休みだった。でも体が重い。背中は張り続けており、深く呼吸をすると痛む。こりゃ整形外科にいくべきか？いやいや、整体にまず行くべきだろう。温泉にいけばいいんじゃないか？休みの日、自分の体をいたわるのに忙しい。
でも、まずは裁判所に行こう。
なんといってもワンオブ飯の種。仕事以外でやりたいことナンバー1。今日もコツコツと裁判所に通う。3件あった、全部判決。1つは先日傍聴した被害額1000円、求刑6年のおじさんだった。
判決は3年8月だった。全面的に弁護側の言い分を認めた判決に、おじさんもにっこり・・・とはいかないだろう。誰でも入れるビルの、誰でも持っていける廊下に置いてある段ボールに入っている、1000円程度のお菓子と洗剤。その対価が3年8月のムショ暮らしなのだ。「上告するなら自分でやる？やるよね？」と弁護士はすたこらさっさと法廷を出て行き、おじさんは屈強な刑務官につれられて出て行った。
理不尽ともとられる社会のルールにうなった。なんといっても、その前は特殊詐欺の出し子の裁判。被害額1900万円、その判決は3年だったのだ。それよりも1000円の窃盗のほうが重い。
心の中に重い感触をのこし、裁判所を後にした。あとは体、なんとかマッサージ機を見つけて、すわらなければいけない。温泉施設や銭湯を候補に探していたがひらめく。
「ネカフェにあったな」
デカいネカフェに行ってみると、ある！マッサージチェア席。ガンツを読みながら、2時間ぐらい揉まれまくった。ごりごりと遠慮なく背中の筋肉がほぐされていく。お！お！お！ごりごりごり！シンプルなムーブ、遠慮のない力加減。それでもスッキリとした。
