モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

長く続いていた仕事が終わった

「いままでありがとうございました」とクライアントが言う。2年ほど続いていた仕事が終わったのだ。

その仕事はクラウドで見つけたライター仕事で、継続的に仕事をくれていた。毎月2万円ほど。ありがたかった。金額よりも、ライターでいさせてくれることが。この仕事をすることでメンタルのバランスもとれていたとおもう。

ぽっかりと空いた時間。なにをしよう?新しく仕事をさがすよりも、充電したい気持ちが強い。

充電とはつまり、読書だ。読書にほかならない。さあ、読みたい本を探しに行こう。なければ書けばいい。それだけの話だ。

黄金沢の沢登り

職場の後輩を沢に連れていくため、休みを取っていた。

が、前日は雨。

無理やり突入するか迷いどころだったが、初心者2人をつれてバリエーションルートは良くない。快晴だったらなんとかなるだろうが、増水していたら・・・ということでキャンセルした。

さて、なにしよう?

気分はどこか沈んでいた。2年やったライター案件が終わり、気持ちは新しいことを求めている。ん、新しい沢の下見をしようと浜益の黄金沢へ行ってみた。

ソロなので深入りするつもりはない。が、一応の装備と釣り竿もってドライブする。

ひさしぶりのロングドライブに楽しくなってきた。途中何度かスコールに当たる。やっぱり今日はやめてよかった。

林道を走り、車を停め、入渓できたのは昼前だった。1時間ぐらい沢で遊んだら帰ろう。なんてったってソロだ。

ナメ滝を超え、やや大きな滝に来たところでタイムアップ。餌を探した。釣りの時間だ。

子供の頃の記憶を頼りに、草を割る。穴がある草には虫が入っているからだ。見つけた。

餌を付けて針を落とすとすぐに魚が釣れた。場所を変えてみる、またすぐ釣れた。釣れすぎて面白くないレベル。1ぴき、深く呑み込んでいたので頂くことにする。

車に戻る、往復10㎞ほどの偵察沢だった。大変だったのはこれからで、2時間半かけて美瑛に戻った。さすがに運転に疲れていた。が、日没までには帰りたい。

なんとか家に戻ってきた。背中が痛い。でもまあ、いい休みが出来たんじゃないかと思う。

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生きる楽しさをつたえられたら

ネトフリでウルトラハードボイルドグルメリポートを見た。ケニアのシンナー少年、ボリビアの銀堀、日本との経済格差はものすごい。ゴミ山で暮らす青年は1日働いて90円の収入だった。

生まれてしまったことを憎むことだってあるだろう。いや、それは日本で生まれても同じか。

日本だって生き難い。どんな環境でも生き難い人は生き難い。

そしてその逆もあるだろう。

ケニアにだって発展した都市はあるし、うまい事生きていくことだってできるはずだ。ネットに繋がれれば、今の時代、何とか生きていくことが出来る。それが日本なら更に楽勝だろう。

人生は楽勝だ。会社に勤めて、バカのふりしてればいい。それが辛くなったらやめればいいし、やめたのなら遊べばいい。遊んでいたら生きるのは楽しくなる。楽しく、面白いことは無限に存在する。それは余裕が無ければキャッチできない。

左手は開けておけ。と人は言う。何かが来た時、パッと掴めるように。仕事なんて片手でやるものだ。

問題は、時間が出来たときに楽しさを忘れてしまった場合だ。俺はそれを伝える人になれればと思う。

金稼ぎにしては楽すぎる

夜勤明けのハイテンション。眠気を超えた先。ネトフリでくだらない映画や、面白いドキュメンタリーを見る。昼を過ぎたあたりで抗えない睡魔に襲われて寝る。起きたら昼だった。昼から昼へ。3時間ほど寝ていたようだ。

嫁がかえってくる時間だったのでごはんを考えた。何を食べたいか、まったくイメージがわかない。料理本や料理漫画を手に取るが思いは実体化せず、空腹のセンサーは中空をむなしくさまよった。しかたない、あるものをつかってなんかしよう。もらったカブ、終わりかけのバジル、なにができる?「トマトがあればパスタになる」と帰ってきた家人が言うのでそうした。ん、んまい。

月末だったので、今月のことを振り返った。なんといっても両家顔合わせをやったのがデカかった。そしてそんまま旭川のホテルに泊まったのも僥倖だった。新しいホテルは簡単に止まれて、エレベーターもストレスなく、風呂もデカくて最高だった。多少金を使ったが、いい使い方だったと思う。

今月はそれ以外にもいろいろ買い物をしまくって、いま自由になる金があんまりない。8月だからだろう。ライダーハウスをやっていたときも8月は特別な季節だった。熱く、濃く、そして丈夫な時間だった。そんなイメージだから8月は出費が絶えない。使うべき時があるなら今なのだ。

明日の事を考える。休みなのだ。予定はない。天気も悪くないが、風がつよい。山はダメだろう。うん、行くなら川だ。こんな選択肢をいくつか持っているのがありがたい。

夜になっても眠くならなかった。本棚から適当に文庫を手に取る。中島らもだ。なんども繰り返し読んだ文章を追う。

自分の中には井戸がある。暗い、井戸。まだ枯渇していない。好きな本はこの井戸に水を注いでくる。おもしろいほど、簡単にオーバーフローする。そうなると何か書きたくなる。

***

誰からも見られない場所にあるソファで横たわっていた。時刻は夜の2時、棟は完全に寝静まっていて静寂。俺はトイレの換気扇のスイッチを切り、窓を閉め、洞窟の様に静かに集中していた。人の声を拾うためだった。

すべての場所を見張るわけにはいかない。だが、広すぎるすべての場所で何が起こるかわからない。情報は音に頼る。体はいつでも動き出せるようにリラックス。その姿が問題になった。

ソファに横たわっている姿を見られてしまい、さぼっているとおもわれたのだ。その話を聞いたとき、深いため息をついた。心が沈んだ。そして思い直した。

確かに、金稼ぎとしては楽すぎる。

時間を奪われはするが、それだけだ。こんなもんで金を稼げるのか・・・と思う。楽な仕事を見つけてしまったものだ。

その反面、魂が腐っていく感じもある。以前は料理を作る仕事をしていて、それはもう真逆だった。お金を稼ぐのは大変だと思った。

どろりとした闇につつまれて、こうして考え事をしている。その時だった。何かが動いている。

キィ・・・という音。「なにしてんの?」「えへへへ」深夜徘徊のおばあちゃん。「寝なさいな」「わからんくなったんよ」「そうかい」「わからんの」「わかったよ」「うん」手を引き、部屋に誘導して寝かせる。

残りの人生をこんな感じで過ごすのか。そのことに淋しさを感じる。だが、30代の自分がやったことを、今の40代の自分が超えれるとは思わない。

俺は30代の俺を認めている。凄いやつだったと思う。

ブラックコーヒーを一口飲んで眠気と仲良しになる。夜はまだ明けない。

 ***

適当にメモ帳に書いた。少しだけ眠くなってきた。