブに慣れたひとはいいます。
私もJA07を購入して、砂利道にはいったりしています。最初は新車で買ったので小石がカンカンとエンジンに当たるのが恐怖でした。今では7年ほどのったのでもう気になりません。
それでもアンダーガードはあったほうが良いかもしれません。前述のとおりアルミエンジンに余計なダメージは与えたくないからです。岩の上を走る予定はなくて、多少の傷をあきらめられるならつけなくてもいいでしょう。
あと、ステップは問題です。クロスカブのようにしっかりとしたものではなく、ゴムが刺さっているだけなのです。スタンディングで踏ん張るたびにすっぽ抜けてしまうので工夫が必要です。私はゴムチューブをタイラップでしばりつけています。
プラスチック部分が破損することもあります。まあ、覚悟しておきましょう。
4位プロカブ
タイプ・価格 | 「積む」「運ぶ」「配る」にこだわった、プロ仕様のカブ。スーパーカブ50 プロ / 110 プロ | Hondaより
基本はカブとおなじなのですが、タイヤ系がやや小さくなっています。ギヤも配達用に低速重視になっていて、そこらへんがオフに使えるポイントです。
北海道旭川市で冬の郵便配達を5年ほどやりました。その時の相棒がこのプロカブです。氷の道はバリエーション豊富で、雪山にぶっ刺さったり、ガタガタの振動に電気系がやられたり、レバーやミラーがぶっ壊れたりしてました。
それでも低い車高は安定性があり、普通の砂利道程度ならかっとばせるでしょう。
4位リトルカブ
リトルの弱点としてどうしてもトルクが不足することがあります。砂利道も平地なら大丈夫ですが、ちょっと急な坂道だとエンジンがうなってしまうでしょう。
余りダートなどに深入りしないことが大切です。
まとめ
フルサイズのオフロードバイク(XLR250)を買う前に、北海道のトムラウシにカブ(JA07)で行ったことがあります。古いバイクでは最寄りのガソリンスタンドから往復できないという、大雪山の中心にあるスポットで、そこのさらにダートのなかにある滝をみにいったのでした。
無事滝をみることができて、よゆうがあったからヌプントムラウシ温泉という秘湯に行こうと思いました。が、落石倒木で通行止め。入り口で考えているTTRの人がいたので話を聞きました。
「この先にあるんだよね・・・いっちゃおうかな?」
「いいですね」
「君は、さすがに無理だろう」
「確かに」
「でもよくここまできたね」
ということで、他のオススメ林道などをおしえてもらいました。
でも、そんなに苦労した覚えはありません。カブの軽さはオフロードでも有効なのは間違いないです。
倒木を乗り越えたりガレ場を走らなければカブはオフロードのような使い方ができます。膝をシートの先でホールドすればスタンディングもできますし、要は気持ち次第なのです。