モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

スクラップ&ミュージック

職場の上司がイヤホンにハマっていて「マスターはどんな音楽聞くの?」と言う話になった。「あー、朝とか仕事中にクラッシック聞いてますね」という。ライター仕事に向いているのはクラッシック以外には無い。朝起きて、書かせてもらう喜びに感謝して、クラッシックを聞きながらタイピングする。これは尊敬するライターからパクったルーチンで、クラッシックがないなら無音のほうがいい。だが、音質にこだわりはなかった。ヘッドホンがあるから、それが一番いいと思っていた。

上司によると、ヘッドホンってのは1発のスピーカーがドンってあるだけで、音域によってカバーできないことがあるらしい。「どうゆうことですか?」と聞いてみる。スピーカーが何個もあるって、そんなのあるの?と。それがあるのだ。

いっぱい出てきたイヤホン、そのひとつがこれだった。片側6発のスピーカー、スケルトンになっていて、よく見ると銀板のようなものが見える。「補聴器とかに使われている奴なんだよね」なるほど。聞かせてもらう。おお!すっげ!こんなに音が鳴っていたんだと驚いた。これは欲しくなる。買おう。

「ちょっとまって」と止められた。こっちも試してごらんといろいろ試聴させてもらった。高音域が突き抜けるようなものがあり、これは3千円ほどらしい。ロックやEDMなどはこっちのほうがキク。こっちも欲しいなあ・・・

さらにワイヤーケーブル、スマホだったら転送DAC、もしこだわるなら再生プレイヤーといろいろ教えてもらう。10万以上する再生プレイヤーでハイレゾ以上の音質の宇多田ヒカルを聞かせてもらった。「FirstLove」ってこんな曲だったの?と驚いた。

スマホなら再生アプリでも違うよ」と無料のアプリを教えてもらう。「Hiby」という中国の無料アプリをダウンロード。たしかに、違う。なんでも再生できるVLCよりも、なんか良くなってる。

いろいろ聞いて「進化してるなあ」と思った。残念ならが、現時点でコスパ最高とイヤホンサイトが推す「Kz zs10Pro」は人に貸していたらしく、ちょっと迷う。でも、どれも日本製だったら数万円はくだらない高品質なものらしい。

「ヘッドフォンだったら抵抗値が高いから、スマホの出力ではバランス悪いよ」と教えてもらった。なるほど、抵抗なんて気にしたことなかった。テレビやアンプにつなげて聞くならいいかもしれないけど、スマホで音楽聞きながら作業するなら、断然こっちだ。

仕事が終わって、明日が休みということもあり、自分の仕事に取り掛かった。ライダーハウスの解体だ。

解体

自分で作ったツーバイフォーの部分から解体していこうと思った。抵抗値の大きなヘッドフォンとスマホで音楽を聴きながらやる。やはり、KZのようなイヤホンよりも音質が劣っている。スピーカーはでかいけど、それを鳴らす電力がないのだ。でも、集中するにはできる。ノーミュージック・ノースクラップ。ドリルを手にもって、作業着のまま取り掛かった。

音楽が、体を動かす。第一、これらを作った時も音楽があった。PSPナンバーガールを聞きながら作っていた。いまも同じ音楽を聴いている。ふふっ、懐かしい。

作るときは1日作業で、頭を悩ませながら作っていた。解体はとても楽で、どんどん壁がはがれていく。これはラクチン。

作業はガンガンと進んだ。音楽が鳴り続ける。向井秀徳が「狂ってる感じが足りない」と言っていた。もっと狂気を。

正常な人生と言うものがもしあるとして、その終着駅が鬱の毒沼だという話はよくあることだ。それが正常だというなら、狂っているのは私ということになる。それでいいや、狂気を開放しろ。

開放しろ、狂気を。正常な社会にファックサインをつきつけろ。存在を無視する人たちの前で、腹を抱えて笑えばいい。ひとり、狂気の道を歩け。そんな、建物たちだった。さよなら。解体作業はまだまだ続くけど。