モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

頭の噴火を見つめながら

・出勤するとある利用者さんが不穏だった。易怒性というのだけれど、とにかく怒りまくっている。怒りの原因は不明。「たぶん、別の利用者と何かあったんだと思う」との事だった。

目の前に座り、話を聴いてみる。論理がおかしい。何かを伝えてくるのだが、それが何かわからない。シュールな世界だ。世界がめちゃくちゃにつながった家に迷い込んだ時のよう。言葉を1つ捕まえてみる。「それってどうゆうこと?」「しらないわよ!」まあ、そうだろう。言葉の意味が消えていく。

怒りが収まったのはご飯を食べた後だった。嘘だろ!?ってぐらい大人しくなった。つまり、お腹が空いていたのだ。「ご飯食べる?」「いらない!」って言っていたのに・・・でも、たくさん食べてくれてよかった。人間、食べれるうちは大丈夫。

・別の利用者さんも怒っていた。何に怒っているかはなんとなくわかる。原因がある怒りは対処ができるからたやすい。すごかったのは表情。片目が充血して、そっぽをむいている。正面に座るが、こちらを見ているような、見ていないような感じだ。これは怖かった。全盛期のビートたけしの演技のようだった。この方も、ひととおり怒りを吐き出したら疲れて寝てしまった。

かなしいのは、怒りによって確実に一歩、死に向かっていくということだ。あれだけのエネルギーを排出するのだから。できることはせめて、近くにいて受け止めるぐらい。

・「わたしは辰年だから」というおばあちゃん。自分の性格分析で干支をもちだすのはお年寄りあるある。郵便局時代の上司も「ネズミだからしょうがねえよなあ」と自分のずる賢さを分析していた。

干支の性格分析は結構当たる。これは「○○年だからこうなんだ」という刷り込みを生まれた時からされているからだと思う。人間は面白野菜みたいに型枠に合わせて歪む。

・ネットで仕事がごろごろ転がっているのに、それに手を付けられないのが悔しい。去年だったら喜んで食いついていた単価の仕事もスルーしなければいけない。だが、これは納得していることだ。それは3月に、ライダーハウスを巡ったときに感じていた。

専門性を身につけなければいけない。言葉なんて誰でも書ける。何者かにならなければ、だれも話を聴いてくれないのだ。文章を読んでくれないのだ。仕事とは、その専門性を金をもらって身につけることができるオイシイ存在。