モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

裁判傍聴はやっぱり面白い

裁判傍聴に行ってきました。

旭川程度の人口では、そんなに毎日裁判があるわけではありません。

でもまあ、だめもとで。

とライダーと二人で突撃したら2本もみることができて、面白かったです。

 

f:id:hatinoyado8:20170727230747j:plain

 

旭川地方裁判所にいって「刑事裁判の傍聴をしたいです」と受付に言います。

「まあ、無いだろう」と思っていたら、今日は3件もありました。

うち2つを傍聴しましたが、どちらも大変面白くタメになりました。

 

「コーヒーしかなかったけど、いいかな」

一つ目はもう開廷していて「昏睡強盗」とありました。

そっと法廷にはいると被告が座ってます。

睡眠薬で相手を眠らせて、その隙にサイフから1万5千円盗んだ罪です。

「しょぼいなー」と思っていたら、どんどんショボくなっていきます。

 

被告は女性、おそらく20代で化粧が生えそうな感じです。

Gパンをはいてうつむいているので良くわかりませんが、きっとなかなかの美人なんでしょう。

ただ彼女は精神的に問題があって、障害年金生活保護を受けています。

その収入は月12万ほどですが「公共料金が支払えない」ほどだったようです。

うーん、いろいろ突っ込みたいですが、犯行に及んだ理由として「貧困」をあげています。

困窮した彼女は「テレクラ」でお小遣いを稼ぐことにします。

ただ、テレクラが性的関係を持つようなものとは思っていなくて、デートクラブのようなものだと「思ってた」らしいです。

テレクラで男性と知り合った彼女は、カラオケで話すのですがその日はホテルに行きません。

なぜか次の日待ち合わせて、ラブホテルに行きます。

自転車で公園まで行き、そこで男性と待ち合わせて車でラブホに行きました。

f:id:hatinoyado8:20170727232001j:plain

そこで男性が湯船にお湯を張っているときに、睡眠薬入りコーヒーを造ります。

そのコーヒーの味なのかどうかわかりませんが、男性は「おかしいぞ?」と思います。

「なんか入れた?」とでも聞いたのでしょうか、彼女は「砂糖」といってコーヒーを飲ませます。

 

で、男性はそのコーヒーを飲んでしまいます。

薬が効く間、30分ほどお風呂に入った彼女、その間にぐっすり眠ってしまった男性。 彼女は男性のサイフから1万5千円を抜きとり、ラブホテルを後にしました。

覚醒した男性は彼女が金を取ったことに気づきます。

怒り心頭のまま「待ち合わせの公園に行く」事を思いつきました。

すると、彼女が乗ってきていた自転車がまだあったのです。

そこで警察に行き、警官とともに自転車の張り込みをして、帰ってきた彼女を逮捕しました。

被害者の男性は「しっかりと罪を被せたい」と言います。 まあ、睡眠薬を飲まされて金を抜かれたのですから、気持ちはわからなくも無いです。

最終的には示談金10万を受け取って和解してます。 彼女も初犯ということもあって、執行猶予が付くでしょう。

しかし、まあ、突っ込みどころが満載でした。

 

