モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

人と話すことは面白いこと

毎日30度を超える猛暑のなか、ずっとpcに向かってライティングの仕事をしてました。扇風機を傍らに、1文字0、7円の仕事をこなすのはやはり苦痛です。でも自分にフィットした仕事だと思っています。

 

連日の猛暑で美瑛町の麦はこんがりと焼きあがり、収穫が始まっているようです。蜂の宿からライスセンターに闘いに行っている9人の戦士は帰ってきません。旅人もねぶたに集結しているようで、ライダーハウスはひっそりとしています。

 

居酒屋は7時を超えないと営業できない暑さです。食材が一瞬でゲルになるので、注意して消費していきます。作っている自分もすぐに茹で上がってしまうので、大量のオーダーはこなしきれない状況です。

 

なので注文をさばいたら客席に行き「立体4目やらない?」とゲームを仕掛けながら会話をします。今日のターゲットはキヨくん。28歳で化学系工場で働いている茨城の人です。

 

「出身は?」と聞くと「高知です」とのこと。高知に帰るつもりはあるの?いえ、そのことでこのまえ親と話したら「帰ってくるな」と言われました。

 

ああ、それも一つの愛なのかな。土佐の男なら根性で錦をあげろという愛。「北海道にはそうゆうの無いなー」私の曽祖父は富山からやってきたらしいですが、富山のルーツはまったくわかりません。

 

っていうか彼女は?よく北海道ツーリング許してくれたね。「いたらこれませんよ」とのこと。えー、かっこいいのになあ・・・若者はもっと伴侶を探すことに必死になればいいのに。それこそ仕事よりも大切なことなのだけれどなあ。

 

そして隣に座っていたつっきーと会話。「実はバイクは6代目」というつっきー。富良野に毎日バイトに行ってる旅人なのですが「どうして北海道ツーリングに?」と聞くと、バイクで後ろから思いっきり事故られました・・

 

今も内臓に何点かダメージがあるとのこと。そんな話をしていたら「あ、俺も俺も」と車で来ている旅人が言いました。「300万ゲットしました」ってその金で車を買って旅してるとのことです。

 

前にいたりょんくんも事故の保険金でバイクを買って旅してるし、意外と多いのかもしれません。私は事故られた経験がないのでよくわかっていないだけで、世の中にはいきなり後ろから人生の転機が追突してくることがあるようです。

 

それはけっしてプラスになるようなことではないかもしれません。ただ、気を付けて。

ヒドイ写真でごめんなさい。

 

月曜日、淡々と描いていたライティングの仕事をチェックして納品します。2万字ぐらいでしょうか。それをつまり1万4千円ぐらいで売るのです。そりゃ緊張します。何十時間もかかってますから、時給に換算するとたいした仕事ではないかもしれません。が、やはりそれだけの価値を作れたのか自分では分かりません。自分が生産者であるいじょう、その価値は他人から評価してもらうしかありません。

 

「納品ありがとうございます。良い記事です」とのことでした。ふぅー。旅人でもクライアントでも、人と話すのは面白い。

人からやってもらって嬉しいことをやらなくてはいけない

朝、ライダーハウスの一角に焼酎などのペットボトルが放置してあった。「あ、あの人か」と思い当たる。確かに先日、ここで一人で飲んでいた人がいた。

 

確か大阪出身で、建設系で長いこと働いた後、飲食系で3年。今は飲食の派遣で北海道に来る案件があったからそれに乗ってきて、でも仕事がドタキャンになって案件待ちの状態ということだった。

 

年齢は30歳ぐらい。風貌はつなぎにがっしりした体格。飲食というよりは建設系。しゃべるのは苦手っぽい。「そんな仕事あてにできないっしょ?大阪帰ったら?」と聞くと苦笑いしてた。

 

「帰る家あるの?」とはさすがに失礼かと思い聞けなかった。車で来てるけど、カーホームレスのにおいがする。それはそれでいいのだけれど、旅を逃げ場にしてはいけない。それは30を超えた男のやることではない。

 

○○系という言葉も引っかかった。なにか濁している、かくして誤魔化している。ホームレスなのは別にいいけど、なにかを隠したまま他人に信用をしてもらえると思うなよ。

 

で、今朝の惨状で「こりゃダメだ」と思った。酒を飲むのはいい。でも、片付けができないほど飲んではいけない。酒に失礼だ。起きてきた彼に「怒ってないから、出発してくれ」と言った。

 

彼は「もう1度だけ、チャンスをください」と言った。もちろんダメだ。「申し訳ないけど、誰かの反省や成長を期待するところではない」という。それは学校のやることであり、ライダーハウスでは一発勝負なのだ。

