自分で出来るところ
と
自分で出来ない所
を理解しましょう。
チェックポイント1.ハイパワーなバイクほどメンテが必要になる
排気量が大きいほどパワーがあって運転が楽です。ですがその分メンテナンスが必要になります。
エンジンの生み出した力を伝えるチェーンやタイヤ。それは力が大きければ大きいほど高級品が必要で、さらに消耗しやすいです。
エンジンも高出力をひねり出すために高回転になるものが多いです。それだけ摩耗しますしオイルも高級なものを使わなくてはいけません。
パワーのある早いバイクほど、メンテが必要でお金がかかります。前のオーナーが乗りつぶして車体本体に価値が無いものもあります。
そんな中古バイクを買ってしまうと、次から次へとトラブルに見舞われるでしょう。新車を買うより高くつくことがあります。
チェックポイント2.人気のないバイクは安くなるがパーツも少なくなる
車でもそうですが人気のないバイクほど中古価格は安いです。「それでもいいや」とお買い得な中古バイクをゲットしても、一つ問題があります。
人気のない車種のパーツはほとんど出回りません。それは経済の宿命のようなもので、いちいちメーカーも生産しないのです。
私は過去に自分のバイクの点火系がおかしくなったことがあります。そこでいろいろ調べると「CDIがよく壊れる」バイクであることが分かりました。
CDIとはエンジンの点火タイミングを伝える装置、もう生産されていません。そこで「CDIを自作する」HPを発見しました。
自分で電子基板を買ってきて、メーカーに問い合わせて設計図を入手。そしてホントに作ってます。
・・・無理だ
と感じました。中古バイクを買うならパーツが豊富なほうが良いです。それには人気車種のほうが有利ということを覚えてください。
チェックポイント3.個人取引や知らない店で買うのは安くなるがアフターケアがない
中古バイクを安く買うなら・・・今ならネットでしょう。
ネットで検索すればバイク屋が店の中古バイクを出品しています。その中から気に入った玉を選ぶのがいいでしょう。
ですが安さにつられて遠くのよくわからないバイク屋で買うことがあります。
これは個人取引でも言えるのですが、リスクが高いことを意識してください。
アフターケアのない中古バイクを買うのはギャンブルです。どうしても欲しいなら「2年乗れればいいや」などあきらめと覚悟をしましょう。
チェックポイント4.エンジンだけはどうにもならない
バイクはやろうと思えば自分でほとんどメンテナンス出来るキカイです。ネットにはいろんな人のメンテナンス日記があるし、メンテブックも多く発売されています。
ただ、エンジンの中をいじるのだけはレベルが違います。エンジンだけは適正なトルクとガスケットで封印されていて、高圧高温に耐えるようになっています。
サンデーメカニックで手を出すのはちょっと難しい。逆にエンジンがいじれるぐらいなら、どんな中古バイクだって直せるでしょう。
そんなわけでエンジンだけは注意してみましょう。チェックポイントはやはり音です。変なノイズがあったり、回転数の吹きあがりに違和感があったら敬遠することです。
エンジンの調子を見るのに「オイル漏れ」を確認するのもいいでしょう。ヘッドのあたりから黒いシミがでているならオイルが漏れている証拠、古いバイクならある程度は仕方ないですが長く乗るにはエンジンの修理も視野に入れなくてはいけません。
そんなエンジンの調子を知るのにもう一つ、それは走行距離です。
走行距離はメーターに記載されていますが、それが信用できそうなら重要な目安です。
例えば古い2ストのエンジンだったら5万キロが目安と言われていました。そこまで走ればもうエンジンの寿命です。
特に90年代くらいまでのバイクは「いかに高出力を得るか?」という目線で設計されていますので、エンジンに無理がかかっていることがあります。
とある整備士さんに聞いたのですが
「エンジンってのは走行距離だぞ」
と言ってました。それほどエンジンにとって走行距離は大事な指標なんです。
チェックポイント5.走行距離は大切だけどメーターは信用するな
大事なチェックポイントである走行距離ですが、ご存知かもしれません。バイクのメーターは簡単に巻けるし交換できます。
そうなると新品バイクが簡単に作れます。
そのようなメーター詐欺を見破るには・・・不自然な点を見つけるしかないでしょう。
例えば年式が古いのに全然走っていないバイク。
「ずっと倉庫で誇りかぶってたんだよ」という割には使用感があるものなどは注意しましょう。
チェックポイント6.10万以下なら乗りつぶせ
なぜ中古バイクを買うのでしょうか。当然お金の節約だと思います。
(乗りたい車種があるから中古バイクを選択する人は、十分にお金をかけてメンテナンスしてあげてください。ここではそうでない人にむけて話します。)
中古バイクが安いのは様々な理由があります。バイクはリセールしやすい製品ですが、それでも格安のバイクというのは安い理由があるんです。
その理由は壊れやすいこと。バイクのプロであるバイク屋は人間であれば医者のような存在で「ああ、このバイクは余命1万キロだな」と判断すればその値段を付けます。
だから安いバイクが壊れるのは仕方のないことだと思ってください。特に10万以下のバイクというのはその傾向が強いです。
チェックポイント7.シンプルなバイクを選ぶ
安くても壊れないバイクを選びたいなら、シンプルな機構のものにしましょう。
例えば並列4気筒高回転型エンジンと200ccの単気筒エンジンだったら後者です。
エンジン回りがスカスカなものほど良いでしょう。例えばCD90
これ、おすすめです。抜群のメンテナンス性、まったりトルク、おそらく前のオーナーは・・・
パーツも鉄カブエンジンがベースですからわんさかあふれてます。こんなシンプルバイクだったら「メンテってなに?オイル交換?」ぐらいの感覚でいられるでしょう。
まとめ
若いうちはカネが無く、カネがないから中古バイクに乗ります。そんな若者をターゲットに中古バイク市場は動いていて
「え!?こんなゴミが15万?」
というブツもちらほら。だまされないようにしましょう。
壊れないバイク=高い
です。そして
若者に人気のバイク=高い
です。
しょっぱい思い出をかみしめたくないのなら、近くのバイク屋を巡りましょう。そして
「ここだったら買ってもいいかな?」
というショップを見つけるのが一番のポイントです。