モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

ほぼネットの情報だけで土地と家屋の相続の手続きをしてきた

ググればなんでも調べることができる時代です。法務局へ提出する書類だって素人で作ることができます。ただ、いきなり100点満点は不可能で、一度は法務局の職員と相談しないといけないでしょう。

じゃあ、ネットで調べるメリットは無いのでしょうか?

そんなことはありません。0→100よりも、95→100のほうが簡単です。ネットで95点ぐらいの書類をそろえることができたので、残り5点をぱぱっとやればその日のうちに再提出、かなりの労力を節約できました。

その経験を書いていきます。

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提出するべき書類

登記申請書:ネットでひな形をダウンロードして作ることができます。難しい書類ではないのですが、完成させるには法務局で登記証明書をゲットいないといけません。

住所コードや登記された正確な地番や地積や床面積など、すべて登記証明書の通り記載します。法務局に行って、端末を操作すればあっさり発行できます。

 

遺産分割協議書:家族で仲良く話し合いましたよ!という書類。これもひな形の通り書けば問題なし。相続権のある人の住所と名前と印鑑が必要です。

そして印鑑は実印、同時に印鑑証明書と戸籍謄本(もしくは抄本)が必要になります。「この人は生存していて、ハンコも間違いないよ!」の証明だからです。

相続権がある人の数だけ、同じ書類を複製することになっています。ただ、モメることがないのなら1枚あればOKとのこと。

 

家族関係の表:これを提出すると、書類が返却されるらしいです。一応提出しました。

 

委任状:法務局に行く人への委任状です。ひな形から作りましょう。

住所と名前とハンコが必要ですが、これは相続する人のだけでOK。

 

住民票:被相続人(死んだ人)と相続人の住民票が必要になります。ここ、ネットの情報ではあいまいだったので、すこし苦労しました。

家屋の登記された住所と、謄本の住所にやや食い違いがあったのです。旧住所というやつです、郵便配達ではよく苦しめられました。

市役所で相談したところ、附票という住民票に付随した書類を提出することでカバーできたと思います。

相続権のある全員の謄本、抄本:上でも書きましたが必要です。結婚して抜けている人などがいれば、早いうちから取っておいてもらったほうがいいでしょう。私は姉のをうっかりしていました。近かったのですぐ発行してもらいました。

 

全員の印鑑証明:上記の理由より。貯金相続でも使うので、1部は取っておきます。返却してくれるから使いまわします。

被相続人の生まれてからの住民票(除票):貯金などでも必要になる書類です。住所が変わった場合など、さかのぼって取得しなければいけないので、人によってはキングオブめんどくさい。貯金で使った後は返却してもらえるので、先に片付けておいたほうがいいでしょう。

 

名寄帳、なんとか証明書:市役所で発行してもらえるものです。

 

実際に法務局に行く回数とやるべきこと

法務局には複数回行かなければいけません。なるべく最短で済ますには

1回目:登記申請窓口で「不動産相続の書類のひな形をください」という、そして登記証明書を発行する。発行するには、名寄帳がないと難しい。あらかじめ市役所でもらっておくといいでしょう。

 

2回目:予約を入れて職員と相談します。「ネットで調べて、できるだけ書類をあつめました」と言えば割とスムーズ。訂正する箇所はすぐに訂正してくれ、足りない書類は付箋とマーカーで教えてくれます。「じゃ、あとは提出するだけだから」という状態まで持っていきます。

 

3回目:提出。

 

4回目:問題がなければ、書類を受け取りに行けます

 

という、最短4回です。

 

自分のケース

何もわからない状態で、登記窓口へ。「何をそろえればいいか教えてください」というと、苦い顔をして紙束をくれました。それが分かりにくいったらもう!結局ネットでひな形を検索し、自分で作りました。

各書類をあつめていくと、登記証明書の発行が必要と分かりました。なので2回目の法務局訪問。

書類がなんとなく完成したので、法務局へ。予約の電話を入れたのですが「2日後まで埋まっています・・・」とのこと。うーん困りました。早く終わらせたいです。

そこで仮説を立てます。相談の長さは相談者によってさまざまなはずです。なのであらかじめ余裕をもって枠をとっているはず。その隙間に入り込む作戦で行きました。

法務局に行き「あ、いつまでも待ってます。相談できなくても大丈夫です」と言って、長期戦の構えを取りました。文庫本を開いて、20pぐらい読んだ時でしょうか。一人の相談者が「私、この人じゃイヤ!」と別の職員を指名しました。

なんども相談に訪れているのでしょう。スルーされた職員の枠を私がいただきました。その職員が嫌われる理由はなんとなく伝わってきました。

口調がフランクです。ため口キャラのおじさんです。白眉が教授っぽい感じ。私は教えを乞う生徒のように話を聞きました。「んまあ、だいたいできてるよ」と言われ「あとは、この書類とこの書類をくっつけて、窓口に提出すればいいから」と100点への道を教えてくれます。

幸いまだ午前中だったので、急いで足りない書類をあつめました。姉の抄本はスマホ自治体のサイトから委任状をダウンロードして、セブンイレブンコピー機で印刷します。それに署名ハンコ貰ってOK。

それから実家に車を走らせて、100点の書類束にしました。間違いがあれば、私に電話がかかってくるはず。なければ、3日後に書類を取りに行って終了です。

 

まとめ

 

ネットの情報で100点の書類は難しいです。が、細かなミスは現地で修正してくれるので、提出する書類がそろっていればスムーズに事が運ぶでしょう。

法務局は堅苦しいところかもしれませんが、職員はどこか「書類の研究者」といった風情です。ネットで勉強しておけば、恐れることはありません。