モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

言葉、妄想、自由

いま、朝の5時、キーボードに向かって仕事をしている。

言葉が生まれるのはその人の欠落からである。と誰かが言った。その通りだと思う。仕事を終えて、住空間のセッティングを終えて、旅行もして、仕事も片付けた。今の自分には欠落が足りない。言葉が生まれる暗い穴がふさがれている。ドラクエウォークなんかにハマっている。それは良いことである自覚はあるのだけれど、ライターという仕事上、あまり好ましいことではないのだ。

絶好調の時は、無限に湧き出る噴出口から言葉があふれている。自由。そんな感じで妄想が暴れる。「もし、地球破壊星人がやってきて『タイムスリップものを1本書け』って言われたらどうする?」と誰かに聞かれた。うーん、と30秒ほど考えて出てきたのは、スマホ片手に織田信長と相対する話。5G回線は時空を超えるって設定。

リアルで会う人に、今やってる仕事を説明することに絶望感を感じている。webライターなんて時代の泡沫に過ぎない。ぱちん!と消えた0.2秒後には誰も覚えていないだろう。でも、1週間もしないで1か月分ぐらいのスケジュールがパンパンになった。これは実に便利な事だ。

仕事をしなければ。ライダーハウスも居酒屋もカヤックガイドも無くなってしまった。私はラベルのない商品、値札の書かれていない商品だ。どうしようもない孤独にやられてしまう前に、自らを営業して売り歩きにいかなければならない。このままでは、真っ暗な孤独に圧殺されてしまうだろう。

そんな気持ちでPCに向かう。救いの手を伸ばすようにキーボードをタッチする。とりあえず、ブログなんて書いてみる。言葉たちが、だらだらと生まれて来た。なんてことはない、欠落なんて必要ない。自分自身が欠落そのものなのだ。充実した毎日こそが幻想だ。他人に理解されるなんて不可能、甘い考え、人は人を理解することなんてできない。だから不完全な言葉を使って、手を伸ばしているのだ。それが嘘でも、手を伸ばさずにはいられない。