ライダーハウス蜂の宿

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裁判傍聴期:精力剤を買おうとしたらPCのエロ画像をばらされてしまった男

ライダーハウス蜂の宿管理人のノザワです

裁判傍聴の記事になります。

今回は前回の続きという裁判でしたので、もし良かったら前回の記事を読んでいただけると分かりやすいと思います。

 

hatinoyado.hatenablog.jp

 

この裁判は要約すると

「精力剤をネットで買ったら、その成分に違法薬物が入っていた」

というものです。

そこに悪意(麻薬と知ってて買おうとしたのか?)が争点になってます。

今回は訴えた側、つまり検察側の証人尋問でした。

 

マトリって怖い

証人台に呼ばれたのはビシッとスーツを着たビジネスマン風の男性でした。 年齢も30~40才くらいでしょう、スリムですがトレーニングをしているのがスーツの上からでも分かりました。

ビジネスマンと違うのは角刈り、そして鋭い眼光です。

証人はマトリ、つまり麻薬取締官でした。

彼が被告を取り締まって検察が訴えたのですから、今回の証人喚問はかなり重要であるといえます。

まず検察が質問するのですが、ポイントはやはり

「違法なものが入っているかもしれない」と思っていたか「入っているとは思わなかった」かになります。

この怖いマトリの人も、毎日「違法なものが入っているかもしれないって思っていたんですよね?」という確認をしてから被告を取り調べていたらしいです。

全体的な流れはこのようなものです。

 

4月1日「GHB(違法薬物)を輸入している人がいるから、一緒に捜査しない?」と持ちかけられる。

数日後 被告宅へガサ入れ。 被告はあっさりと「媚薬なら買いました」と書棚の上のダンボールをしめす。 中には4種類の媚薬があった。

4月9日 最初の取調べ。 まずは被告の言い分を聞いて終わる。

4月12日 午前10時から午後5時まで取り調べ、途中昼休憩1時間と少しのブレイクがあった。 この日の午後3時30に「違法なものだと思わなかった?」という質問に、被告が「そうですね」と答える。

起訴、そして被告は無罪を主張する

 

私は「え・・・それだけ?」と思いました。

 

そいつはちょっと強引では

この裁判の争点は「被告に悪意があったか?」というものです。

検事とマトリの方針は「中国から輸入したものには、怪しい薬物が入っているのは常識である!」という認識が被告にあったことを強調してました。

「あんな『ハローびやく』という怪しいサイトから購入するということは、当然違法である認識が被告にあったはずです」とマトリは主張します。

「どんな風に怪しいと思ったんですか?」と検事のアシスト。

「だってハローのところに女性のマークがあって、全体的にピンクですよ。怪しいサイトです」

 

で、そのサイトですが普通に見れます。 

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あえてリンクは張りませんが、これがいやらしく見えるのは童貞の中学生ぐらいでしょう。

被告はここからイカ王という媚薬を買って、それからGHBという麻薬が混入している薬を買ってしまい今回の事件になってしまいました。

 

 

「イカ王は通関しますか?しませんか?」

 素人である私でも「そりゃないよ」と思わざるをえません。

マトリは「通関でとめられているんだから、常識的に違法だって分かってるはず」という主張をします。

被告がまずかったのは、そんなマトリの誘導尋問に強く否定しなかったことです。

「違法って分かってたでしょ?」という質問に強く否定しなかった被告。

まあ、こんな怖そうなマトリにつめられたらシュンとなってしまっても仕方ないでしょう。

ただ、唯一強く否定したことがありました。

それは被告のPCにロリコン画像があって「ロリコンなの?」と聞いたら「そんな性癖はない!」と被告は強く否定します。

そりゃそうです、被告は「奥さんとの性生活を活発にしたかった」から「ハロー媚薬」「イカ王」などを買ったのです。

これでロリコンだったら、被告のストライクゾーンは全盛期の落合博光よりもでっかいでしょう。 性の三冠王の名前をほしいままにしていたはずです。

 

あっさり崩れる証人の主張

どーもこのマトリの証人は「やりすぎた」感があります。

大学を出て薬剤師になり、それからマトリとして全国を点々とする証人。

今回の事件は北海道に来て最初の事件だったらしいです。

功名心にあせっていたのではないでしょうか?

弁護士は冷静にそんな証人の主張を揺るがしました。

「イカ王ってしってますか?」

「はい」

「イカ王は通関しますか?しませんか?」

「イカ王は通関しません」

「ではイカ王は違法薬物が入っているのですか?」

「いえ、イカ王には違法薬物は入っていないはずです」

「ではなぜ通関しないのですか?」

「医薬品だからだと思われます」

「ではイカ王などの医薬品に、違法薬物が入っていると素人でも分かるのでしょうか?」

「いえ、成分検査などは専門的な知識がないとできません」

あっさりと自分の主張のウィークポイントを露呈してしまいました。

あわてて検事がなにか質問をするのですが「ハァ・・・・・・・終わります」といって終了しました。

 

裁判のプロ、薬のプロに火の玉ストレート

そして最後に裁判所からの質問です。

この裁判では3人の裁判官が担当してます。

それだけ無罪を主張する刑事事件は大変なんでしょう。

そしていつもの佐藤裁判長が証人に火の玉ストレートをぶつけます。

「被告が否認から自白に転じた理由はなんですか?」

この質問にも、証人は「一般常識として・・・」と弱弱しい理屈を述べようとしますが、それをさえぎって

「いや、そうじゃなくて、り・ゆ・う。 どーして自白に転じたの?って聞いてるんです。被告は自分から自白しようと転じた理由を話さなかったんですね?」

 

つまり被告は証人の誘導尋問に頷いただけであって、自分から「麻薬と思って輸入しました」と話したわけではないのです。

 

今回はここまで

ネットを見ただけでは、その薬に違法薬物が入ってるとは判別できません。

そして被告は自白をしてもいないのです。

私は「よくまあ、これで起訴したなあ・・・」としみじみ思いました。

ネットで媚薬を買っただけで、妻との夫婦生活やPCのエロ画像までばらされてしまった被告には同情します。

ネットで通販しただけで、ガサ入れされて、ねちっこいマトリに絞られて、起訴されたのです。

ネットって怖い。

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