モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

タンジェント高木の観測者の世界とこちら側へようこそ

相対性理論が証明しているようにこの世界は観測者によって変わる。それはタイムトラベルが不可能であることを証明しているのだけれども、重要なのはそこじゃない。いま俺が感じているのはこの現実をどうやって切り抜けるか?ということだけだ。俺の目の前には青いゲルを吐く老女と、彼女の上げるうめき声。「これは夢だ」と強く認識することで、俺はこの世界からスクリーンアウトすることが出来た。

 

シェババババ!命が燃え尽きようとしてるいま、ネットに夢中なあなたに朗報!この世で信じられるのはFANZAのコメ欄だけだよ!踊らされるな、情報。立ち上がれ、日本。ということで、石破茂のあつもり以上にアッチッチな股間伊勢谷友介ガーデニングだよね!茂ってる?

 

頂いたトマトでもりもりパスタを作る休日の午後、私は悪夢と躁鬱病に悩まされています!ご機嫌如何ですか?あたなのあなのアナスタシア、タンジェント高木です。アマプラで「来る」を観たんだけど、なかなかアナにくる映画でした。FANZAのコメ欄だったら「女優の激しい演技が見どこ、松たか子のキャラは必ヌキ」と来る感じ。映画を見る余裕があるんだからヒマなんでしょ?と未来の自分が思うかもしれんのでここで言っておくけど、時間が足りない。日中のアツさが夜の酒を旨くするのはアインシュタインも証明しているので仕方ないよね。お仕事の後のお仕事をしなければいけないのに、麦とホップが今日を強制シャットダウンにする。夏の太陽が休日を沢に変換する。それは誉なのだけれど、時間が足りない。これを1ことで言うならサワホマレ・・・いや、なんでもない。

 

仕事中にテレビの音声が聞こえた。「あなたはお金に愛されていますか?」というナレーションからいつものテレビショッピングだと分かったけれど、耳に響く日本語がひどい。実はお金持ちの98%は財布を大切にしていて、1年ごとに交換するんです。そして財布にはラッキーカラーの緑がお金に好かれる大切なポイント。お笑い芸人のあの人も使っているんですよと、最近そういえば見ないなあ・・という芸人が出てきた。ギャラはいくらだったのか、そしてこれに出演することで失うものは何なのか考えた。いま、気になったのでその財布を検索する。開運コンサルタントの人が主催するお財布セミナーには多くの受講者がやってきているようだ。それだけ開運しているというのはすごいことだと思う。こんな人たちが、なんのデータも持たずにパチンコやパチスロを打っているのだろう。ラッキーナンバーで馬券を買うのかもしれない。当たったら脳汁でるんだろうな、光の先に神の存在を感じるのだろう。ほらみろ、私はお金に愛されている。と。そんな気がしていたんだと。麻雀でもおなじみの高揚感だ。ラスハイのペンチャンを残してしまって、偶然引き入れたときの高揚感。冷静に考えれば大したことない確率なのだが「来る」って感じるんだよね。なにか、流れのようなものが来る。それは観測者にしか分からない幻。口を挟む気は一切ない。

 

 

太田山神社と雷電の沢に行ってきた

美瑛町から350㎞、道南の瀬棚にある太田山神社に行ってきた。

 心配なのは天気で、台風がどどんと九州を通過しているのであった。その影響か北海道でも雨が降っていて、今金町あたりまで雨がふり「こりゃ、ちょっと無理かなあ」と思っていた。

が、日本海にでるとスカッと晴れた。太田山神社はすぐに見つかり、そそくさと準備をして登った。噂通りのえぐい階段、日本一の名に恥じない道、そして最後の鎖場まで最高だった。急激に標高を上げるので、途中2回ほど足が止まった。「さすが、日本一参拝の難しい神社」と思った。

沈む夕日を神社から眺めた。絶景だった。

ロープをフルに使って降りる。とても速く降りられた。なんとか日が沈む前に車にもどる。これから岩内町まで行かなければいけない。2時間以上走った。

岩内ではリンちゃんと待ち合わせていたのだ。先週、一緒に電気の沢に登った仲である。電気→雷電。びりびり。

岩内の夜は楽しかった。清寿司の支店に入り、刺身盛りを注文する。ウニやツブが絶品だった。そこから近くのbarで飲む。明日は5時30起き。

蒸し暑い車内で悪夢に起こされた。美人局に遭う夢だった。蚊の羽音で現実にもどる。歯を磨いて、着替えて、雷電岳へむかう。

車をデポして、海に向かう。ここは海から始まる沢なのだ。そして、この海が、今回最も命の危険を感じるポイントだった。

岩壁を超えようとしたところで、高波がやってきたのだ。体を流されないように岩にしがみつき耐える。こりゃやばいと引き返し、高所に避難した。それから1時間、じっと波を見ていた。でかいでかい、くるぞ!という感覚。岩を乗り越え、三角波となり渦を巻く。それがとても力強く美しい。いつまでも見ていられる、それは今回の企画の撤退を意味するのだが。

ベテラン2人はじっと波を見続け、作戦を決めた。トップをoさんが持ち、走る。ビレイを林ちゃん。俺は間のお荷物。まずoさんが走った。合図の笛が鳴るが、波が恐ろしくておれの足が進まない。「いま、行けますよ」「これ行ったらチャンスです」という林ちゃんの励ましがあり、なんとか突破できた。岩の向こうはすぐ高所になっており、波をかぶることは無かった。

