モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

人と会い、話すこと

去年の今頃、ライダーハウスを巡る旅をしていた。毎日、電話でアポを取り、できる限りライダーハウスをやっている人に会いに行った。

人と会い、話すことによって何かが変わっていった。世界が広くなったと言えるし、純粋さを失ったともいえる。大人になったともいえるし、つまらないやつになったともいえる。

1つ分かったのは、もう30代の時の様なことはできないということだ。爆発的に面白いものを作るには、核となる自分がおもしろい人でなければいけない。そこを失ってしまったようだ。先日、夢の中で兄から「この物件をライダーハウスにしないか?」と言われ「いやだ」と逃げてしまった。夢から覚めて「ああ、もう面白いライダーハウスを作る力を失ってしまったんだな」と感じ悲しかった。

40を過ぎたのだ。こんな年齢になって新入社員として介護施設で働いている。「つまらないやつになったな」と30歳の私に言われそうだけど、実際はそうでもない。

いまさら出世したいとも思えないので、競争意欲がない。他人から認められたいとも思えないので、だらだらと仕事をしている。安い給料はライダーハウス時代から比べると高給だ。お金は相対的な価値ということをしみじみと感じる。

高給取りなので、職場をちょっとづつ自分らしくアレンジしている。余った家電、素敵な小物で自分の物が少しずつ職場に増えていき、それを知らないで使っている人がいる。たのしい。

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いろんな100均を回って、セリアで発見した素敵なプラマグ。

2年前、おっぱいパブの話を書きなぐっていた。その時使っていたファーウェイのタブレットを利用者につかってもらった。読書が好きなのに、目が悪くなり文字が読めなくなったという人だ。電子書籍ならフォントサイズは自由だし、青空文庫なら無料で読める。1時間ほど使ってもらう。すごく嬉しそうだった。90歳近い人がタブレットをツイーッとしている姿がカッコよくて自分も満足した。

面白い介護をしている人が沢山いる。いま、その人たちの話を聴きに行きたい。