がんばることや努力することに価値はありません。価値があるのはその仕事の成果です。そこだけを、しっかりと、見極めなくてはならないのです。
郵便局の保険外交員をしていた時、よく先輩に誘われてサボっていました。営業車をどこかの林のなかに突っ込み、ただ何もしない時間を過ごしていました。営業の仕事の特権かもしれませんが、25歳の私には苦しい時間です。
「もっと自分の成長できることをしないといけない」モンモンとした思いを胸に、ただ何もできない自分がいました。教わったことはすべてやっている。それでも成果は上がらない。だからまた誰かに教えを乞う。そしてそれをやるけど結果は同じ。
やってもできないからすぐに消耗します。最後の1年は燃え尽きたようにサボりまくっていました。下手なサボり方だったと思います。
同じ郵便局でもサボり方の上手な人がいました。郵便配達のセクションにいた時です。「俺はいかにサボるかしか考えていないからよ」といいながら、一番に局をでて、一番に帰ってきました。
年下の彼に「どうしてそんなに早いのだ?」と聞くと上の答えが返ってきたのです。気になったので、非番の日に自分のバイクで後をつけていくことにしました。「彼の走りを見ればきっとヒントがつかめるはず」と期待を胸に自分のバイクで待ち受けます。
時間になって配達区にやってきた彼はニヤリと笑い、自分の仕事を始めました。そして彼の速さの秘密を知ったのです。
驚くべきショートカットと効率化のされた仕事でした。それは1秒を大切にするレーサーのようなものです。私だったらそのままにする「1秒」の短縮合理化を、彼はしっかりとやっているのです。
私は「アホか」と言って彼と別れました。郵便配達の仕事のキモは正確性です。あそこまでやる意味はありません。でも彼の「サボることだけ考えている」というセリフは深く残りました。
サボるのが上手いのは効率化が上手いのです。そのことに15年たった今痛感しています。あの時の彼から学ぶべきです。
私の今やっている仕事は正確な知識を求められます。なのでしっかりと情報を集めることが大切です。私は採算度外視で時間をかけて情報を集めまくりました。その結果時給にして200円とかになりました。
それでいいものができたのか?あまりそうは思えません。結局情報を集めることに満足しているだけなのです。考える体力も消耗しますので、休憩も多くなりました。
効率を求めなくてはいけません。あの時の彼のように1秒でも早く、ショートカットできるところを徹底的に洗い出して、極限まで合理化した仕事をしないといけません。
もうサラリーマンではないのです。出来上がった仕事でのみ評価されるのならば、効率化は生命線であるといえます。時間がかかってもいい、努力や根性でなんとかしようなんて逃げの発想です。
頭を使って、いかにエレガントに、最短距離で成果を上げる方法を考えます。問題はなんだ?何を求められている?考えろ!考えろ!考えろ!
今日は旭川まで親を病院に送る日なので、運転中はそんなことを考えてました。その成果は以下のようになります。
1、ゴール地点をまず作る
最初から順序立てて考えるより、まずはゴール地点をつくってそこに至る道を考えたほうが良い出来になる。
2、カテゴライズして考える
同じような部分を考えるものがあるとき、後でまとめて考える。
3、重要でないところにこだわらない
重要でないところはクライアントを含め誰も見ないから。
4、ストップウオッチを使う
頭が疲れでだらけるのを防ぐため
結果として4、のストップウォッチが最も有効でした。いつもだったら3時間くらいかかっていたのが、1時間11分で完成しました。
「生産性を上げるには何が問題かを見極めること、努力や根性に頼るのは逃げである」
より。とっとと問題を見極めて、最速で成長していきたいです。
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