「 ザンギとは唐揚げのことである 」
「 いや、ぜんぜん別のものだ 」
とザンギにまつわる論争に決着はつかない。
揚げ物とは奥深い料理である。
「 ザンギ丼 」なんて料理をつくりまくって、なんとなくコツをつかんできたけど、
ここはぜひ、ザンギを提供するものとして、唐揚げとの違いを知りたいものだ。
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ザンギの発祥
北海道の釧路の店が発祥らしい。
中華料理のザーチーから変化して「 ザンギ 」
釧路ではこんなものも。
そして、ザンギ王を決める祭りも
さらに、もう一つ。 せんざんぎ説。
せんざんぎ( 肉を細かく切る )がザンギの語源という説がある。
それは中国、四国地方にも「 ザンギ 」の名称がつたわっていて、
北海道釧路発祥説では、ここを説明できない。
釧路の商工会議所的には握りつぶしたいニキビのような説。
だが、せんざんぎは現在のザンギとはちょっと違いすぎると思う。
ザンギはやや大きめの鶏肉や魚介などの食材を揚げたものに対し、
「 肉を細かく切 」ってしまうせんざんぎは小さすぎるんじゃないか。
唐揚げとの違い
ザンギはから揚げじゃない説の主張
1、 大きさが違う、ザンギは大きい
2、 味が濃い、ザンギはしょうゆに漬け込む
3、 しょうが、にんにくの量が違う
4、 鶏肉じゃなくてもザンギはザンギ
1、大きさについて
ザンギは大きい。 ただ、大きい唐揚げも存在するので、大きい=ザンギではないだろう。 ここで言いたいのは「 平均的にザンギは大きめ 」ってこと。 それなら、まあ納得。
2、味付けについて
ザンギはしょうゆ味である。 ただ、しょうゆ味の強い唐揚げも存在するので、しょうゆ味=ザンギというわけではない。 ここで言いたいのは、「 しょうゆに漬け込みすぎてしょっぱいくらい 」というのがザンギである。
一般的な唐揚げの作り方として、しょうゆといっしょに袋に入れてもむのが、ザンギだとしょうゆと酒にぶち込んで1晩ほっておく こともある。 これは調理法としては、ちょっと暴力的だ。 浸透圧でうまみが逃げてしまい、ジューシーさが失われてしまう。 それを補うためにいろいろすることもある、ザンギの個性と言えるんじゃないか。
3、しょうが、にんにくの量が違う
北海道民はしょうがを愛している。 とくに寒い時期は「 これでもか! 」としょうがをいろいろな料理にぶちこむのだ。 もちろん、しょうが、にんにくを多用した唐揚げも存在するので、明確な違いとはいえない。
4、鶏肉じゃなくてもザンギはザンギ
たこザンギという料理からも伺える通り、ザンギは鶏肉じゃなくてもいい。 もちろん、「 ○○の唐揚げ 」の唐揚げ部分を「 ザンギ 」といっているだけなのであるが、この違いは大きい。
「 ザンギはとにかくザンギなのだ! 」という力強い宣言、定義なのだ。 誰に口を挟む権利があるだろうか? プロレスファンに
「 ウェスタン・ラリアートとラリアットって同じ技だよね? 」って言ったのなら、スタン・ハンセンについて説教を食らうだろう。 同じように、
マツダのAZワゴンに乗ってる人に
「 ワゴンRだよね 」といってもいけない。 つまりはそうゆうことだ。
ザンギの店
・ 発祥の店、釧路の鳥松。
鳥松(とりまつ) 必ず行きたい釧路名物ザンギの元祖のお店はこだわりいっぱい!<冬の釧路旅> ソウル情報局
基本的に骨付きで、たれをつけて食べるスタイル。 釧路に行くなら、ぜひよってみたい。
・ ザンタレの南蛮酊
ザンタレ定食のボリュームがすごい
すごい量だ、これで900円。
旭川では つたもり を推したい
名物ザンギ540円
とにかくでかい、そして上手い。 ランチも500円ですごいコスパだ。
これの中まで火を通すテクニック、ひたすら尊敬である。
まとめ
ザンギと唐揚げの違いは
「 これはザンギである! 」
と宣言するか、しないかの違いだと思う。
ただのタグも「 これはHTMLである! 」と宣言すればHPになり、
ただのラリアットも「 これはウエスタン・ラリアートである! 」といえばそうなるのだ。
我々がザンギと思ってそれを食べているとき、それはザンギなのだ。
そう、ザンギと唐揚げの境界線は我々の中にある。
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