実家で久し振りに新聞を読んでいたら、面白い川柳を発見した。
「もうすこし 生きよう水が うますぎる」という川柳だ
詠み人は92歳、新人賞を取っている、新人賞を92歳におくるあたりも粋だなあ。
内容もいい。「水がうますぎる」って状況はなかなかないもので、
8時間山をさまよっていた、とか
ぜったいにトイレに行けない状況なので、朝から水分をとっていないとか
生命が危険にさらされた時なんかに「水がうまい」ってなるものだ。
普段生活していたら、のどが渇いたらお茶やジュースを飲むもので、
水ってそれしか手に入らない時飲むものという位置にある。
人間の欲望とはそんなものじゃないだろうか、水よりもおいしい水分があればそっちを飲むだろう
もっとうまいもの、もっともっと、ビールだってそうじゃないか、もっともっと、
でも体がそんな欲望を必要としなくなってきたら、最初の地点に回帰するんじゃないかな
部活の時の水道水のように
遊び疲れたときの蛇口から飲む水のように
そんなことを想像した、初めて飲んだ水の味はどんなんだっけ?
きっとうまかったんだろうな
母親に、初めて飲む水って何だろう?ときくと
お風呂上がりに白湯をのませてくれたらしい
風呂上がりのビールの原点といえる
そりゃあうまかったろう