ライダーハウス蜂の宿

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命を使え、被弾を覚悟で前に出ろ

漫画をたくさん持っている。きっと500冊は超えている。

そのなかで「インパクトのあったもの1冊だけ選ぶなら?」と聞かれたら「金と銀のセイキョウ麻雀編」と答えるだろう。

カイジでおなじみの福本先生の作品だ。ありえないレートの麻雀対決で国会議員の首輪を買おうという主人公。超金持ちのじじい相手に苦しめられるのだ。

にたぁっときたならしい笑顔で会長はいう「最近は命の使いどころすら知らない若者が多すぎる」と。命をひたすら尊び、崇め、守り続ける。それではいかん、命は使わなくてはいけない、その点、まあ主人公はそこそこだったねと。

それから主人公は命を危険にさらし、自殺覚悟で麻雀対決に勝つのだけれど最初は「ふーん」で終わった。まあ、面白いじゃん、でもこんなじじいいるわけないでしょ、と。非現実すぎる。それが1回目の感想だった。

それから2回、3回と読み返した。4回目か5回目ぐらいにものすごい5月病にかかって、漫画を読むしか出来なくなったことがあった。なのでスゴイ真剣に読んだ。極限まで主人公になり切って読んだ。

するとじじいはより憎たらしくなった。主人公である自分は「殺す」と思った。命に代えても殺す。ラス牌の中を引けないなら死んでいい。殺す。

いつものように読み終えて、漫画を閉じてもまだ気分は主人公だった。じじいも超レートの麻雀も無かった。が、気分だけは残っていた。

「命は使わなければ」と思う。ただひたすら大事にしても、命は腐っていくだけだ。何かに使わなければ。安全や安心は人間の首輪だ。「奴隷をサボらせないためには?」というニーズから生まれたのが「給料を与えればいい」というのがジョークとは思えない。命は使われなければいけない。餌箱に背を向けて歩き出さなければいけない。「あいつ、死ぬんじゃね?」と言われるぐらいがちょうどいい。命を使うのだ、結果が死になるのも当然だ。

被弾を覚悟で、狂気を胸に前に出ろ。

幸せなことにライダーハウスと居酒屋という道が目の前にあった。さらに幸せなことにお客さんが来てくれて、まあ死ななくてもやっていけるようになった。