スーパーカブのコンセプトを知ることができて「なるほど」と思った記事です。
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「手の内にはいるもの」
コンセプトといっても、その時、その場合で変化するものです。 例えば今回のモーターショウでホンダは「自分を、もっともっと連れ出すんだ」というコンセプトテーマを掲げています。
「扱いやすく経済的な二輪車」というのもカブのコンセプトとして代表的なものです。 カブのブランドイメージそのままといっていい言葉でしょう。
そして、それらのコンセプトの源流部分にある言葉こそが「手の内にはいるものをつくれ」という本田宗一郎の言葉だったと思います。
「手の内に入るもの」とは
つまり自分の手で扱えるものということです。 カブも110㏄4速になり、人間の力では到底及ばないパワーを出すようになりました。 それでも、このコンセプトは当てはまっています。
インジェクションになり、機械は複雑になっても、どこか親しみの持てる機械です。 カスタムに走るオーナーが多いのも、カブが「手の内」にあるからでしょう。
機会は自分よりも大きな力を生み出すものですが、それを制御しているのは人間です。 どんな強烈な力でも、それをコントロールしているうちは「手の内」にはいっているといえます。 例えばモトGPが面白いのは、あのマシンを操っているドライバーがすごいからです。 機械は「手の内」にあるうちは、実にエレガントに力を発揮します。
逆に「手の内」にない機械を操っている人ほど危なっかしいものはありません。 イヤホンをして自転車に乗ったり、歩きスマホをしているのは、機械をコントロールしているとは言えないでしょう。
両者の違いは「コントロールできているか」、すなわち「手の内」にあるかです。
機械を「手の内」に入れているのは、実に美しいことです。 それは目の前のPCすら大変なのだけれど。
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