「でも、買ってんじゃん」

自転車の張り込みに付き合わされた警官の声が聞こえてきます。

被害者の男性は「金銭を使って、女性と性的交渉にもっていこうとしました」。

立派な買春であり、犯罪行為です。

コーヒー飲むなよ

テレクラで知り合った女が、ラブホテルで差し出すコーヒーを飲む。

それも知り合ってから一晩すぎたあとです。

やばいなー、そりゃ「なんか入れた?」って聞きますよ。

「砂糖だよ」って女の言葉を信じるなよ、純粋か、ピュアなのか、買っておいて。

「お金が無くてやりました」

被告の女性は公共料金も支払えないほど、生活に困窮してました。

精神疾患を持ち、障害年金生活保護をもらってます。

そして昼職など(そこらへんのバランスはいろいろあったようですが)で月12万以上の収入があったということです。

「これで・・・困る?」と裁判長が聞きました。

たしかに、月収がそんなにあるなら旅人だったら遊んで暮らせるでしょう。

自転車wwww

さて、逮捕の原因になった自転車です。

心理として、自分とつながりのある自転車は即効で処分しそうですが、悠々と数時間後に取りに戻ります。

おそらく訴えられないと踏んでいたのでしょう。 

私はこの自転車を中心とした、被害者、被告、警察官、の絵ヅラを想像するだけで面白くなってしまいました。

このとき、被害者は怒っており「厳重な処罰を」と警察官に話していたようです。

そのときの警察官の心情を察します。

「計画性はありませんでした」

ここまでの手際のよさを見せ付けながら、計画性は無く突発的な反抗だったと被告は主張します。

「ウソつけ、男性は買春した手前、訴えることができないと思っていただろ」

のようなことを検察が言いましたが

「もし計画性があるなら、捕まってないと思います」

と舐めた答弁をかましてました。

まあ初犯ということでしたが、絶対過去にいっぱいやってるって。

父親の登場

さて、弁護側が証人を呼びました。

被告のお父さんです。

かなり痛い空気が法廷に流れました。

うわーいやだなあ、被告として証人に親が来るのも、証人として法廷に入るのもいやだなあ、心底いやだ、アレをやるくらいなら堀の中にはいるなあ。

テレクラで捕まえた男に睡眠薬を飲ませて金を奪った娘の父親は「ハッ」とか半笑いしながら弁護士の質問に答えます。

「娘さんには、これからどのようになって欲しいですか?」

「ハッ、そりゃ親なんだから反省して立派になってほしいです」

のような答弁。 被告とこの事件は、この親ありきで生まれたんだろうなあ。

 

まとめ

示談金を受け取り、親が更正の手助けを約束しているので、執行猶予は付くでしょう。

登場人物がクズばかりでしたが、最終的に困った人はだれもいないハッピーエンドのような事件でした。

それからランチを食べて、プールに行って時間を潰し、午後の裁判傍聴をしにいきます。

その事件もなかなか味わい深いものでしたが、とりあえずここで一度切りましょう。

テレクラで知り合った男に睡眠薬を飲ませて金を盗む女。

買春しようとしておいて、警察に訴える被害者の男性。

娘がこんなになっちまっているのに、なぜか緊張感のない父親

その三者三様が完成度の高いコントのようで面白かったです。

また、父親の教育というものがとても重要であると学ぶことも出来ました。

広告

 

若くて純粋なのは結構たいへん

f:id:hatinoyado8:20170727002226j:plain

今日はライティングの日でした。

情報をインプットしてアウトプットする作業です、なかなか疲れました。

実話ナックルズよりちょっとだけ上品なものを6000字書く予定でしたが、半分もかけませんでした。

原因は私の意志の弱さ、時間管理のてきとうさにあります。

今日もプールで泳ぎたかったので、近くのプールに初めていってみたのですが、子供用でした。 ヒザくらいまでしか水深がありません。 「しつれいしましたー」とすぐに受付のおじさんに頭を下げて撤退です。

「美瑛小学校なら本格的なのがあるよ」とアドバイスをいただきましたが、そこは16時からなので時間的に不可能です。

まあ、しょうがない。 ドローンを適当に飛ばして、あとは働きましょう。

でも頭がさび付いていて、今日は駄目ダメでした。

歳ですね、きちんと睡眠と休養を意識しないと、集中力は発揮できないようです。

ライダーハウスに戻りました、今日のご新規さま一人だけ、お客さん少ないです。

なのでマージャンを打ってました、マージャンは癒されます。

そして実に適当なことに、19時過ぎから営業開始です。 

ライダーにご飯を作ったら終了です、19歳の青年がおじさんにからまれてました。

話題は世界の女とセックスについてのようです。 どの国の女がいやらしくて、ヤレるか?というおじさんの話を「へえ~」とインプットする19歳。 純粋ゆえに、世の中のどーでもいい話をシャットアウトする術を持っていないようです。

私はそんな話に加わることなく、動画を編集してました。 

 広告

 

 

今もどこかで誰かが働いている

ねぶたが近づいてくるこの時期は、結構ライダーハウスに余裕があります。

今日もあまりやるべきことはありませんでした、ライティングは検査に入っているしドローンも良いアイディアが浮かびません。

なのでトレーニングをしたいのですが「どっか山に行こうかなあ・・」と頭の中で手ごろな山を検索すると、先日の出来事がフラッシュバックしました。

 

hatinoyado.hatenablog.jp

 ブルッっときて「山は無い」と思いました。 体を鍛える目的と涼しさを兼ねたものは・・・・プールか!

