モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

テオはそこにいる

ライダーハウス蜂の宿管理人のノザワです

 

お金を稼ぐには価値を作るだけでは不十分です。

飲食店でいえば料理を作るだけではいけません。広告を出したり、美味しく食べてもらう工夫をしたりすることが必要です。

今私がやっているライターという仕事も、クラウドソーシングというネットの仕組みがないと不可能です。仕事を探して、契約をしないといけません。それは一人ではなかなか大変なことです。

 

ライダーハウスにはカメラが趣味の人がたくさんきます。美瑛という土地柄もあるのでしょう。彼らの写真はすばらしく、一緒にいくと「こんな色がでてくるのか!」と驚くことがあります。

 この動画のサムネとかに使わせてもらいました。

 

彼らの技術と機材は素人の私から見ても大したものだと思います。そう思っていたらプロのカメラマンが「あいつの機材は俺よりもいいの持ってる」といっていたので、本当にそうなのでしょう。

では、なにが足りないのか?プロとアマチュアの違いは何か?

そんな時によく例に出るのが、ゴッホの弟「テオ」です。

テオは芸術家である兄をささえ、経済援助をしていました。テオがいないとゴッホは絵を描き続けられなかったのではないかといわれています。

ゴッホはテオ以外の親戚から排除されるなど、なかなか生きるのが上手いキャラクターではなかったと推測されます。

アルルにいってハイテンションなひまわりを書いたと思えば、晩年は精神を病んでぐるぐるした絵をかきます。最後は「もうどうしようもない」とつぶやきながら拳銃自殺。

ゴッホにもっとコミュニケーション能力や営業力があれば、もっと長く生きることができたと思います。

カメラマンもそうでしょう。「自分の写真がいかに素晴らしいか」を人に話せるぐらいのメンタルでなくては務まらないはずです。まってたって、どんなにいい写真をとったって、1円にもなりません。

テオがひつようなのです。「そんな兄弟いないし」というわけではなく、テオはたしかに我々の近くにいます。

そう思ったのはこの記事を読んだから。

waterman.hatenablog.jp

ツイッターのフォロワー2000人弱のwebデザイナーが「仕事探してます!」というと、10社ほどのオファーがきたというもの。

彼がすごい仕事をしているから、そんなオファーがきたのでしょうか?天才だから?いや、違うね。ツイッターという「テオ」を使いこなしているからだ。

だから自分ももっと「こんな文章書く仕事を探しています!」って発信するべきなんだろう。

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キーチ!!を読んだ

ライダーハウス蜂の宿管理人のノザワです

 

新井英樹の「キーチ!!」を読んだのでその感想文です。

 

 

2017年は、この作者との出会いが大きかったです。

「宮本から君へ」には自分を揺さぶられましたし、「Rin」や「シュガー」はボクシング漫画で一番面白いと思います。

この作者の表現はむき出しで、汚いところをこれでもかと書きまくります。おそらく女性には不向きでしょう。(と思っていたら「快感・フレーズ」という作品を知り「なんじゃこりゃ」となったので、男女差はあまりないのかもしれません。)

弱いもの、汚いもの、情けないものをこれでもかと見せられます。それは普段は目をそらしているものだらけ、人は見たいものだけを見る能力を持っています。

 

例を上げるとするならば、裁判傍聴に通っていた時、障碍者の窃盗事件を傍聴したことがありました。

 

hatinoyado.hatenablog.jp

 生まれの不幸から「後天性発達障害」という病気になってしまった被告は、なにかあるとパチンコに逃げます。すぐに障害年金生活保護を使い切ってしまうので、施設にお金を預けて生活している状態です。

 でも、ふとした(ほんと大したことのない人間関係)ことで傷ついてしまい、パチンコに逃げる金がないから窃盗を行いました。でかい病院で金の入ってそうなバッグを盗んで、ATMで暗証番号を適当に打ち込んで金を盗んだのです。

 私は初めてガチの社会不適合者を目の前にしました。「けしからん!」と思いませんでした。「たいへんだな」となんとなく思っただけです。もっとキツい裁判を傍聴しても、吐きそうになりましたが怒りは覚えませんでした。

 

 

あくまで他人事、余計なことにはクビを突っ込まない。

 

 

また、いつも読んでいるブログから

www.keikubi.com

 

子供を愛せないシングルマザーの話です。

こんな例は履いて捨てるほどあるのでしょう。

「たいへんだなあ」とおもいます。

 

 

で、キーチ!!を読んだ後だと

 

・・・・・・それでいいのか?

