「日本一周の看板を掲げている奴は乞食だ」という意見を持つ人がいるようで、そのことについて私の考えを書きたいと思います。
1.なぜそんなことを書くのか
人が何を考えても自由だと思います。ただ、現代はsnsで自分の考えを発信することが価値を持つ時代であるということを知りました。
「優秀なことを常に言おうとする」なんて必要はないんです。自然体で発信し、ありのままの自分を理解してもらい、適性ある職業や企業とマッチングされればいいだけ。「本当の自分を隠していいところばかり見せる」時代が「履歴書で判断される時代」と共に終わっていくんです。 https://t.co/9bMltN1GUF
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2017年12月19日
だから私も自分の意見をここに書いておきます。
ライダーハウスにもありがたいことに日本一周の人がきてくれますので、自分のスタンスを表明しておこうと思ったのです。
2.過去の経験
私は日本一周はしたことがありませんが、自転車旅は2度ほどやりました。その時感じたのは「恐怖」です。
自転車旅は太陽とともに行動を始めるものであると思います(沈没のぞく)。それは野宿ポイントやナイトパックの関係で自然とそうなるのではないでしょうか。
そして自転車旅のメインステージは国道であるといえます。起伏の少ない太い道路であれば、路側帯も広く走りやすい環境といえるでしょう。
この「朝」「国道」が恐怖をもたらせます。チャリダーの皆さんはご存知でしょうが、トラックの吸い込みが起こるのです。
3.トラックの吸い込みとは
朝の国道をステージにしているのはチャリダーだけではありません。日本の物流を担うトラックドライバーも同じです。
彼らは空いている朝の時間に距離を稼がなくてはいけません。そんなスピードで荷物満載のチャリダーの横を駆け抜けるのです。そのスピード差はとても激しく、空気の対流による「吸い込み」がおこります。
軽量の自転車は強い力で車道に吸い込まれます。私は国道4号線を日の出とともに走っていたら、1M横を走るトラックにもっていかれそうになりました。
4.看板を掲げるメリット
吸い込みは一歩間違えると事故につながります。そうならないためにはトラックに余裕をもって抜かしてもらう必要があります。
そのためにはなるべく早く自転車の存在に気付いてもらうことです。1Mでも早く発見してもらうことで、事故の危険をすこしでも減らすことができます。
気づいてもらうためには目立つことです。日本一周の看板はでかでかと掲げたほうが目立ちます。なるべく目立つところに、ド派手に掲げましょう。
さらに「私は旅人をしているものです」というアピールも有効です。それこそsnsで自己アピールが必要なように、だれかに自分のことを知ってもらうことのメリットは計り知れません。
車道ならば「旅人か、重い荷物でふらつくかもな」という予想をさせることができます。もちろんそんなことに気づかないドライバーもいるでしょう。でも一人でもそのような「知ってもらう」人を増やすことが事故を未然に防ぎます。
北海道では白い車を敬遠する人がいます。雪と混ざり合って見えにくいからです。目立つことで事故を防ぐ
のは間違いありません。
なのでジャケットやサイクリングバックは目立つ色を選択することをお勧めします。夜走ることもあるかもしれません。夜光塗料の服などもあるといいと思います。
5.頂き物は悪か
価値観は人それぞれです。「人からものを貰うのがカッコ悪い、乞食だ」という考えがあってもいいと思います。
同じように「日本一周を掲げていたら、いろんな人からものを貰えるからお得!」という人もいていいと思います。
私は物をあげたくなる気持ちがよくわかりますので、そのようなコミュニケーションは全然ありだとおもいます。
だれだって自分の土地を訪問してくれる来訪者には「いいところ見てってくれよ!」と思うものです。来日したてのミュージシャンに「日本はどうですか?」と質問するかのように、自分の住んでいる場所の良い所を見ていってほしい気持ちは存在します。
もらってあげましょう。笑顔で、感謝をこめて、snsにアップして、どうしてももらえないものだったら「お気持ちだけ」と丁寧に断る必要があります。
と、言うわけで私の考えを書きました。知ってもらうことの大切さについて、私たちはもっと考えたほうが良いのかもしれません。
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