もう1つ、波の難所があった。情報では崖をへつるか、海を泳ぐかという2択。岩が海に張り出していて歩くことが出来ないのだ。そしてこの波である。波を被れば岩に叩きつけられ、そして沖にながされるだろう。

タイミングを見て走る。張り出した岩にはホールドがいくつもあり、へつるのは問題なさそうだ。問題は時間である。まごまごしていたら、高波に殺されるだろう。自分の意識はそこにしかなかった。岩を超えるとプライべーどビーチのような入り江があった。再び、波が高くなった。

命が流されずに、ここまでたどり着いたのだ。その安堵と、この綺麗な海岸がたまらない。後ろにはF1の滝がある。あとはこれを登ればいい。とにかく、まだ死んでいない。

3人で雷電の沢を登った。どれも楽しく、美しい。1度ドボンした。それも楽しかった。

最後のショルダーの滝では、あえて難所を通過する。滝の裏から岩にアプローチ。誰かの肩を借りなければクリアできないポイントだった。ファイトイッパーツ!

ゴールは廃業した温泉。スタート地点に戻り着替えていると雨が降ってきた。それも雷が鳴るような、激しい雨だった。本当に天気に恵まれたと思う。人気の定食屋でサーモンハラス定食を食べながら思う。

神戸に戻る林ちゃんとはここでお別れ。俺たちは美瑛まで戻る。交代しながら、300キロ。夜に家に着いた。次の日は仕事である。とても充実している。夏をやってきたと思った。

 

 

タンジェント高木の沢ぐるい

しぇしぇーい!真夜中の臨時交差点こと美瑛町からおんにいは!貴方の左後方にいつもいるよ!タンジェント高木です。心臓と鎖骨のボイスパーカッションを奏でるあなたに私からのサプライズ!狂った親戚のおばさんには絶縁状を叩きつけると吉!12位はごめんなさーい、基礎体温が35.4分のあなた。1人も知らないアイドルグループのコンサートにご招待です。3密をナメきった環境で、ポツンとオタ芸に囲まれて下さいねー。

てことで連休です。沢にいってきます。ここ数日続いていますが、これでいいんです。ライターの仕事はかなり細くなってきて心配だけどがんばりまっす。命なんて簡単に失っちゃう空間でなければ、生きていることは実感できないのよ。使わななければ、もっていることを理解できない。殺す気でなければ届かない。死ぬ気でなければ、鍛えられない。狂って無ければ、面白くないよね。

電気の沢からニセイカウシュッペの沢

沢登りの師匠Oさんからお誘いがあった。

こちらの休日を伝えているのは、こんなお誘いを頂くため。

ほんとうにありがたい、今回のターゲットは電気の沢ということだ。

数年前から「行ってみたいよね」と話していたところで、今回ついに行けるのだ。

 

電気の沢とは

北大雪エリアにある沢で、美しいコルジュ帯を流れる沢。

北海道で最も美しい沢の1つと言われる。

登攀がやや必要であり、初心者には不向き。

自分は懸垂下降すらやったことのないおっさんで、沢靴もモンベルの6000円ぐらいのヤツ。だけどメンバーであるOさんは頻繁に沢に行くベテランだし、リンちゃんは飛び入りだけど沢にハマっていて、登山経験はガイドになろうかと言う人。「アコンカグアに行ったんです」というレベル。安心です。

気になったのは、つい最近死亡事故があったこと。

大学生がF1の滝で亡くなっている。

情報では下降中に起こったということだが、今回(というかいつも)沢を下ることは無い。

沢を下るのは本当にむずかしく、それこそ懸垂下降が必要だ。

電気の沢には夏道があって、それを下ればすぐに下りられる。

電気に行ってきた

 最高だった。

しびれるほど寒い、という電気の沢。

だけど日差しが強く、遅めのスタートだったのでコルジュに日光が差し込む。

水は冷たいけど、あたたかい。

苔むしたコルジュは美しいの一言。

登攀するところでは、お助けロープを出してもらって何とか登れた。

下りは高速道路、あっという間に下山。

夜はジンパで盛り上がった。

「ニセカウの沢に行こう」とOさんが言ったのは次の日だった。

ニセイカウシュッペの沢

1日おきに沢。これぞ北海道の沢である。

シーズンが短いので、やれるときにやらなければならない。

それにしても、ここも行きたかった山、そして沢なのだ。

ニセイカウシュッペには登ったことが無く、その山容にほれてた。

そこに沢から登れるってことでテンションあがる。

コースとしても難しいことはなく、迷うポイントも少ない。

ここも最高だった。

F1からF5まで魅力的な滝があり、直登可能な滝がいくつかある。

まさにシャワークライミングって感じの滝。

f5が終わればナメ滝が続き、夏道へのアプローチも今までのどの沢よりも簡単だった。ハイマツをちょっと踏むぐらいだった。

天候はあまり良くなかった。風が強くて、F5を超えたあたりで寒さがおそってくる。

ソフトシェルを着て、コメを食いながら歩く。

山頂では10m以上の風だったので写真を撮影して撤退。

観たかった稜線の山容は白くガスっていた。

だが、樹木帯になると、強風によるざわめきが素敵な音楽になっていた。

仕事用BGMにあるような、脳を癒すざわめき。

波の音にも似ているけど、やはり独特な自然の音。

それに鳥の声も合わさって、下りは幸せだった。

またこよう。ここなら、自分でもと思える良い沢だった。