先日、こんなブログを書いた。
ヤクザが経済的に大変な仕事であるという内容。
裁判傍聴をしていると、シノギって大変だなと思います。
ですが、この本では「下は貧しく、上はリッチ」という経済格差が広がっているという話。その原因として、株式投資ができないヤクザや、自分のビジネスを持てないやくざは貧しくなっていくようです。
株式投資なんて、儲かるはずがない!とウルフオブウォールストリートを見た人ならしっているでしょう。そう、彼らがやっているのは、ヤクザネットワークを使った、インサイダー情報での取引。豊富な資金で、エンジェル投資も行い、資金に困っているベンチャーを買ったり、のっとれそうな会社をのっとったりするのです。
自由競争経済には、欲望だけがルールです。善悪はニートむすこへの小言ぐらいの強制力しかありません。だから、ヤクザが暗躍するのは当然なのです。
2009年の取材ですが、読んでいていぞわっとしました。実に説得力がある。そして、ヤクザには共生する一般人がビジネスとして絡んでいて、もう両者の区別はつかなくなるという終わりかたです。
義理とか、人情とかが全くない自由競争の市場経済。資金繰りに困っているベンチャーにとって、ヤクザの存在は必要です。きっともう、ヤクザと一般人の境界線がぼやけちゃっているんでしょう。