モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

金が無くて死にそうなら北海道に来ればいい

北海道でライダーハウスをやって、裁判傍聴をしていると気づくことがある。

今の日本人にとって、貧困は深刻な問題だ。

死ななくてはいけないぐらい追い込まれる人もいる。

死ぬぐらいなら北海道に来ればいい。

 

経済的貧困

経済的な貧困になる人がいる。貧困になる原因は人それぞれで簡単な問題ではない。働けなくなって貧困になる人、病気になって貧困になる人、搾取されて貧困になる人、貧困になる性格の人。万能薬は一つ、金しかない。

体が動くけど貧困に苦しんでいるなら簡単だ。北海道に来ればいい。北海道は明治の時代からやっかいものを追いやってきた場所である。前科者も政治犯もまとめて北海道に追いやって、雪や熊と闘わせたのだ。

そんな土地だからいろんな人が流れてくる。よそものって感覚が日本で一番薄い土地と言える。人口密度も低いから煩わしい人間関係やトラブルも少ない。

北海道には肉体労働の仕事がいっぱいある。代表的なのは農家だ。短い夏の間の労働力はどうしたって必要で、結構おいしい仕事もある。

観光も絶好調だから冬のリゾートの仕事もある。中国語を学ぶ気持ちがあるのならどこでも働けるだろう。

 

精神的な問題で働けないのなら、一度北海道に来てみてほしい。人間のトラブルの多くは人間関係。何もない自然の中では人間関係に悩むことは少ない。

どうしても仕事が長続きしなくて貧困なら、北海道の冬を経験するといい。北海道の冬は灯油が無いと死ぬ世界だ。一度死の直前にまで行くことで、労働意欲もわいてくるだろう。

 

精神的貧困

人間の敵は不安だ。不安が心を蝕む。心が悲鳴を上げているなら北海道に来ればいい。

北海道には何もない。死なない程度の仕事しかない。それは精神にとってご馳走だ。

私たちの遺伝子にはきっと「遠くに行け」という命令が組み込まれている。いったことのない場所にいき、知らないことを知ろうとする力だ。たんぽぽの綿毛やホウセンカの種のように遠くに行こうとする。

地元を離れ、好きな土地で生活を始めた時。心が落ち着いたことがある。客観的に見れば頼る存在のいない見知らぬ土地だが、不思議なことにそんな状況でこそ沸いてくる力があるのだ。

 

死なない仕事

ライダーハウスでも紹介できる仕事がある。シーズンを通して80万ぐらいにはなるだろう。

冬はニセコなどリゾートにいけば寮つきの仕事がある。こちらもいつも人手不足だ。

仕事が少ないのは4月から6月そして10月から11月だ。その間は遊べばいい。自分の一番好きなことをするべき時期なのだ。

 

まとめ

金が無くて死にそうなら北海道に来ればいい。死なない程度の仕事がある。そして精神的に自由になれる。

それは貯金や年収よりも大切なことだ。生きているという実感を得るには死が近くにないといけない。気温マイナス20度はそれをシンプルに教えてくれる。

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クズにはクズを

男は459万2951円を用意した、息子が「ミスをして必要になった」と言ったから

だ。詐欺に引っかかったと知ったのはそのずいぶん後のことだった。

 

裁判傍聴の予定を電話で聞くと、今週は今日しかありませんでした。平和なのは良いこと。旭川地裁について内容を確認すると「判決」とあり、予定時間は10分ほどでした。

裁判傍聴は「新件」でないと内容が把握しにくいので、今回は空振りかなあ?と諦め半分で傍聴しました。すると内容は聞いたことのあるもの、前回の特殊詐欺(オレオレ詐欺)の仲間の裁判だったのです。

前回聞いたのは受け子の裁判でした。今回は運転手の裁判です。20歳くらいの巨漢の男性。傍聴席には両親らしき姿がありました。拘束されて入場した被告に、裁判官は判決を告げます。

「懲役1年4月、以上」

ああ、実刑判決です。まあ、仕方ないかもしれません。この特殊詐欺の内容を聞くと気持ちがザワつきましたもの。見ず知らずの他人から1円単位で奪った犯罪は社会利益を損なう重要なものだということでしょう。

さらに被害者は弁償もしてもらっていないらしく、実刑1年4月ぐらいでは物足りなく感じるでしょう。主犯の暴力団員はそのままだし、トカゲのしっぽに興味はないかもしれません。

ですが被告の両親は別のようです。ロビーでメモをとっていたら「控訴控訴!」と弁護士に詰め寄ってました。

ムリだとおもうなあ、息子の将来は諦めて1円でも被害者に弁償しなよ。その気持ちが無いのに控訴しても無駄じゃないかな?

友達に騙されてドライバーをやったとしても、特殊詐欺の片棒をかついだ自覚はあるのだから有責です。「オレオレ詐欺の仕事なんだ」とわかった時点で「車から降りろ、クズ野郎」と言わなくてはいけないのです。

友達だからとか、こいつのほかに友達いないからとか、頼まれたからやらなくてはって思ってはいけません。クズには「クズ」と言ってあげるのが一番のやさしさです。

それが原因で友達を失ってもいいんです。孤独よりも大切なのは信用で、被告は社会的信用がマイナスになってしまいました。まだ若いからなんとかなるでしょうが、職業選択にはかなりの制限が付くはずです。

かわいそうに、と、少しだけ思います。自分のやったことは自分で責任を取らなくてはいけない年齢ですが、それでも少しだけかわいそう。善悪を自分の頭で考えることを教えるべきだった。そのことを彼に教えなかった人間の責任はないのでしょうか?