 

10年ほど前は水泳がマイブームで、しょっちゅうプールに行ってました。 そのときの水着を引っ張りだそうとしたのですが、見当たりません。

「・・・買うかぁ」

年に数回泳ぐくらいでしょうから、やっすいヤツを買いましょう。

でもホームセンターには水着が無かったので、イオンに入っているスポーツショップで買うことにしました。 「高っけ!」とまあ、当たり前ですが5000円くらいします。 帽子とゴーグルも買わなくてはいけないので、合計9000円ほどします。

「うーん、やめようかな?」

いくらなんでも、思いつきで9000円は使いすぎです。でも、なぜか先日事故って、バイクの外装ががっつり傷ついた熊次郎のことが浮かびました。

「・・・あいつに比べたらマシか」となぜか彼に背中を押してもらって購入。

常盤公園という旭川市内の素敵な公園内にあるプールに行きます。 利用料は150円と安く、シャワーは40円です。 1時間ほど泳いでいましたが、お客さんは私を入れて3人だけ。 水温は素敵に温く、気持ちの良い運動でした。 9000円の出費はすぐに「買ってよかった」と思えるようになりました。 水着は抵抗無くフィットしますし、ゴーグルは完璧かつやさしく水の浸入を防いでます。 サイズ大き目の水泳帽も私のデカ頭をやわらかく包んでくれて、とてもよい買い物でした。

その後、消費したカロリー分ラーメンを食べようと思ったらマズイ!うぇええええ失敗しました。 激しく後悔して美瑛に帰ります。

丘陵地帯に入ると車が並んでいて「?」と見て見るとでっかいコンバインで麦を収穫してました。 ドローンで上空から撮って満足します。

 これらの収穫された麦は、ライスセンターという施設にもっていかれます。

そこで5名のライダーが働いているはずなので、様子を見に行くと

戦場

って感じだったのでやめました。働いている人の邪魔をしてはいけません。

その後ビエールで「童貞について」妄想作文をかいて小銭を稼いで帰ります。

素敵な一日でした、熊次郎がいたので「なんかありがとう」と前にもらった蜂の宿Tシャツをあげました。

さて、私も働きましょう。

といっても今日は少なめ、連泊ライダーの食事を作ったらすぐに終了です。

女性バイク整備士に話を聞きながら居酒屋を閉めます。 明日からまたライティングが始まりますが、時間があればプールによってからにします。 登山ほど疲労しないので、居酒屋に影響すること無くトレーニングが出来るのです。 それに暑いし。

23時前にすべて終了したところで気がついたのですが

「あれ?あと二人は?」と聞くと

「今日は1時には終わるって言ってました」ということです。

今もどこかで誰かが働いているのです。 そのことにじんわりときました。

 広告

 

 

郵便局を辞めたくなったとき、または辞めたきっかけ

 私は5年ほど郵便局で働かせていただきました。 職員でなくなっても期間契約として5年ほど冬の間お世話になったので、かなり人生のウェイトを郵便局が占めているといえます。

 私が郵便局を辞めたのは「保険が売れなかった」からですが、その決心をするまでにいろいろありました。 話すと長くなりますが、話さなければ忘れてしまいそうになるので書いておきたいと思います。

 

f:id:hatinoyado8:20170725161208j:plain

 

 「営業ができなければ、郵便局で生き残れない!」と言われ続け、私は貯金保険課に行くことを希望しました。 配達をして2年が過ぎたころです。

 通常、そんなにとっとと新入社員が移動することはないのですが、わざわざ地獄にいく好き者がそんなにいるはずもなく、私の希望はあっさり通りました。

 営業をして3年目に「あ、無理だ」と気づいて辞めることにしました。 私の先が見えたのです。

 どうやら私の将来は、みんなから賞賛を受けるようなスーパーセールスマンではなく。 毎日課長から怒られているあの人やあの人のようになりそうです。 

 それは直観というか肌で感じる未来予想図です。 だって人間性とか力量とか「どっちに近い?」って聞かれたら、もちろんできないほうの先パイに似てるんですもの。

 それでも安定はしているかもしれません、なんてったって正社員ですから。 でもまったく女性にモテなかったので、安定的である必要もなかったのです。 

 保険という商品が嫌いということも大きかったです。 それを気に入ってくれた人に売ることが死ぬほど嫌でした。 そんな時に「金と銀」の誠京麻雀編を読んで「死ぬほど嫌いって、本当か?」と自問自答してました。

