「イトウは水温が19度までなら岸によっている」と前回の朱鞠内湖で聞いた。ガイドをしている人で確かな情報だった。で、今月のシフトを見ると、どうやら今度の休みしか行けそうにない。で、1週間もしないうちに再び朱鞠内湖にやってきたのだった。

Oさんを誘うとさすがにあきれていたが、つきあってくれた。
助かる。キャンプは2人の方が絶対に面白い。

小雨の降る中、紙パック日本酒で酔っ払って寝た。次の日は3時に起きた。

神々しい。ボートを膨らませて出航する。
今回はガイドの人たちが行っていたポイント「イタリア半島」に行くことにする。

朝霧のなか、倒木の隙間を縫い、ボートは音もなく進む。
30分以上かけてイタリア半島に到着。
エレキとでかいバッテリーのおかげで安心だった。
イトウは・・・むずかしい。
やっぱりミノーってむずかしい。
スプーンなら釣れるんじゃね?って投げてみたら釣れた。

かわいいヤマベ。
でも、やっぱりミノーでイトウがテーマなのでミノーを投げる。1400円もしたので、根掛りにビビりながら「ここにはいるだろ!」という行き詰りのポイントになげる。ヒット!

ん、ウグイが釣れた。
そこからイタリア半島の奥地をなぞっていたら、バッテリーが残り50%ぐらいになったので帰る。その時だった。
「ぷしゅー!」
って音がする。見ると、床に置きっぱなしにしていたラジオペンチが刺さっていた!
やべえ!死ぬ!
と焦って指で押さえる。
どうやったってキャンプ地まで30分はかかる場所なので、ヒグマたちがうようよいる沿岸沿いに走ることにした。
ビニールテープで修繕する。
「ってどこでしたっけ?」
肉厚の素材はある程度の修復機能があるようで、1㎜ほどの穴は勝手にふさがり、手をかざして場所がわかるぐらい。
10分ほど走っても、大した空気は抜けていない。
なんていいゴムボートなんだ!
ありがとうインテックス!さすがにこのゴムボートは捨てるけど。

運転手交代。
マックスの「5」を出すと、気持ちよく風を切る。

無事キャンプ地まで戻ってきた。床の空気はまだ十分入っていた。
撤収作業をしていると、目の前にイトウらしき魚影がするーっと泳いでいる。
いるじゃん!と急いでミノーを投げる。
が、釣れない。
なんどなげても、ミノーを追ってくるのは小魚ぐらいだった。
「イトウは狭い場所にワカサギを追い込んで食べるから、そうゆう場所を狙うんだよ」とガイドの人が言っていたのを思い出す。
イトウはバカじゃない。
無駄な力を使わない。
お腹がすいているときに、小魚が逃げられない場所で、狩りをする。
だから、そうゆう時間に、そうゆうポイントに、ルアーを投げるべきなのだ。
そして、朱鞠内湖にはそうゆうポイントが無数にあるのだ。
それが面白い。
実に満足して最高のキャンプ地を後にした。