 

目ヂカラを込める、が、睨み返してこない。目線は泳ぎ、こちらを見ない。どうしてかかってこないのだ。なぜ本音をぶつけてこない。

 

昼前に彼は出て行った。とてもイヤな気分だった。

 

それからライティングの仕事をやる。が、身に入らない。ああ、くそ!と散歩をすると注文していたタイヤが届いていた。

 

扁平率がちょっと変わったホイールで、カー用品店で買うと1本16000円ぐらいする。ネットだと8000円だった。割高のはめ込み代を払ってもこっちのほうが安かったのだ。

 

タイヤはめはめしてくるねーとライダーハウスを出る。旭川のカー洋品店にいくと「2時間待ちです」ということだったので、ちょうどいい、あそこにいこう。

 

三浦綾子文学記念館に行ってきた

 

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行きそうで行ってなかったここへ。500円払って入場します。

 

三浦綾子の生い立ちというか人生は壮絶で、長い病と敗戦の落胆の暗い時期。そして夫との出会いと氷点の発表からの作家生活。そこから生まれる言葉はやさしく愛があり、かつ厳しく冷たい。

 

「人からしてもらって嬉しいと思うことをやりなさい」などクリスチャンらしい言葉が突き刺さった。

 

今朝、自分があの人だったらどうしてほしかっただろうか?やさしく許してほしかっただろうか?「じゃあ、つぎから気をつけてください」って言葉がほしかっただろうか?

 

否、断じて否である。

 

厳しく、冷たい言葉がほしかっただろう。冬の朝の薄氷の張ったような冷たい言葉だ。それを顔面にぶっかけてほしかったとおもう。

 

そうしてこそ、失敗をエネルギーに変換できるからだ。反省なんて一瞬で消える。脳に刻み込めるのは悔しさだ、痛さだ。

 

よかった、今朝はアレでよかった。さすが三浦綾子だ。何冊か買って帰ろうとおもったら、タイトルで面白いのがあった。

毒麦の季というタイトルに惚れてしまった。なぜなら、今日からライスセンターの戦士達が帰ってこないのだ。

 

 がんばれー

雌阿寒岳にドローン担いで登ってきた

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午後7時、美瑛出発。富良野でラーメン食って、走れるだけ走る。足寄のあたりで疲れがきた、30分仮眠する。ぐっすりと30分寝れた、車すごい。

 

1時になるまえになんとか雌阿寒岳の登山口についた。4時までぐっすりと寝る。着替えたりストレッチしたりして5時に行動を開始する。

 

雌阿寒岳はさすが100名山だけあって、ピンクテープや登山道の整備がしっかりしている。でも自分より先に上っている人はいない。内心ニンマリ。ごりごりと登っていくと雲海が見えた。

 

3合目で樹林帯が終わってハイマツ帯にはいった。けどからみつくような枝はかりはらってあるから上りやすい。それを超えていくと岩石地帯へ、この展開がおもしろかった。

 

それを超えたら「おお!」でっかい火口が見えた。すっげー!

そして山頂へ、誰もいない!チャンスだ!

 登りは2時間、くだりは1時間30分、途中すこしだけ休憩した。

いい山だった。

 

それから温泉はいって帰ろうと思ったら「10時からです」とのこと。時刻は9時前、今日は居酒屋やりたいから温泉はあきらめた、ら、出会いがあった。

 

ぬかびら温泉郷で評価の高い中村屋に入ろうと思ったら

「ごめんなさい、清掃中です」と、こっちが営業時間のチェックをしてないだけなのにあやまられる。「どちらにいかれるんですか?」ときかれ、旭川から美瑛へ帰るというと「じゃあ、ほろか温泉ってご存知ですか?」という。

 

幌加温泉は確か15年前に行ったことがある。秘湯というイメージ、確かに帰り道だった。

「いまは、ボランティアの人も来ていて、耳の遠いおばあちゃんがやってるんです、秘湯って感じですよ!」とおすすめしてくれた、よし、、久しぶりに行ってみよう。

 

中村屋さんは内装も趣があってよさげだった。今度とまりに来よう、きょうは秘湯だ。

幌加温泉に着く、おばあちゃんがいて「今日は外が使えないから」と500円が400円になった。15年前たしかに来たことがある、歩くたびにそのときの記憶がもどってくる。ここは15年も維持されているのだ。すごい。

 

湯船は大きなものが3つ。それぞれ泉質が違う。先客のおっちゃんいわく「3つの山から引いているから、ホントちがうんだよ」とのこと。

 

入ってみた。泉質って良くわからなかったけど、ここのはホント良かった。「あのばあちゃんの旦那が全部つくったらしいぞ」ってマジですか、結構大きな施設だけど、すごいエネルギーだ。