 

と揺さぶられます。

 

俺たちは、もっと、怒るべきなんじゃないのか?と

 

大切なのは現状を斜に構えてクールに分析することではなく、心の底からの怒りを全身で表現するべきなんじゃないだろうか?

 

そうしてこなかったから、怒ることをめんどくさがってきたから、社会不適合者が生まれてきたんじゃないのか?

 

いや、なんでもそうだ。不正を目の当たりにしたら、人間は怒らなくてはいけない。

 

社会がロクでもないのなら、それは自分がロクでもないのだ。かといって何ができるわけではない、せめて「キーチ!!」をだれかにオススメするぐらい。

 

というわけで、「キーチ!!」を読んだら「怒れ!」「怒れ!」とかきたてられます。その怒りはいまのとこ自分に向かっていて、なんだかわからんエネルギーとして脈動してる状況です。

しかたないので仕事してました、いつでもできる仕事って素晴らしい。

媚薬を買ったと思ったら刑事事件で起訴されて、そして無罪を勝ち取った男

裁判傍聴の結果の記事になります。

 

刑事事件は99.9%有罪になります。それだけ証拠があって、やっと検事が立件するということでしょう。裁判傍聴をしていて、無罪を訴えることすら一生見ないと思っていました。

 

ところが9月に1週間連続で裁判傍聴をしたとき、最後に見たのがこの裁判です。

 

hatinoyado.hatenablog.jp

なんと、無罪を訴えたのです。

罪状は「麻薬取締法違反」中国から違法ドラッグを密輸した疑いでした。

そんな凶悪犯っぽいことをしているのに、無罪を宣言するなんて!!?

とおもっていましたが、聞いてみると「あんた無罪だよ」と言いたくなることばかり。

彼のやったことは、ネットで媚薬を買っただけだったのです。

その媚薬を使って妻と性生活を楽しみたかった、ただそれだけの思い。わかる、わかるなあ。男子たるもの嫁をいわしてなんぼだよ。

妻の食事に催淫剤を混入したりしたけど、彼は無罪だ、性欲に罪はない。

 

裁判は複数回にわたり、初回と証人質問と被告質問を傍聴することができました。

判決は逃してしまったけれど、新聞を読んでいたらこの記事があったので結末を知ることができました。ネットニュースにもなってます。

www.asahi.com

この記事を読んだとき「ああ、よかったなあ、これで思う存分媚薬をつかってエレクチオンできるなあ、妻とは離婚されたらしいけど」と思いました。

なめてかかって、本気でやる

ライティングの新しい仕事の詳細が来た。

かなりの人数が参加している企画のようで、その下請けライターとして加わったようだ。

金がかかってる。見たことないSEOのシステムから、いかに優れたサイトを作るか?その仕組みと理論について解説してあった。

まるで呪文だ、何が書いてあるかほとんど理解できない、恐ろしくなって「やっぱりやめます」と逃げ出したくなる。

こんな時は高橋がなり社長の言葉を思い出す

「なめてかかって、本気でやる」

新しいことに挑戦するときは、なめてかかるぐらいがちょうどいい。それで本気でやる。もちろん結果は出ないけど、経験値を得ることができる。

そうだ、つまりはリラックスだ。「このページを参考にしてくださいね」とあったので、そのサイトを写文することにした。

・・

・・・

なんか、日本語、変じゃね?ということに気づいた。

言葉の無駄な繰り返しや、意味の重複。急な語尾や論調のスライドなど、なんというか、すっごい感覚的に書いてある。

すごい!とってもマジキュートでマストなかんじ!ヘビロテけってー

というような感じだ(もちろん誇張してある)

2つほど写文を終えて、もう一度仕事の仕様書に戻った。

ん、なんでわかりにくいか少しわかった。仕様書の日本語もやや変なのだ。

ははは、ここでは文章力なんていらないのだ。情報を収集して、まとめて、アウトプットできればいい。

OKじゃあ、やってみようじゃないのと取り掛かって、ぎりぎり今日終わった。時給は計算したくない。

さあ、経験値は得たぞ。