4月ね、今日から新しい環境で仕事が始まる人もいると思うのだけれど、
ワタシの働いているたまねぎ工場にも来たわ、それっぽいフレッシュマンが。
と、いっても同じところで働くわけではなく、見学ついでに社会の底辺でも
見ていこう!って感じだったので、ほっと胸をなでおろしたわ。
だって、あんなにハキハキして、やる気のある人間と同じ空気なんて吸っちゃったら、もう、エナジードレインもいいところよ。 毒よ、毒。 悪意のない毒なのよ、ある種の捻じ曲がった人間にとって、あのハキハキ、キラキラは。
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そりゃそうよね
フレッシュマンはなぜあんなにハキハキしてのかっていうと、
ストレスに対抗するためにテンションを上げているんだと思うのよ。
自分の内圧を高めて、外部からの影響に負けないようにしないと、心が参っちゃうわ。 その緊張が解けるまで、毎日こっぴどく疲れるし、ミスも多いでしょ。
周りもそれが分かってるから、新人の緊張を解くためいろいろやるでしょ?
話しかけたり、コーヒーおごったり、歓迎会を開いたりするでしょ?
でも、緊張が解けないうちは、すべてから回るのよね。
で、この緊張を解く鍵が「 人の名前を覚えること 」だと思うのよ
それがコミュニケーションの第一歩だから
名前を覚えることって、人によっては結構難易度が高いのよ。
だから、真剣に覚えるのよ。 そして、覚えたら使うのよ。
ただの挨拶でも
「 おはようございます 」ってのと
「 あ、○○さん、おはようございます 」ってのでは重みが違うわ。
人って、だれかに名前を呼ばれたら嬉しいのよ。
覚えてもらうこと、意識してもらってるって分かることは単純に快楽よ。
ガンガン押すのよ、そのボタンを連打するのよ。 それが最初の仕事よ。
「 あ、コンドーさん、おはようございます 」
「 あら、おはよう。 ・・どう、仕事は? 」
「 へへ・・わかんないことだらけっす! 」
「 そう、なにかあったら相談してね。 」
「 相談・・・・ですか・・・ 」
「 ん? 何かあるのかな? 」
「 ちょっと、来てもらえますか・・・ 」
僕はコンドウさんをつれて資料室に入った、他に人はいないのを確認し、コンドウさんの唇を奪った。
「 ッ!・・・・・・・・・・・・・ 」
「 ・・・・・すいません、突然・・・・」
コンドウさんは何も言わず、冷ややかな目で僕を見ている。
「 でも・・はじめてお会いしたときから分かったんです、この人だ・・って、この人が好きなんだって。 そしたら・・・おさえ切れなくて・・・ 」
「 ・・・・ワタシも・・・・分かってた・・・ 」
やっぱり!そうだったんだ!コンドウさんが分かっていることを、僕も分かっていた。 だから強行したんだ、奪ったんだ! 嬉しい!嬉しい!!嬉しい!!! 僕はコンドウさんの体を強く抱きしめて、もういちどキスをした。
「 ///・・・・ 」
「 ・・・しよ・・・っか? 」
「 ・・・・はい・・・ 」
僕たちは、おたがいのネクタイをほどいて裸になった、コンドウさんの胸毛はとっても濃くて、ぽっちゃりとした体はとってもステキだ。 僕はコンドウさんがこっち側だってことを一目見たときから分かっていたのだ。
「 上司レ○プ!野獣と化した新卒 」 より