 その結論はイエスとしか出ません、保険を売らないでいいんだったら別に死んでもいいんです。 世の中にはどんな仕事がどれくらいあるのか分かりませんが、命と引き換えにするようなキツイ仕事はそんなにないでしょう。 冷たいナイフを逆手に持ち、アバラあたらないように横に構えて心臓に突き立てる気持ちなら、できることはいっぱいあるはずです。

 

※※※

 

 ここ最近「元郵便局員です」とか「もう郵便局辞めたいです」という人とよくお話しします。 なので私の経験をお話しさせていただきました。

 それを踏まえて「郵便局やめたくなったときあるある」をやりたいと思います。

 

残業が350時間を超えた

 正確には超過勤務ですが、年間で350時間を超えるハードな局があるんです。 毎日2~3時間は残業しているのでしょう。 それも配達中にサボっているわけではありません。 自分の体力と道路交通法のぎりぎりのラインを全力疾走してその時間です。その原因は

「部長が計配をやめちゃったんです」

ということでした。 通常大口の郵便をお客様から受け取るときは「この日までに全部配ります」という計画とともに受け取ります。 それをやめて「がんばろうよ!」と部長からの熱いメッセージ。 さらには「こうしたほうが早いんじゃない?」と未経験者の部長が口を出してくるらしく「じゃあ!そうしてやろうじゃないの!」とやった結果泥のような残業地獄になったらしいです。

 夜になれば視界は悪くなりますし、事故の確率は跳ね上がります。 その事故の責任はほとんど配達員が被らなくてはいけないので「やめようかな?」と思うのは自然のことでしょう。

 

給料が13万円

 正社員でなくても時給が最高1200円まであがるので、そこそこ給料はいい郵便局。残業代もきっちりでるので上記のような局ならガッツリ稼げることもあります。

 ですが基本的には「総支給13万!」とか厳しい現実なのです。

私が期間雇用でお世話になっているときも、年を重ねるたびに給料が安くなっていきました。 

 それというのも現場のトップである部長が「人件費ノルマ」を持っているからです。 削れば削るほど評価されるシステムと言えるでしょう。

 

「じゃあノルマを倍で」

 その部長は数年ごとに入れ替わるのですが、やはり前任者よりも成績を上昇させなくてはいけないようです。 そこで新しい部長が「前年比からノルマを倍にします」とサラッと宣言。 もちろんサボって仕事をしているわけではありません。 頑張ってもやや届かないくらいが、郵便局の一般的なノルマでしょう。

 こんなことが起こるのも郵便局が超巨大なシステムだからといえます。

 一人一人の力量なんて構ってられないのです。 とりあえずプレッシャーをかけて、できるやつ、なんとかするやつ、できないやつ、どっかいくやつ。ぐらいに分けるんでしょう。 そうして管理することで、システマティックに人間を評価できます。

「この人はほめて伸ばそう」とか

「この人はそろそろ限界だから」とか

「この人は将来伸びそうだ」なんてことは現場でしか起こりません。

 

それでもいい仕事と言えます

 ここまで言っておいてアレですが「それでもいい仕事です」と言えます。

郵便屋さんは世界中にいて、そのイメージはやはりすごいものです。

安心、安定、やさしそう。

 健康的ですし、対人関係のストレスも少ないほうだといえます。

 

 もし私が郵便局に残っていたのなら、限界までサボっているとおもいます。

どうせシステマティックに管理されるのですから、できないことはできないとはっきり宣言してスマホでもいじっていればいいんです。

 下手に仕事を頑張ると、ノルマをどんどんかぶせてきますので、けっしてノルマを達成してはいけません。

 なんか言われたら目に涙を浮かべて仕事への情熱を語りましょう

「全力、全力で仕事に取り組んでいるんです!」といえば

「ああ、こいつはダメな奴だ」とかってにあきらめてくれるのです。

 

でも、やめたことを後悔してはいません。

あの日具現化したナイフは、いまだ胸の前にあるといえます。

それは「生きてる実感」を私にくれますし、これからも力になってくれるでしょう。

まあ、なんとかなりますって。

 

 

hatinoyado.hatenablog.jp

 広告