モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

水木しげるの名言に思うこと

とある対談漫画を読んでいたら

水木しげるの回があった。

「 ゲゲゲの鬼太郎 」の作者としか知らない。

水木しげるの壮絶な過去と幸福論にとても感動した。

 

どのくらい感動したかと言うと

半紙にその言葉を書きなぐったぐらい。

んーわれながら奇人だ。

 

 

その言葉

そのときの僕は、

「 仕事をやめてカヤックガイドになろう 」

と無謀な挑戦をやろうとしていた時だった。

 

心のどこかで「 カヤックガイドなんてなれるわけがない 」と

誰かがささやいていたが、聞こえないフリをした。

人生で初めて立てた自己宣言であり、ブラフであったので、

「 やっぱやーめた 」と放り投げたくなかったのである。

自分の外堀を埋めるため、このプランを印刷していろんな人に見せまくった。

 

 

hatinoyado.hatenablog.jp

 

そんなときにこの言葉である。

 

成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

 

感動した、なぜなら今まさに “ こと ” を行おうとしている時だった。

それは成功を求めて起こすのか?

栄誉のためか?

勝ちたいからやるのか?

すべてノーだ、ただ、やりたいからやる、それだけの理由だった。

使えないほどのカネを得るためでも、誰かに感謝されるためでも、勝ちたいから

やるわけでもないのだ。

 

せっかく仕事をやめるのだから、好きなことに殉じていきたかった。

人に見せまくった企画書のお粗末な数字は、他人に見せるための数字ごっこであり、

本当は

ただ、好きだからやる

それが言えない、からの、数字ごっこだった。

 

本音なんて理解されるはずはない

当時の自分が目の前に現れても、ちょっと説教してしまいそうだ。

「 そんなの失敗するよ 」と

そんな誰にも本音で相談できない状態で、水木しげるの言葉はズンとひびいたのだ。

 

成功や

栄誉や

勝ち負けを目的に

ことを行ってはいけない。 

ただ、好きだから、やらずにはいられないから、やる。

それでいいんだよ、と。

 

自分のベクトルは間違っていない 

カヤックガイドになるという、自分でも意識できる無謀な計画。

これから問題と言う問題が発生するのは目に見えるようだ。

 

でもいいのだ、好きなことに挑戦して失敗しても胸を張れる。

悪の手先のようなことをしたまま、人生が終わってしまったらどうする?

うつむき、へつらったままでおわってしまうぞ。

そう、これからは成功しなくても、勝利しなくてもいいのだ。

 

よし、これを座右の銘にしよう

そして僕は筆を持ち、半紙に何枚も書きなぐったのであった。

年齢にして30手前の、

ちょっとだけ光が見えた気がした夜だった。