ホーキング宇宙を語るを読んだ。
A Brief history of time という原題、時の歴史とでも訳すのだろうか。
ブラックホールの特異点、虚数時間では時間は過去にも未来にも行けるという話が好きだ。
で、この手の本のクライマックスというか、最終的な答えとして人間原理がでてくる。それは「どうしてこの世界は人間に都合の良い形になっているのか?」という疑問に対して、おおざっぱにいえば「人間が観測しているから」という答えになるというもの。
逆行する時間、10次元の世界、そんなものもあるかもしれないが、そんな世界では太陽の周りを地球は回らないし、電子もすぐにどっかにいってしまうし、人間は存在できない。
逆説、つまり、人間が存在する理由は世界を知ることなのだ。
地動説を否定し続けた教会は「ビッグバン理論はいいね」と認めた。「光あれ」という聖書の創造とつながるからだ。「でも、ビッグバンの前については調べようとしないでね」とホーキングに言ったという。そこは神の領域だからだ。
もちろん科学者はそんな言葉で止まるはずもなく、創造主を創造したのは誰なのか?と考える。
おもしろいな、そうでなくては、と思う。
幸福の科学のエルカンターレじゃないけど、創造主の創造主がいて、その創造主の創造主の創造主もいるかもしれない。科学者はその先にはきっとシンプルな方程式があると信じている生き物だ。量子力学の世界から宇宙の果てまでの世界のすべてを説明しうる万能の方程式があるはずだと信じている。
いったい、誰なのだろう。
なんのために、この世界を作ったのだろうか。
興味は尽きない。