モトハチ(元蜂の宿管理人のブログ)

閉鎖したライダーハウスの元管理人のブログです

日本一周ライダーのその後

大雪山でヒグマに出会った次の日、私は何もする気が起きなくてライダーハウスの椅子でだらけていました。

そこに痛車がやってきて「マスターいます?」とフリーランスっぽい風貌の男がやってきました。

「私ですが・・」というと「覚えてます?」

 

 

ああ

 

ああ!

 

たしか美瑛に来て2年目ぐらいのときの日本一周ライダーでした。

「元気?いま何してるの?」

と聞くと、とても為になったという話。

 

痛車の取材をさせたら世界一

「ライターとカメラでなんとかやってます」

というので、興味がある私はいろいろ聞きました。

「ライター?俺もいまランサーズやってるんだよね」

「ああ、あれ食えないですよね。僕は自分から売り込んでます」

 

つまり世の中にメディアというのは結構あって、その外部ライターをやったり

「こんな取材するけど、記事買いません?」と提案したりするらしいです。

「行動力だけは、バイクの旅で磨きましたから」

という彼は確かに当時から行動力にあふれていたなあ、と思い出します。

宿をやりたい!というので、私やいろんな人に会って話をしてました。

「でも、自分を隠していたんですよね」

「僕は、自分がオタクということを隠すのを辞めたんです」

ああそうか

 

彼の乗ってきた車はかなりのレベルのラッピングが施されていて、普通に買ったら軽自動車ぐらいする費用がかかっているはずです。

「いろいろあって痛車の取材をするようになって、世界中を飛び回ってます。日本の痛車は実は世界で求められているんですよ」

台湾、アメリカ、ヨーロッパなどに取材で飛び回っているらしいです。

そしてそのついでに現地の観光をしているとのこと。

痛車の取材をさせたら日本、いえ世界一です」

ときっぱり言いました。

 

ガーン

 

という衝撃。

 

世界一のモノをつくって売り込めばいい

私も「ドローン屋をやりたい」とは言ってますが、どうやってお金にすればいいのか?わからないのです。

まずは技術を上げようと飛ばしまくってますが、そこからどうすればいいのでしょうか?

そんな話を彼にすると「簡単ですよ、売り込めばいい」とのことでした。

 

そうだよなあ、そうだよ

 

彼だって痛車で世界一になってるわけではなく「痛車の取材で」世界一を名乗っているのだから、私だって出来るんですよ。

「美瑛で車やバイクをドローンで取らせたら世界一」と名乗ることが。

その自信と作品をもって、車の走行会とかライダーに提案してお金を貰えばいいんです。

夢をかなえるのは愛とこだわりと行動力だよな、ありがとう、そーみん。

「仕事があるので」と別れたけれど、1時間くらいの会談で衝撃をくれた彼はやっぱり世界一の男なんだなあ・・と思いました。

 

zakuzaku911.com

愛山渓に登山に行ったら道に迷って熊に出会った日

ドローンを背負って山に行ったらヒグマに出会ってしまいました。

 

7月の暑い日が続いていますが、お客さんは少なくていわゆる「遊べる」日。

朝3時くらいに起きてゴミを出したら後は自由です。

ドローンを担いで登山にいきましょう、東大雪の白雲岳にしようと思いましたが、朝の空気が冷たくてバイクで行くのが辛かったから愛山渓に変更しました。

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永山岳から安足間岳に登り、当麻岳から沼をめぐって降りてくるコースです。

コースタイムは8時間くらい、ドローンを背負うので大変です。

5時前に登山開始できました。

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鉄のひしゃげた橋。

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ガンガン高度を上げます

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山が見えてきました

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要煮沸とありましたが、おじさんがぐいぐい飲んでたので私も飲みました。

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キンキンに冷えてうっまい!

水も補給できたので余裕が生まれました。

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とにかく、花だらけ。

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そして永山岳に上りました。

ドローンを飛ばしましたが、強風で恐ろしかったのですぐにおろしました。

「こんな風でも飛ぶんだねえ」

とおじさんと話します。

これからのルートを教えてもらい、頭に入れました、そしてそれが間違ってました。

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愛別岳「なんどもチャレンジしてるけど、駄目だあ」とおじさん。

人一人分しかない幅の稜線を歩いて、強風の中左右が崖という道を越えないとあそこにいけないらしです。

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さて、おそらく安足間岳。

ルート表示がなかったのですが、目的の山に向かって歩きます。

ここで自分とおじさんを疑って、地図で確認すればよかったです。

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当麻岳は2000m以上あるはずなのに、結構低いなあ?

