モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

白金温泉からスノーシューで登る

白金温泉から十勝岳望岳台に向かって登ってみた。

スノーシューを購入してやっと3回目。

やっとスノーシューらしい遊び方が分かった気がした日だった。

夜勤だった

夜勤だった。ついでに残業をして10時まではたらく。それから家に帰り17時まで寝る。起きたら目がしゃっきりして、旭川まで寿司を食いに行ってきた。酒を飲んで寝る。次の日も休みだからだ。

やることないからスノーシュー

マイナス26度になったらしい。ごみを捨てたり、朝ご飯をつくったりしていたら、今日やるべきことは全て無くなった。天気もいいし、スノーシューに行こうと思う。

問題は場所だ。どこでやろう?頭に浮かんできたのは、以前ランニングした白金温泉。そこから適当に上ってやろうと。もし迷っても、冬季閉鎖中の国道があるから、そこに這い上って降りればいい。

車を停めて、川から上る道を発見する。スキーのトレースがあるから安心。

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何かの道なのだろうか?よくわからない。地図にはのっていない、だれかの踏み後をつぶしていく。

 

しばらく歩くと、でかい構造物にぶちあたった。おそらく、砂防ダムか護岸だとおもわれる。

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 ここから踏み後がなくなり、スキーは下ったようだった。急に1人になり心細い。

グーグルマップを見ながら、なんとなく川の横を歩いて登っていく。護岸が無くなると、樹木帯にはいり、それを抜けるとまた護岸があった。

こんなに長い、コンクリートの構造物を、こんな斜面に作るのは大変だっただろう。おそらく、夏だったら道があったのかもしれない。いくつかのピンクテープを発見した。

スノーシューが無ければ膝まで埋まっている雪の中を歩く。道は無い。だが、スノーシューが自分の体重を支え、普通に歩ける。

身体が燃えるように熱い。だが、ハイドレーションのホースが凍ってしまった。

笑っちまうほど寒いはずなのに、こんなにも熱い。体が燃えている。おにぎりを爆速でエネルギーに変換しながら、ザクザクと登っていった。

アドレナリンが脳で弾ける。万能感よ!最初は道が無いことにおびえ、途中でトレースが無くなることにおびえていた!あはは!ちがうちがう!道があるから縛られるのだ!好きなだけ登り、好きなところで降りればいい!それが自由だ!おれは自由に怯えていたのだ!

地図がブゥワー!!と広がっていく感覚があった。

休憩、そして下山

でかい木があったので、その下で休ませてもらう。

 

 見上げると見事な枝ぶり。雪が傘のように積もっている。ちょっとした家っぽい感じがあった。「おじゃまします」と言って中に入った。もってきたお湯でカップラーメンを食う。

ああ、ここでいいな。と思う。この木が今回の目的地ということにして降りよう。2時間ほど登り続けた。下りは予定通り太い道で降りようと思ったが、別の林道を発見し、そこにスキーのトレースがあったので活用させていただく。

 まとめ

道を間違っていないか?とか、何が楽しいのか?という不安におびえていたが、実際に歩き始めると杞憂だった。スノーシューに道はない。行きたいようにいけばいいのだ。もちろん、歩ける場所に限定されるが、だいたいの場所は歩ける。樹木帯ならば雪崩の心配もない。美しい樹木、デカいコンストラクチャ、そしてなにより誰もない空間をざくざく歩くのが楽しかった。哲学もできた。

道は時に自分を縛る。道があるから順位が生まれてレースになる。わかりやすい目的地があると、そこに向かう道が生まれて、多くの人がそこを通り、それがいつの間にか正しい道と言われるのだ。

道はない。何をしてもいい。