NHKのドキュメント72時間という番組が好きだ。
さっきバイク乗りが集まる聖地で3日間密着したという回を見た。東京のとあるバイクパーツ専門店。そこでひたすらライダーにインタビューするだけの番組だった。
「あなたにとってバイクとは?」みたいな質問がされていた。「自分を表現する道具」だったり「仲間と走りに行く」から乗っていたり「義理のムスコとのコミュニケーション」だったりする。
その中の一人がバイク便の人だった。トラックの運転手をしていて40代であこがれのバイク便ライダーに。「今日は1本長いのがあったからセーフ!」というぎりぎり具合でとてもよかった。それでも「死ぬまでバイクに触らせてくれよ」と満足そうな笑顔だった。
番組を見終わった後、感じたのは思いの強さだ。バイクに対する思い。そりゃもうハンパじゃねぇぞと思った。
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自分はどうだったのか?大学時代のスクーターから始まり、郵便局でカブへ、そして先輩のバイクを買って休みの旅にどこかへ飛んでいく。ゴールデンウィークになると北海道を飛び出してどこかへ向かった。
郵便局を辞めてバイクを手放したときは泣いた。でもすぐにリトルカブを買った。日々の足だった。美瑛に来てからもバイクは必要で、それは生活の足だった。
少し余裕ができたころ、オフロードバイクを買った。そりゃもう楽しくて、世界がびろろーーーんと広がった感覚を覚えている。
そして楽しいだけではない。バイクは私にとって生活の糧ともいえる。ライダーハウスをやっていると、毎日のようにバイクに特別な思いを持っている人がやってくる。
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バイクに少しでも関わりのある仕事で良かったと思う。
バイクは特別だ。それは言葉にできない。
それを忘れないようにしようと思った。