と、本気で信じきってました。

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大塚というやまです、ここで道が完全になくなってます。

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自然に植物がはげて、道のように見えたのです。

ただ、ここで気づいて引き返せばよかったです。

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あっちかな?と思ってますが、どうみても小塚です。

後ろにそびえているのが当麻岳。

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「沢に下りて下れば、すぐに登山道にあたるはず」という甘い考えでした。

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ヒグマ遭遇ポイント。

100m先の笹薮がざわっとゆれて、でっかい頭が出てきました。

わああああ!と鈴を鳴らす前に脱兎のごとく逃げてくれました。

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それから熊に発見されやすい雪の上を歩いて沢を下ります。

何度か後ろを振り返りましたが、追っては来ないようです。

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ドローンを飛ばしてルートを探せれば、もっとはやくに復帰できたと思いますが、そんな精神的余裕はありませんでした。

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結局、またハイマツを漕いで進みます。

体力的にも精神的にも限界が見えてきました。

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「ああ、ヤバイ」とあきらめそうになりました。

「イヤイヤ!こっちに行けば間違いないし!」と奮い立たせます。

しばらく藪こぎして、また下に下りると

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人の足跡、登山道です。

全身の力が抜けると「へたり」と座り込みました。

そこにマッチョな山岳会の人がやってきたので「登山口はこっちですか?」と聞きます。

いろいろ話してルートを教えてもらいました「もう迷うことは無いですよ」という言葉がうれしかったです。

「僕もこの前そこの沼のほとりで2頭の熊に会いましたよ~」

やっぱいるんだ、この山。

「でも知床のヤツと違って、大雪のは逃げてくれますからね」

という話をしました。

マッチョなお兄さんとわかれて、その沼へ向かいます。

それが正しいルートだからしかたありません。

手に持った熊鈴をリンリンならしながらひたすら歩きます。

 

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本当に美しいところです。

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向かって右が正規ルートの当麻岳です。

2000mある山ですから当然他の山頂と肩を並べています。

自分の思い込みが以下に危険か身にしみた事件でした。

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精神的な余力があればドローンを飛ばしてましたが、「生きて帰る」ことが第一目標になったのでまた今度にします。

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午後4時半に登山口に帰りました。

10時間以上行動していたことになります。

温泉に入りたい気持ちを押し殺して、急いで美瑛に帰りました。

なぜなら肉屋さんとの約束があるからです。

美瑛に帰り、ビールを解放して、居酒屋を閉めて飲んでました。

肉屋さんが来たのでお金を払い、今日やるべきことは終了です。

 

まとめと反省

迷ったとおもったら引き返せ!

どんなに情報を仕入れても間違っていることがある、思い込みには勝てない!

つやつやの黒い毛のヒグマが美しかった。

そのヒグマがいる環境も美しかった。

愛山渓はすごいところです。

 

hatinoyado.hatenablog.jp

 

 

hatinoyado.hatenablog.jp

 

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動画作成の要

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昼に雨が上がったのでドローンを飛ばしてきました。

対象は大将、連泊中のライダーです。

taisho-goes.hatenablog.com

帰ってきて動画を作るのですが、一番大事なのは音楽です。

素材を見ながら「コレは、○分○秒から使える」とか確認して、同時にどんなBGMが合うのかイメージします。

ロックな感じだったり、あげぽよな感じだったり。

出来上がりをイメージして音を載せますが、大体出来て見たら「こうなったかぁ・・・」としみじみします。

つまり自分でも出来上がりが想像できないのが面白いのです。

イメージどおりのものを作る技術がないだけかもしれませんが、そこらへんが面白いところといえるでしょう。

 

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マンパワー・マンパワー

今日も暑い日でした。

時折スコールのような雨が降る熱帯チックな気温で、蒸し暑くてじっとしてられません。

ライティングの素材だけを家で集めて、公民館に非難します。

途中ごみを捨て、軽自動車税を払って美瑛の公民館「ビ・エール」に到着、でも開館まであと3分だったのでコンビニでダースというチョコとコーヒーを買っておきます。

ビ・エールの2Fにはテラス席があって、そこでノートパソコンを広げました。

周りには誰もいなく、電話が鳴っても迷惑をかけることのない理想的な環境です。

ダースで糖分を補給しながら、6000文字書くことが出来ました。

満足したので買い物を済ませ、宿に帰ります。

小雨が降ってきましたが、気持ちの良いシャワーのような感覚です。

宿に帰ると数名のご新規様でした。

微妙な天気の中、出発する人はやはり少数派で、今日もなかなかのぎっしり感です。

すべて案内して、営業時間までまったりしていたら「バン!」と音がしました。

音のほうを見るとカイエンとプリウスが事故ってました。

人間は大丈夫そうなので関わらないことにしましたが、もしどちらかがバイクだったら怪我は免れないでしょう。

雨の日は視界が悪いし、バイクに乗っても楽しくありません。

なるべく乗らないようにしましょう。

事故のほうは雨の中パトカーがやってきて見聞してました、ご苦労様です。

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居酒屋を空ければ忙しくなりそうだったので、にんじんマンをヘルパーに雇いました。

相変わらずのフットワークのよさです、22時にはすべて片付いて動画を作ることが出来ました。

一人だったら栄養ドリンクを流し込んで、終わったらそのまま眠るぐらい疲れていたでしょう。

そう考えると彼に払った数千円など安いものです。

これから今日のような日が増えることが予想されます、なのでヘルパーを雇うことを考えたほうがいいかもしれません。

過去に失敗した例があるので(だらしないおじさんが来た)公募はせずにスカウトでやろうとおもいます。

 

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