映画版「BLAME!」をみました。
原作は何度も読み返すぐらい好きでした。
で、それぐらい思い入れの強い作品の映画化って、「んー?」となること多いのです。
まあしょうがない、たった2時間のフレームに、あの謎世界を詰め込むことが不可能ですから。
BLAME!は説明不可能の超巨大都市(建築物)をさまよう主人公が、「ネット端末遺伝子」をもつ人類をさがす話です。
ほら、もうわけわかんない。
ケイ素生物をぶっころしたり、重力子放射線射出装置をぶっぱなしてビルぐらいのでっかい生物を殺したりします。
ワードがね、謎。
人類はOSである統治局まではアクセスできるのですが、基本的にはセーフガードから排除の対象として殺されまくります。
作者はこのとき病んでいたんじゃないか?と思います。
とにかく超迷子状態の人類が、シュールなマネキンロボのようなセーフガードに殺されます。と思ったらロストテクノロジーに近づく科学者もいたりして、世界は3次元的に広いのです。
そんな風にBLAME!をしらないツレといっしょに映画を見ながら解説するのですが、基本的には伝わりません。
だって説明しようのないものを説明しようとしてるのです。
「原作を見ろ!」と言いたいですが「原作を見たら意味が分かるの?」と言われたら困ります。だって原作もわけわかんない。
ぼわあ
っと意味は想像できるのですが、基本的には主人公が重力子放射線射出装置でぶっころす話です。
そんな映画が面白いのか?と思われるかもしれませんが、胸を張って「面白い!」とお勧めできる作品です。
ただし、原作ファン限定。
つまり、この映画は原作を読んでいない層にむけては作られていません。
ファミ通なら「ファンなら」ってただしがきがありますが、「ファンのみ」という映画と言えるでしょう。
だからこそ表現できるものがあります。
1から10まで怪しい、あの感じ。重力子放射線射出装置のカッコよさ。そしてなんといっても、あの迷子な感じ。
すべて余計な解説をしないことで、生まれてくるものです。
CGアニメということでアクションも素晴らしい!そして最近のCGはキャラにも不気味さを感じません。弱点が見当たらない状態。
「ファンのみ」というか「ファンは見ろよ!絶対損しないから!!」といいたい。
そんな作品でした。いやーよかった。