映画の話よ、メイズ・ランナーってやつ
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このジャンルをなんていうの?
好きなのよねー、この「 密閉空間に放り込まれる 」系のヤツ。
正確になんてジャンルかわからないけど、「 CUBE 」とかそうよね。
で、お決まりなんだけど
「 みんなで力を合わせて、脱出しよう! 」って話になると
「 お前がリーダーなのは気に食わない! 」って仲間割れになるものよね
それを見てる私たちは「 ああ・・・どこに行っても人間関係なんだな・・・」
って悲しいキモチにちょっとなるのよね。
でも、そこらへんにリアリティを感じちゃうのよ。 人間くささ、泥のしゃぶりあい、権力欲、事なかれ主義、押しつぶされる意見とかね。
そこで、人間はルールを作るのよ。
与えられたルールはちょっと危険よ
日本は民主主義の法治国家だから、私たちのルールは私たちが決定しているわ。
たとえば
「 1日1回、だれかを殴らなくてはいけない 」という法律が施行されたとしても、
「 それが正しい手順を踏んでいるならば )私たちは、1日1回誰かを殴らなくてはいけないわよね。
この映画の登場人物たちも、理不尽な環境に適応するためルールを設けるのよ。
「 1日1回誰かを殴らなければいけないなら、ローテーションを決めよう 」
ってな感じでね。
そして、いずれ感じなくなるのよ「 どうして誰かを殴らなくてはいけないの? 」って。 それが、当たり前になっちゃうとね。
ルールが当たり前になっちゃうってのは、思考の放棄よ。
そんな集団は環境変化に対応できずに滅びるわ。
現実では私たちの代表が、環境にフィットする法律をつねに出しているけど、基本的には後手よね。 私たちを守るルールが、30年前のまま放置されているってケースは、調べれば結構あるのよ。
「 被害がないなら、議論はしない 」ってスタンスよね。 まあ、予算もあるし、それが現実。
それはいいんだけど、そんなものに自分の命まであずけっぱななしはよくない、ってのがこの作品のテーマの一つだと思うの。
たとえば、ここまでIT社会になったけれど、教育はまったく追いついてないでしょ。 ドローンも、やろうと思えばテロに使えちゃうわよね。 スマホが普及して、あやしいハーブが田舎の高校生でも買えちゃうし、グロい動画が小学生でも見れるわよね。
でも、法律じゃ追いつかないから
「 各自、備えるように 」ってのが現実よね。
信号無視の車が突っ込んできても、道路交通法が貴方をテレポーテーションで守ってくれたりはしないわ。 究極のところ、自分のことは自分で面倒を見なくてはいけないのよね。
だから、専業主婦ってリスクのある仕事よ
主夫でもいいんだけど、つまりは生計をパートナーにたよっている状況のご家庭って実は結構キケンだとおもうの。 手に職があるんならいいけど、もし、パートナーが不倫やら離婚やら死別やらしたとき、ルールは決して味方しないと思うのよ。
これはとてつもない不安だと思うわ、公務員がモテるのもなっとくよ。 逆に、すばらしいパートナーに恵まれた人は幸せよね、安心、安定が一番よ。
・・・でも、そうやって人は腐っていくと思うの
安心、安定が人を腐らせるのよ。 絶対的なルールや秩序の妄信よ。
すばらしいパートナーが蒸発しないとも限らないし、公務員だって辞めなくてはいけない状況もあるわ。 どんなに安全運転していても、もらい事故の危険はあるし、どんなにお金があっても病気にならないとは限らない。
私たちは常に「 不安 」と書かれたTシャツを着ているのよ。
まじめに仕事をしていても、とつぜん会社がなくなることがあるわ。
たくさん貯金しても、いっきになるなることもあるわ。
私たちはルールを守りつつ「 ルールがなくても大丈夫 」なように、常に備えていくべきなのよ。 安心、安定は存在しないの、残念ながらあきらめるしかないのよ。
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