クズな友達に「クズ」と言える勇気を。我々は持つべきだし、教えるべきです。

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自己憐憫は行き止まり

いま私は無職です。でも自分を「可愛そう」とは思いません。

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かねてより参加させていただいていた仕事の一つを辞めることにしました。最初の話では3月までライターとしての契約だったのですが、変化についていけず離脱です。

仕事を途中で投げ出すのはどうしても避けたかったです。ですが私がかかわることで他の人に迷惑になると思い「すいません」とディレクターに頭を下げたのです。

これで今の仕事はホンワカと続けている1本のみ。まったりとしたもので仕事とはあまり言えないでしょう。いままでだったら焦って他の仕事を見つけるところです。

ですがここ2週間ほどゴタゴタとしていて、なにも新しいことができませんでした。自分の無力さにため息が出つつも、youtubeでテレホン人生相談などを聞きながら将棋とかしてました。

 

自己憐憫は行き止まり」

 

とタイゾー先生が言いました。人生相談の相談役で心理学者、心のスペシャリストです。先生はテレホン人生相談の最後にこんな言葉をポンっとつぶやくのです。

 

私はこの言葉について考えました。自己憐憫、自分をかわいそうなヤツと思うこと、例えば老人の良くいうセリフ「もう年だから」。あれも自己憐憫

年齢というどうしようもないもの、責められようのないものを使って自己憐憫を演出している。残りの少ない弱い存在だから・・・と。

うん、行き止まりだ。年齢を憐れむぐらいなら、平均寿命まであと何年残っている!と考えたほうが良い。建設的。

「無職だから」というのも同じ。「これからどんな仕事ができるかな?」とワクワクすればいい。

「文章力が無いから」とクライアントに営業するのを怖がるのも同じ。

「カネが無いから○○できない」

「家族がいるから○○できない」

「○○だから××できない」というのは、どこか自己憐憫につながっている。それは行き止まりだ、なにも生まないし進まない。

さよならだ。一生そこでかわいそうな自分をやっていろ。そう自分で自分に別れを告げた。

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名寄にて北国博物館を見てきた

名寄は2月の平均気温はマイナス9度という土地です。そこにある北国博物館は寒い土地ならではのアイテムがたくさんありました。例えばこれを見て「なんだこれ?」と思いました。

ただの三角形の木枠に見えます。でもこれは立派な雪対策アイテム。馬にこれを引かせることで道の除雪ができるという優れものなんです。

旭川から車を走らせ1時間、気温がマイナス10℃まで下がった日でした。

立派なエントランスにフーコーの振り子

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地球の自転を証明する実験らしいです。

フーコーの振り子 - Wikipedia

入場料200円を払って中へ、するとやばい雰囲気でした。

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地球です。「名寄と同じ緯度の世界の都市を覗けるよ!」というギミック。地球儀に「ハルピン」と覗き穴が開いていて、中を覗くと地味な白黒写真が見れました。

・・・・・これは・・・アッチ系か!?

とイヤな予感がただよいます。アッチ系とは博物館・郷土資料館マニアにとってはおなじみの「ダメな館」の予感です。良くいえばB級スポット。

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まあ、どっちでもいいんですけどね。

B級はB級で味わいがあるので面白いんです。

 

熊のはく製って北海道にある博物館のメインキャラクターだとおもいます。それがここではこの扱い。

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「冬眠中の熊」
うん、斬新。

 

つづいて「それホントに遊べるの?」シリーズ

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片足スケートです。使いこなしたらカッコいい。

 

そして突然シュールな空間。

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「ここから覗け!」と穴が開いています。

覗くと別の世界線の自分がこっちを覗いていました。ということはなくて、古い街並みのジオラマがあるというギミック。

 

名寄鈴石(実物)だよ!鳴らしてみよう!

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あーびみょうにかたかたいうかな?ぐらいの鳴りっぷりでした。

 

伝説のアイヌ人兵士「北風磯吉」

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「怒り金時」でおなじみの名寄出身力士、名寄岩のコーナーです。

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名寄岩静男 - Wikipedia



最後に名寄市のムービーを見て終了です。夏場だったら屋外に展示してある、実際のSLがすごいらしいです。が、冬の間はブルーシートにくるまってました。

厳しい寒さを耐え抜いた知恵のようなものが展示してある博物館でしたが、全体のボリュームとしてはやや少なめに感じました。SLがあればそんな印象は受けないかもしれません。

こういう手作り遊具が好印象。

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隠しきれないB級感が随所にみられる博物館でしたが、壊れたままの設備は無く、全体的に好印象でした。ですが人に胸を張っておすすめできる場所ではないかもしれません。B級に振り切ってくれればもっとよかったかもと思うぐらいです。

つまりは普通の博物館でした。

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