モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

ライダーハウスをめぐる旅2日目:留萌みつばちハウス→みどり湯

朝3時。苫前の温泉施設の駐車場で起きる。雪交じりの強風が車を揺らした。寝袋とサーマレスト、毛布とホッカイロの装備だが、寒い。エンジンを回して読書したりする。昨日は21時に寝たので、睡眠時間はバッチリ。だが風邪だけは絶対にひけない、コロナでなくても取材の旅で風邪をひいたら何もできなくなってしまうだろう。

外観、中は入れなかった

温泉施設は道の駅も併設していて、そこでホットコーヒーを飲んだ。体が温まり、頭が回り始める。昨日定休日だった留萌みつばちハウスの管理人に電話をした。取材オッケー、1時間戻る。

みつばちハウスの管理人は近くにある自転車屋さんの社長だった。創立期からのメンバーだと言う。30年前、その時「留萌のいい所を全国に広めよう!」というモチベーションで集まった若者たち、その中にはのちの市長もいたらしい。今の管理人さんは「わからないことがあるから手伝ってくれ」と巻き込まれた側。それでも30年続いた。

聞かなければいけない質問があった。みつばちハウスと言えば有名なヌシがいる。管理人が常駐しているわけではないので、どうしてもそうゆう人がいますよね?と聞いたら「それ何年前の話?」とのこと。どうやら4年前ぐらいから、そのような輩はいなくなったとのことだ。自分が利用した10年前、かめせんにんというおっちゃんにいびられた話をしたら「ああー」と言っていた。

今ではルールを徹底しているらしい。例えばチェックイン。10分遅れてもオッケーにしてしまうと、徐々に遅くなってしまう。門限の厳罰化。ボランティアが帰りたいのに、24時を回って飲み歩いてしまうヤツがいる。あいさつの徹底「人として当然の事」。

社長の営む自転車店でお話しを聞かせていただいた

「グッドライダーになってほしいんだよね」と社長はおっしゃった。なるほどと思う。留萌はフェリーで降りて、初めての宿泊地になる場所だ。そこでライダーハウスのイロハや、他人との交流のやり方などを学び、良いライダーに成長してくれれば、やりがいがある。

みつばちハウスはこの30年で、何人のグッドライダーを生み出したのだろうか。ライダーハウスの価値をうかがえた気がした。

帰り際に留萌のいい所を聞く。やはり海と山だという。昨日も来た駅前のピクルス屋さんのお姉さんにも聞く、やはり海と山だ。おすすめランチを聞いたら「ここが良いですよ!」とプッシュしてくれたので行ってみた。1200円でラーメンとお寿司が食えた。超お腹いっぱい。これで今日は食事しなくてもいい。さあ、稚内に走ろう。

ピクルス屋のおねえさん。すっごいカワイイ、愛嬌がぶっちぎり、駅前なので留萌にお立ち寄りの際はぜひ

遠くにあってよくわかりませんが、チラシ寿司は普通に1食分あります、これで1200円、ラーメンもうまうま

天気がとても良いオロロンラインを走る。これは、すべてのドライバー、ライダー、チャリダー、徒歩だー、生きとし生けるものすべてにとって快楽である。3月だと言うのに窓を開けて走る。海が、空気が、道が輝いていた。

何度か写真を取りながら稚内に到着。10年以上ぶりのみどり湯だった。かあさんはXX代になり「足が弱った」ということだが、10年以上前の記憶とあまり変わらなかった。エネルギッシュな人なのだ。

話はライダーハウスのやりがいについて。稚内に住み着いた人、利尻に働きに送った女の子が漁師と結婚してしまった話。人生に疲れた男性を送ったら、そこで結婚してしまった話。やはりここは凄い。かあさんの人を繋げる能力はぶっちぎりである。

困った客についての話になった。12年前、サギ師とその取り巻きがやってきた話になった。それは自分もしっている。なぜなら、その前後に使った宿が旭川でやっていたライダーハウスだったからだ。ビシッと出禁にして、とりまきもビシッと〆たらしい。さすがっす。

金の話になって「趣味の域をでないね」とのこと。ですよねー。いま、銭湯の改修工事でクラウドファンディングをやっているらしいのだけれど、協力できる人は協力してあげてください。

http://blog.livedoor.jp/midoriyu_wakkanai/

後継者の話になった。「どう?」って感じだったけど、きっと息子さんが継がれるのが一番だと思う。それに自分は裁判所が近くにないと禁断症状が出てしまう体質だし、それを説明するのは酔っぱらっているので不可能です。

だから、いまゲストハウスでこれを書いているけど、あと何話したっけなー。あ!Iさんの話。数年前にやってきて、相変わらずウソばっかりだったとか。その時うちにもちょっときたなー、追い払ったけど。

ライダーハウス経営には、プライバシーがいらない人でなければできないという話。おたがいその点は似ていると思う。

かあさんも俺も、次の世代にライダーハウスをバトンタッチする段階なのかもしれないけど、やりたいって人でてくるのかな?人を繋げるってとても面白いのにね。その価値をわかってもらう方法が無い。金では測れない、なにか大きなものをもらっているとは感じているけどね。