ライティングの仕事をやり終えて、天候は雨。そんな日にやることは裁判傍聴以外に無く、2日連続して行ってきました。
1日目、巡査(あだな)と。
覚せい剤が大好きなおじさんの裁判でした。
「強い意志を持ってクリニックに通いたいと思います」
と言ってましたが、保護観察中にやらかしたから何を言っても無駄。帰りの車内で「意思の問題じゃないよね」というと「環境に自分を追い込まないとですね」と巡査がいいました。
やめるという意思を持つのではなく、やめざるをえない環境へ追い込む。それが大切なのだと。そこから「なんでマスターはライダーハウスをやってるのですか?」という話になりました。こんなことは強い意志がないとできないことだと思われたのかもしれません。
私は「カヤックがやりたかったからだよ」といつもの台詞を言ったのですが、もはやカヤックが無くてもライダーハウスは続けていくでしょう。よほどのことが無い限りやめないはずです。これは強い意志といえるのでしょうか?
「意思じゃないな」といいました。でも純粋な商売というわけでもなく、承認欲求だけでもありません。なぜ、私はライダーハウスをやっているのでしょうか?うーんと考えて、それっぽい回答がでたのですが
「ライダーハウスが狂っているから」
???という巡査。でも、これが一番答えに近い気がしました。
2日目、ミムラくんとぐっさんとスズキくんで裁判傍聴。「登場人物に駄目な人しかいなかったね」と話しながら美瑛に戻り、居酒屋を空けました。
13名さまのごはんを作り終えたころに、シルバーなご夫婦が来店。浜松からいらっしゃったとのことです。
ライダーとすこし話をしていて「マスター!こんなボランティアみたいなことやってえらいね!これからも若者を助けてやってね!」といわれましたが、ちょっと違う。
こんな商売は若者相手でないと成り立ちません。未熟な私の汚点を容認してくれるのは若者ぐらいだからです。それはつまり「若者を助けているのではなく、助けられている」といえるでしょう。
ライダーハウスなんてやってると「強い意志でやっているのだ」と思われがちです。でもそうじゃない、自分の中では強い意志なんて持ってなくて、やらざるをえないからやっているのです。それが自分にとって自然だからやるんです。
意思はあるのかもしれないけど、自分では意識できない。そんな意思がきっと強い意志というのかもしれません。