モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

雨の花見

夜勤になれつつある。凶悪な睡魔と戦い、起床介助の修羅場を潜り抜けていたが、慣れると楽になった。睡魔は積極的に仮眠をとることで大したことは無くなり、余裕が生まれたおかげで起床介助では慌てることもなくなった。うん、慣れてきた。

入社してもうすぐ1年。これですべてのシフトをこなしたことになる。後輩もできた。仕事は自由にやらせてもらっている。この前は、気まぐれに庭の枝花を折り、花瓶にそなえた。生け花のようだ。気分は仮屋崎先生。何もない空間に、稲妻のような峻烈な枝、それに疱瘡のようなつぼみ。美しいと思っている。

絶対的に美しい物には力がある。と、三島のように感じている。美しい花は、世代を超えた価値だ。たとえ認知症を患っていようが、花が綺麗、という感覚は共有しているからだ。この力を目の当りにして、花に対するリスペクトが深まっている。

つーことで、夜勤明けの日。嫁と花見に行った。富良野のでっかい公園が名所らしく「じゃ、よろしく」と助手席でグーグー寝る。マルシェでお昼を買って、公園に行くと雨だった。

雨だからといって桜が綺麗なのは変わりない。人もまったくいなくて素晴らしい。東屋でお昼を食って満足した。

「一句読みたいね」と嫁が言った。

「ああ、読みたいな」とそれに答えた。

こんな漫画をよんだからだ。

 

俳句の漫画。とても面白い。季語をしらないから、句をひねり出すのは苦労した。頭の中で言葉を探す。・・・・とても難しい。

雨、桜、お昼、東屋、生暖かい風、俳句をひねり出す環境は充分にととのっているのに、感じたことは言葉にするとなにか逃げていく。

いくつかの駄作を作り、諦めて家に帰った。雨は降り続いている。雨、そういえば五月雨って季語だよね。五月雨の・・・で作ってみる。

 

五月雨や

雑草もじゃもじゃ

にょーきにょき

 

うん、いいね。庭に雑草が生えてきたので、それにちょっとうんざりしている心象を読めたと思う。

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夕方になると荷物が届いた。ボッシュの電動ハンマ。3000円送料込みで落札できたのだ。コンセントにつなげると確かに動く。で、自分の間違いに気づいた。

これは、ハンマードリルなのだ。前後に動きながら回転している。この前借りたのはピックという回転しないで、振動するだけのもの。これであの、クソ硬い基礎を破壊できるのか?不安になる。

次の日。ホームセンターにいってこれに合うビットを買った。コンクリート用と書いてあるドリル。たった1000円だが、無駄になるかもしれないのだ。でも、買わなければ先に進めない。買った。

装着して使ってみる。おお、なんか食いこんでいく!思ったよりもイケル!!振動が骨に来るが、ピックよりも破壊できる!

穴が開いたので、もう一度ホムセンにいってパイルをかってきた。釘のでっかいヤツ。それを穴にいれて、ハンマーで軽くたたいて固定。それからスイングして深く差し込んでいく。ガンガンと入り込み、止まる。そうなると手では引き抜けない。横から叩いて隙間をつくらいと抜けないのだ。

穴をあける、パイルをセットして叩く、止まったら横から叩いて抜く。を繰り返していた。確かに進むが、ごくわずかだ。車を入れるぐらいの幅を確保するのは、気の遠くなる話だ。

身体がしびれてくると、休止して家に入る。ゲームして骨のしびれが取れるまで休んだ。

 これを仕事にしている人は大変だと思った。解体屋にはなれそうにない。