 

「いまはボランティアが来て掃除してるんだとさ」旭川などからやってきて、この大きな湯船を掃除しているのだとか。すごい。

 

ココを作ったおっちゃん(故人)いまもやっているおばちゃん、そしてボランティアの人たち

 

自分は誰かの親切の上に立っている。そのことを感謝して生きて行こうと思った。

 

帰り、層雲峡のあたりでまた眠気。パーキングで30分寝る。またぐっすりと寝る。眠いと感じたら即効で寝られる車ってすごい。

 

美瑛に帰ってきたのは昼過ぎだった。ライダーハウスに知らない張り紙があって「ペットボトルを捨てることもできないくせに旅人名乗ってんじゃねーぞ!」というモノだった。

 

やっぱりそうだ、自分は知らないうちに誰かの親切の上に立っている。たいした掃除もしてない管理人だけど、ホント感謝しています。

疲れたからちょっと休みます

毎日忙しい。

 

忙しいと言っても個人でやってる飲食店だから上がりは大したことがありません。それに回転すればするほど冷蔵庫のストックは消費していくから、ゼロになる前に供給する必要があります。

 

そんな中、ぎょうざとチャーシューとカレーのストックが切れそうになりました。そしてライティングの仕事も押しまくってます。リテイクがほぼなく、良い仕事なのできっちりとしたものを納品したい。なので時間がかかります。

 

扇風機に当たりながらタイピング、それが疲れたら仕込み、旅人がいなくなった瞬間に掃除、洗濯。気づいたら夕方になり居酒屋営業。厨房はあっというまにホカホカになって、汗がだらだら出てきます。

 

「これは良いダイエットだぞ!」という気持ちの切り替えをすることで乗り切ります。毎日12名様ぐらいの胃袋と格闘、終わったら宝塚の「Baddy」というブルーレイを見て一日が終わってました。

 

で、ふと気づいたのですが体から異臭がしてました。汗とか排せつ物のニオイです。飲食店員としてサイテーのニオイ。こりゃヤバイとライダーに「温泉行ってくる」とつげて東川の温泉へ。

 

ここはキレイで、大きくて、Wifiが飛んでいるのがポイントです。ひとっ風呂入って、休憩室で仮眠して、ノートpcを立ち上げ。ライティングの続きを書いていたら電話が鳴って「今日大丈夫ですか?」とのことでした。

頭が回ってなくて適当に答えてしまいました。「空いていれば大丈夫ですけど、それが今わかりません。いつ帰るかも分かりません」こんなライダーハウスもないよなあ・・お客さんにとってどうすればいいのか謎でしょう。

 

つかれているのかなあ?今年は休みなくここまでやってきて、毎日働いているものなあ。登山で体力はついたのかもしれませんが、メンタルにも体力ってあるでしょ。

 

美瑛にもどってお客さんと話します。さっきのようなヒドイ電話でも待っていてくれました。電車居酒屋に押し込んで居酒屋営業です。

 

が、体が上手く動きません。2~3名のオーダーを受けて、全部作り終えた後次の2~3名のオーダーを受ける形式で回します。アホみたいに時間がかかりますが、こうするしかありません。頭が回らないんです。

結局1人のオーダーを忘れてしまいおかんむりでした。明らかに異常です。体は疲れていないのですが、気持ちが回りません。

 

明日は向かいの神社でお祭りですから、ちょうどいい、休もう。ここはあまり目立ってしまってはいけません。私は日陰がちょうどいいんです。美瑛町民にとって謎の存在でありたい。

 

で、ライティングの仕事を進めることができれば、明日の夜は空きます。今一番やりたいことをやることに。そうすれば気持ちは復活して、また明後日から働くことができるはず。

 

なんか気持ちがワクワクすることないかなー?と探します。いま旬なのは登山です。こんなチャンスは年に数回しかないから、ちょっと遠くの山にもいけるんです。

 

山は恋愛と同じですから、ずきゅんと来た山に登ります。カムイエクカウシとかウペペサンケ、暑寒別岳雌阿寒岳・・・・ニペソツ山?

ずっきゅん来ました。夜のうちに移動して朝から登れば、その日のうちに美瑛に戻ってこれるはず。よーしあがってきた!ハイがきた!きたよー!ということで休みます。休む必要ないくらい元気になってますけど。

 

ニペソツ山 - にぺそつやま:標高2,013m

 

カッコいい!超たのしみ!!(すでに元気)

 

追記 : と思ったらニペソツ山への林道は崩壊していて登れないとのこと。雌阿寒岳にします。